2013年12月18日水曜日

1業種1社の会

1業種1社しか入れない会ってよくあります。○○ロータリークラブとか。本質を知らず、ある意味独占というか、閉鎖的なものかと思っていました。そういう側面もありそうですが、それ以外のメリットもあるでしょう。

本日、職場の中で、別の学科の先生と3人で懇親会を開催していました。色々な経緯で知り合った、別の学科の先生との集まりです。

愚痴を言い合うというネガティブなものでないのは確かで、それぞれ情報交換をしつつ、アドバイスもしあう、良い関係を築ければと思っています。

色々な種類のネットワークが必要と考えています。同じ学科内のオフィシャルな繋がりのほか、同じ学科内に有志の繋がりも必要。そして、同じ学科内の人がいない場というのも必要です。それがある意味息抜きになったり、気兼ねなく発言できる雰囲気になったりで、プラスに働く場合も多々あります。要はバランスです。

そして、高専から出て、高松で、香川でという中のネットワークも必要。

佐々木俊尚氏の「レイヤー化する世界」でも語られていますが、職場、家庭、以外にも、職場の中にも以上のような色々なレイヤーを持っておき、活動することが、自分の能力を維持する、高めるのに貢献していると思います。

私が転職した理由も、准教授という助手から上のポストへ上がるという直接的な目的もありますが、年が近い上司と、研究室でも、外の学術委員会でもいつも一緒というのを脱却することもありました。一度離れたから終わりでなく、離れたから見えることも多々あり、現在もいろいろな共同のプロジェクトが動いており新たな局面に入っています。

2013年12月5日木曜日

ミルフィーユ

私は甘いものは大好きですが、ミルフィーユは嫌いでした。というのは、絶対に綺麗に食べられないからです。きれいに食べられないのは食べるスキルが低いのかもしれないけれども、ほとんどの人が綺麗に食べられないものを、平気でおしゃれなスイーツとして闊歩しているのが私の性に合わなかったからです(すなわち、業界としてフィードバックがないのではないか、と)。

というのは過去の話で、今ではミルフィーユを尊敬しています。

パイとカスタードの層数は、数えるほどですが、実はパイ生地は何回も何回も折りたたんで、2のn乗倍にもなっています。無限と言ってよいほどの層の積み重ねが実は隠れています。


最近仕事をしてきて、いや、生きてきて思うのは、全てが積み重ねであることです。

私は表面吸水試験装置を開発して、現時点でそれなりの評価を頂いていますが、それで満足するつもりはありません。第二弾、第三弾と続く予定です。また、細かいだけでなく、現場での実験の計画と実施の力については、ある程度の自負はあります。学術的なところは今回はノーコメントとして、具体的には、現場で起こりうるトラブルへの対処などの力です。

さて、装置の製作や実験のアイデアについては、何を参考にしたのですか、と聞かれることが多いのですが、答えるのが難しいです。わからない、のではなく、ありすぎて言い切れない、という難しさです。一言でいえば、強い記憶のある、小学校のころからの経験全て、といものです。

脱線すると、昨日のニュースでは、オリンピック水泳メダリストの寺川綾は、「水泳が人生の一部でなく、全て」と語っていますが、通じるものがあります。(私より年下!)

理科の時間、算数の時間、技術家庭の時間、全てが糧になっています。放課後の道草、公園での秘密基地づくり、全てです。小学校の時に、自転車を分解組立したこと、父親の使わなくなった髭剃りを分解したときのことも鮮明に覚えているし、テレビ、ビデオの配線、家の水道蛇口の水漏れ対応、家族の引っ越しにまつわる経験、全てが今につながっています。


師の池田先生は、「人生は積分」とおっしゃっていたと思いますが、同じです。

土木の分野でやっていて一番大きいのは、高校の時に山岳部に入って、全ての荷物を背負って、その中で生き抜かねばならないという経験がありますが、それは、卵か鶏かであって、そういうのが好きだから山岳部を選んだのだと思います。もちろん、高松高校山岳部は感謝・尊敬しています。

文系の科目であっても、国語、歴史等、それをきちんと身に着けないと、今の社会、人とやりあって、人を引っ張っていくことはできません。

無駄な経験というのは、一切ないのです。

学生であれば、こんなの社会になったら使うの?と思い、社会人であったら、「こんなこと学校で習わなかった」、「学校で習ったことは役に立たない」と言います。学術的に、「ない」「関係ない」ことを証明するのは非常に難しいです。それを、そうやすやすと、なかったと言い切れるのが、私には理解できません。

短期的に見て不要と見えることが、効率化の号令のもと、どんどん省略されていくのは危機感を感じます。

「偉そうなことを言う」と(特に妻に)思われるかもしれません。もちろん私は現在が完ぺきとは思っておらず、いろんな経験をしてきて、それでやっと現状維持なのです。

もやもやしていたのですが、それを言葉に発しなければなりません。それが、教師という職業の使命だと今は強く思います。大学教員を辞めて、高専教員として転職し、異なる立場の学生を見たことで、ものの見方がさらに広がったと思います。8月に、高専の新任教員研修会に参加しました。多くのテクニックを教えていただきましたが、一つ大きく頭に残っていることです。

ある講師の私見だとはおっしゃっていましたが、なるほど、と思いました。技術者として勉強する中で、自分の専門外の勉強は何の役に立つのかの問いに対して、その講師は、こう答える、と。「他分野の技術者と、円滑に会話するため」
(強く覚えているといいながら、うろ覚え!後で手帳を確認するため)

相手が技術者でなくても、家族、友人、土木技術者であれば、地元住民や国民との対話、でしょう。


とはいえ、こういう抽象的な話は、なかなか若い人にはわかりません。彼らも10年たてば身に染みて解ることですが・・・。


時間を見つけて具体的な読み物でも作っていこうと思っています。○○はなんの役に立つのか。フレミングの法則が私の人生に与えた影響は、突沸を防ぐために沸石を入れることが、私の人生に与えた影響は、全て書ける自信があります。わからないものは、ネットで募集すればいいかもしれません。ただし、その分野の専門家でない人。

別に、個別のことを書くことが目的ではありませんが、アホみたいなことに、真剣に取り組むことで、学生を鼓舞したいと思います。手段は問いません。今まで通りの教育が悪いのであれば、変えるべきところは変えたい。


たまにはエラそうなことも書きます。
ちなみに、讃岐弁では、エラいは、きつい、疲れた、という意味ですが。

2013年12月2日月曜日

東北のトンネル出張

東北のあるトンネルのプロジェクトのために、月曜日に出て、火曜、水曜と打込み、測定をして、木曜日に帰ってきます。また、比較的長い長期出張です。

この数週間、ずっと自転車操業で、少なくとも先週の出張以来、毎日締め切り締め切りで、安堵感がありませんでした。幸いなことに、この最近の案件は、多少の締め切り遅れでご迷惑をおかけしましたが、一応こなしているつもりです。

現地の実験のための最終確認が終わらず、未だに計測をしているのは異常ですが、とにかくケリをつけて、忘れ物なく安全に現地にたどり着くことが大事です。

ということで、朝一番で中間試験なので、それに遅れないことが、もっともっと大事。

体を壊さないように、頑張ります。

 

2013年11月29日金曜日

安藤忠雄講演会 1/10 午後 高松

朝7時、理由あって、高専前のうどん屋の開店時間に入る。香川では、朝からうどん屋は開いている。

客は私一人だったが、たまたま朝刊を開くと、安藤忠雄の講演会が高松で行われるという。一般講演は何度か参加したことがあるが、今回も参加しよう。たまたま時間が、卒論の時間帯なので、ゼミとして、卒研生も参加させることにしたい。

普段こういうのに接しない学生は、感じるものがあるはずだ。

絶対値

日本語で絶対値というと、発音は窮屈な気がするが、数学用語では、負の数であれば、その符号を取り去って正の値で表記するものである。(数学的な定義はここではおいておく)

-2の絶対値は+2である。+2の絶対値も+2である。

ネガティブなことも、その絶対値をとるとポジティブになる。
彼の手にかかれば、全てがポジティブになる、というカッコ良い奴である。

絶対値、呼び名はさておき、とてもよい概念である。


何か問題があれば、「できない」とやめるか、「できるにはどうするか」と行動するか。
コップに半分の水しかはいていないのか、コップに半分も水が入っているのか、感じ方は自分次第。

すべて積極的に良い方向に持っていきたい。

私の行動原理は全て、ポジティブに。


私は絶対値になりたい。


2013年11月22日金曜日

行動に移す

周囲で話題になっている吉田松陰、高杉晋作を描いた司馬遼太郎の「世に棲む日々」は、風呂の中でしか読む時間を確保しておらず、ここ数回の入浴で、まだ1巻の長崎に着いたところです。文庫本を風呂で読むので、お湯で皺くちゃになり、見た目だけは100回読んだようになっています。高校時代の英語の辞書のように膨れています(これは私の世代だけか?)。


私が大学から転職して、高専を選んだいくつかの理由の1つは、若い世代からの技術者を育てることに携われることです。大学生よりも3歳若く土木技術者の道を進むことを選択した学生に対して、どのように土木工学の面白さ・大切さを教え、キャリア教育をしていくか、という点は、教員の醍醐味でもあり、責任を伴う難しさでもあります。

赴任時から色々感じて、考えて、まずは身近なところから行動してきましたが、就職活動時期を迎えてきたこのシーズンになって、いろいろなことが重なり、先日、それを実行しました。参加した学生にとっては及第点かな、と思っていますが、これが始まりです。小さな一歩でも、確実に歩むことは大事だなと改めて思います。独立した研究者、教育者として、即戦力が求められる、一つの学科の構成員なので、臆することなく、行動に移していきたいと思います。受け身ばかりでは、私がここにいる意味はありません。

研究活動についても、土木工学の醍醐味である、実際のフィールドでの活動について、地元への展開を図るために、一歩を踏み出す時に来ていると思います。これは相手があってのことなので、一方的に展開できるものでは決してありません。


今日もあるところに赴き、意見交換をしてきましたが、背後にいろいろな可能性を秘めていること、このチャンスを生かすも殺すも自分次第、と強く思いました。


私の地元での活動の利点としては、高校時代の繋がり、現在の高専のOBネットワーク、そして出身の横浜国大のOBネットワークです。ひょんなところにあるな、というのが、最近改めて強く感じている所です。冗談で、街で悪いことはできない、と言いますが、まさにその通りで、一期一会、すべての出会いを大切にしていきたいと思います。

2013年11月19日火曜日

土木の日

今日(正確には昨日)は土木の日。

朝、車のエンジンをかけたら、例によって、カーナビが「今日は○○の日です」とアナウンスするのだが、なんと「土木の日」と。今朝、日本中で、何人の人が、「おおっ」と思ったことか。朝から幸先が良い。

さて、4年生の授業では土木の日もPRして、午後は授業は空きだったので、スカイプで横浜国大学生と研究打ち合わせをしたり、事務手続きをしていたら、タイムリミットの17時に。

今日は寮の宿直なので、17時から翌朝8時半まで、寮で過ごす。

徹夜の番をするわけではないので、普段通りに過ごして、要所要所で点呼や見回りをする。ある意味健康的な生活である。もともと自宅では晩酌はしないが、特に宿直では酒は飲めない(何かあった時のため)ので、健康的だ。

宿直教員用の完全な個室と、ネット環境もよいので、仕事ははかどる。ただし、メールを開いて普通の対応をしていたらそれだけで時間が過ぎるので、それは控えることとした。

ちょうど試験期間中なので、寮の勉強会の時間に、1、2年生全員が教室に集まって自習をする。今回私も、ノートPCを持ち込んで、学生の中に紛れて勉強(仕事)をすることとした。

表面吸水試験の計算プログラムの改良が残っていたので、本日はそれを片付けることをミッションとして、2時間集中して作業。その後も部屋に戻って、先ほど、懸案のプログラムと解説書が完成。

本来なら9月中には終わらせたかったものだが、プログラムのちょっとした技術的な問題と、そもそも他のことに時間を取られて後回しになっていたことで、今になってしまったことを反省。多少、修正点は残っているだろうから、これから検証をしたい。 論文執筆と同じで、動き出したら、とんとん進む。

ということで、土木の日を満喫した一日だった。 懸案のプログラムも一応完成し、今日はよく寝られるぞ、と思ったら、既にこんな時間。宿直が寝坊したら大変である。万が一のために、健康を保つことも宿直の仕事のうち。

とはいえ、これまで、宿直をする際には、大量に仕事を持ち込んで夜遅くまたは朝早く仕事をしてばかりしている気がする。すなわち、16時半ぐらいで、仕事を切り上げるのが難しくて、そのまま一式持ってきてしまうことが問題。

 明日は、前から力を入れていた、私が担当となった就職関連のイベント。学生が集まってくれることと、内容が学生の満足のいくようにコーディネートすることが私のミッション。楽しみである。

2013年11月18日月曜日

メールアドレス 復帰

メールの遅延は、月曜日時点で解消しました。

原因はわかりませんが。

ご報告します。

2013年11月16日土曜日

メール不調

メインで使っている、高専のメールアドレスが、15日(金)22時ごろから、受信ができていません。現時点で止まっています。

急ぎのメールを送られている方は、私の Gmail や 前職の時メインで使っていた@ynu.jp(生涯アドレス) などは生きていますので、そちらにお送りいただければ幸いです。 それを知らなければ、フェイスブックのメッセージでも。

最近、学校内の工事で、計画停電があるのですが、時たま業者のミスで、予定外の建物の電源が落ちることもあり、今回はもしかしてメールサーバーが落ちたのでしょうか。週明けにでも復旧すれば、遅れて続々と届くとは思うのですが。

5度目の正直

本日は朝から、卒論。少なくともうちの学科では、休日に学生だけで実験や執務をやらせることはないので、土日は教員が来る時だけ卒論ができる。

今日は、1日使って、本番用のコンクリートの試し練りを行った。いくつかの配合があるのだが、基準になる配合を完成させるのが目的だ。

1回目、スランプ、空気量ともに大幅にオーバーしたが、前回の試し練りの時の感触で、導入している砕石、砕砂を使った際の最適s/aがわかっていたので、分離抵抗性はばっちり。楽観していたが、なかなかスランプと空気量が同時に合わない。結局、私が帰らなければならないデッドラインと、用意した砂がなくなる直前の第五のチャンスの5回目で、12.0cm、4.5%と、ぴったりの値が出て、終了。

横浜で行ってきた時とはいくつかの点で異なる。骨材の種類が砕砂であることと、混和剤はメーカーを同じにしたけれどもこの地域で使われている標準に合わせたので型番が異なること。前に使っていたものと利き方がやや違うようで、多少混乱してしまった。

材料を変えて新しい材料、新しい混和剤を使っての試し練り。ここでベースができたので、他の配合は比較的スムーズに進むだろう。私も学生もちょっと安心できた。

学科の他の先生がたまたま来ていたので戸締りをお願いし、最後の片づけは学生に任せてしまったが、私の用事の方も何とかセーフ。

一日セメントを扱っていると、顔がヒリヒリ、髪もボサボサ。実際のところ、今年だけでなく昨年もコンクリート練り(実際に自分で計量する作業全般)から遠ざかっていたので、久しぶりの感触が懐かしかった。

頑張った林研の学生のみなさん、お疲れさま。

2013年11月1日金曜日

助けられながら

昨晩怒涛の東北出張から帰ってきました。

3泊4日の出張が、夜も残務仕事が詰まっていて、寝る時間も含めて殆どが分刻みのスケジュールでした。例を挙げると、帰りの新幹線のホームにたどり着いたのは発車2分前など、時間的にいくつか本当の綱渡りで帰ってきたことは、大いに反省せねばと思っています。その代わり、充実した出張でした。具体的な成果も多く見出せました。

プレッシャーの下の出張で、心休まる暇はありませんでしたが、要所要所で、連れてきた2名の学生と、研究の話だけでなく、生き方、考え方、の話ができたことは、成果の一つだと思います。他の技術者との交流(と言っても、現段階では話を聞くだけ)の経験も少ない中で、刺激を受けたことでしょう。


さて、今日は、残務処理で目一杯でしたが、卒業研究の日なので、できるだけ、何度も学生と打合せによる指導を繰り返しました。現時点ではまだ口頭の打合せは、お互いの認識のずれが多く、それを確認するために、具体的に書かせて、再度本人の口から説明させることを繰り返す必要があります。頑張れ。学生も私も。


もう一つ、2年生のレポートを採点しようとしてざっと目を通しました。今回から、プログラミングの演習課題提出の際に、問題とは直接関係ないけれども、感想や気づいたことを書いてもらう欄を作りました。

よくよく考えたら、情報処理の授業では、大々的に実施したのは初めてでした。期待に反して学生が多くの建設的な意見を書いてくれ、驚きました。学生は授業の進め方に対し、こういうことで躓いたり、内容の理解に喜びを感じたり、ということがを改めて認識できました。どういう復習のフォローが欲しいなどの積極的な提案も目立ったのが印象的です。リップサービスもあるでしょうが、積極的なところが多く伝わってきたのが嬉しかったです。

褒められるか・けなされるかという短絡的なものではなく、素直な意見や積極的な提案などポジティブな反応が得られらことに、目頭が熱くなりました。こうやって結局学生とも協同しながら、授業ができるのだなと改めて思います。

引き続き、頑張ろう。この感覚は教育者の醍醐味です。

この情報処理の授業スタイルができつつあるので、PDCAを回して、より良いものにしていきたいと思います。もちろん他の授業にも役立てます。

2013年10月30日水曜日

信じること

昨日もまた、分刻みの慌ただしいスケジュールでした。

午前中は表面吸水試験について、神奈川県のある会社で打ち合わせでした。色々とフィードバックを頂くことで、開発者としてより一層やるべきことが明確になったことは大きかったです。

そのまま東京に出て新幹線で青森へ。学生二人と、3人新幹線の並び席で、話もしながら、パソコンで仕事もしながら。高専にいると、なかなかそのような対話の時間は取れません(取れていません)。

八戸では、八戸工大の先生、大学院生、八戸高専の先生と、懇親会。話題は多岐にわたりましたが、参加者がたまたま高専の先生の割合が若干多かったので、そのような話にもなり、とても有意義な情報交換ができました。うちの学生2名は、初めて!、他の大学の学生と話をする機会だったようで、沢山話をしているのを横で見ていました。彼らも、我々の様子を肌で感じていたはずです。


先生は出張で普段何をやっているかよくわからないと思いますが、こうやって体験させることは、口で100言うよりも、大きいと思います。自分たちの研究テーマについても、大人がきちんと議論している様子も、何か感じているはずです。まだまだ半ばですが、こうやって自発的に行程を組んで、多少無理をしてでも(無茶はしない)、信念を持ってやることは、結果として花開くように思います。

八戸駅についても、凍害のコンクリートを見たりして、学生に丁寧に解説しました。香川では、凍害なんてないし。


途中、メールを読んだり、たまっている処理をメールでこなしながら現実に引き戻されつつも、ポジティブ思考で出張期間を過ごしていると、他のこともポジティブに考え直すことができました。さっきも朝風呂の中で、例えば部活の顧問をどうやって行くかなど、良いアイデアが出てきました。

2013年10月29日火曜日

JRで冷や汗

神奈川の仕事が終わり、JR最寄駅に着いたのが、発車15分前でまだ余裕がある。東京駅では切符売り場が混むので、予定していた東京発 新青森行の東北新幹線を券売機で買おうとすると、その便だけ発売していない。え? 満席になったのか。全席指定なので、自由席も買えない。5分以上費やして、何度もやり直した挙句、しょうがなく、みどりの窓口へ。みどりの窓口も数名並んでおり、自分の番が来たのは既に列車発車5分前を切っている。係員の方曰く、自動券売機では直前の発券は行っておらず、窓口で買えとのこと。
JR茅ヶ崎駅であったが、「駅すぱあと」で調べた、目的の新幹線に接続する電車に乗る予定だし、まだ新幹線の発車1時間前なのに。すなわち、ある新幹線の便の切符発券は、時刻に応じて遠方からどんどん中止していくのだろう。箱根駅伝の、足切りタイムのように。

券売機で買えないことで時間を費やし、みどりの窓口に並ぶ時間が遅れて結局買えなくなる、という、本末転倒になるところであった。

JR側として、が列車遅延や乗換時間が足りずに乗れなくなった場合のクレームへのリスク管理として、販売しない趣旨はわかるが、こういうぎりぎりの対応では合致しない人も出てくる。何とかならないものか。

券売機であれば、私の場合には、実際には間に合うけども発券締切りにしたかどうかは機械の方が自動でわかっているので、その旨を効果的な形で画面表示するとか。リスクを承諾する人だけ販売するという限定をつけるとか。それが無理な場合、みどりの窓口の行列も考慮してほしい。

みどりの窓口に人が並びすぎていて、直前の切符を買いたい人が買えない状態がある。飛行機のように、直前の人限定の窓口のようなものはないのだろうか。または、申告すれば、その切符のみ買う条件で、前に入れてもらえるとか。まあ、そういう時は、並んでいる人と会話をして、ごめんなさい、急ぎだから前にしてもらませんか、とお願いするのも、大人力ではあるが。

ケーブル、コネクタ

限られた朝の時間に仕事を片付けたいが、思い出したので書いてしまおう。


AV機器、通信機器の接続や、充電のために、各種ケーブルが必要になっていて、振り回されている感がある。


今回の出張セットに入っている電子機材、ケーブル・コネクタ、充電器 は、以下の通り。


◆機材
携帯電話 iphone
デジカメ
ビデオカメラ
表面吸水試験用windowsタブレットPC
構造物点検ソフトを動かすためのipad
マウス
普段カバンに入れているもの ボイスレコーダー、レーザーポインタ

◆充電器
iPhone、iPad、Wifi充電のためのUSBポートのアダプタ 計3個
デジカメ充電器
ビデオカメラ充電器
表面吸水試験用windowsタブレットPCの充電アダプタ
ノートPCのACアダプタ

◆ケーブル、コネクタ
iPhone4S用 Dockケーブル
iPad lightningケーブル
iPadを外部RGB出力する変換コネクタ
microUSB Wifi機器充電ケーブル
HDMIケーブル ディスプレイ 会議での映写、ホテルでの仕事用にデュアルディスプレイにするために →ただし、今回直前に別で使って、戻すのを忘れて、持参忘れた。残念!

miniHDMIケーブル デジカメの外部出力(今回は無し)
microHDMIケーブル ビデオカメラの外部出力or外部入力(今回は無し)
USBケーブル (今回は無し)



出張によっては、全部持っていくわけではないが、急いで準備すると、本当に必要なもののケーブルを忘れたりする。ふう。

USBはユニバーサルシリアルバスであるが、普通、ミニ、マイクロ と出た時点で、ユニバーサルではない。

学生を連れてはるばると

昨日月曜日放課後より、学生2名を連れて、3人で3泊4日の関東・東北出張にきている。

行きの新幹線で学生と話している中で、今年度のこれまでの出張日数を数えたら、宿泊を伴う出張or弾丸日帰り東京出張をカウントすると、今回の出張をいれて36日であった。1泊2日は、2日とカウントしている。県内の半日打ち合わせはカウントしていない。

今回は、神奈川県内で1か所、東北で2か所の打ち合わせがある。その制約条件の中で、空いている時間をねん出し、前後に、人と会うアポを入れたり、移動途中に、3.11震災直後の津波調査に同行したときから2年半後にどうなっているのかを見るために、沿岸部を車で回ることにした。改めてこの時期に、自分の目で確認したい。

東北に来ようとすると、飛行機を使うと交通費は一人で軽く10万円程度となり、学生を沢山連れて行くのは躊躇していたのだが、よくよく調べると、新幹線であれば安く行けそうであったことや、途中神奈川で打ち合わせがあるために、新幹線で予定を組んだ方がスムーズに行けることで、えいやっと、行くことにした。

費用もさることながら、高専の卒研学生は授業がたくさん入っているので休ませる必要があることや、普段から少ない卒研の時間を空けることを天秤にかける必要があった。どちらにせよ私は出張するので学生と打ち合わせができないので、ずっと行程を共にすることで、十分打ち合わせの時間を確保できる。

ただ、帰りは、1000キロの行程を夕方盛岡出発深夜高松着で新幹線で陸路戻ってくるのは、個人的には余り選びたくないが・・・。飛行機でアジアに出張するのと同じぐらいの座席の拘束である。前回は、それが嫌で、帰りは東京からは寝台列車、サンライズ瀬戸で帰ってきた。ただ、帰路にトラブルが起きて行程が遅れたら、これに乗る可能性もある。

というわけで、昨晩は、新横浜駅まで着いて、駅前に投宿。



高松にいると、ここ最近、やることが立て込んで、対応に遅れ気味である。懇親会をせずに、早めにホテルに入って、夜または早朝に仕事をすることができれば、むしろ出張中のほうが仕事が片付くという側面もある。特に今回、卒研5年生は未成年なので、食事はしても、酒を飲むことはないので健全で、健康的な生活が送れそうか。

ただし、昨晩は22時過ぎに新横浜に着いたので、それから夕食を急いで食べた。仕事を片付けるために、昨日に続き2日連続で朝3時台に起きて、すでに疲労がたまっているが・・・。新幹線で適宜仮眠して維持せねば。明日車を運転するまでには回復しなければならない。


岩手沿岸部の1泊は、行程上、大きな街から外れた旅館。多分ネット接続はない。春にemobileのWifiアダプタを購入したが、今回訪れる岩手沿岸部は、久慈、宮古などの大きな街しかネットが通じない。手持ちのiPhoneもまだ4Sなのでテザリングもできないので。3日目の夜がネットが繋がらない。仕方がないけれども。

2013年10月22日火曜日

インフルエンザ予防接種

以前書いた記事のフォローですが、10月8日に、インフルエンザの予防接種を受けました。家族も、ほぼ同時期に終わっています。

受けていない人へのプレッシャーになればと思い、書きます。

なぜ虹ができるか、的確に説明できる人はどれだけいるだろうか。

普通、雨粒によって光が屈折され、プリズムのように色が分光する、という説明はなされる。説明の一部分としてはよいが、それだけではまだ不十分である。

ネットでざっと調べても、なぜ半円形になるのか、という肝心の部分の説明がないように思う。

実は1、2年前まで、私の知識もその程度であり、それ以上の説明はできなかった。

虹のことについて考えるたびに、無意識の中でもやもやが残っていたのだろう、 ある日、特にそれについて真剣に考えていたわけではないが、ふと答えが思い浮かんだ。

それを、言葉のみで説明するのはちょっと難しいが、近いうちに、娘や息子も質問をする年齢になるだろう。それまでには、きちんと説明をできるように準備しておきたい。

エンジニア、教育者として、物事をわかりやすく説明する訓練の題材としても、良いと思っている。または、エンジニア教育として、それを題材にしてもいいかもしれない。



工学系の道を進んでいるあなた、的確に説明できますか。説明できなくても、自分の頭の中で、説明がつきますか。色がスペクトルに分かれることと、虹が円弧を描いていることの両方について。

2013年10月21日月曜日

出張ウィーク

暫く出張がなかったのですが、今晩から続きます。正確には、金曜午後から日曜夜中まで、顧問をしているヨット部での、福岡出張があり、レンタカー運転で体力的にきつかったので、既に出張ウィークが始まっています。

明日は、朝から山口県での目視評価講習会に参加します。山口県主体で行う現場調査の講習会では、技術的なところだけでなく、どうやって主催者が切り盛りしているのかを体験してきます。わが地元でも行えるようにはどうしたらよいのか目的意識を持ってみてきます。

来週は東北への震災と復興についてのいくつかの打合せを行います。表面吸水試験の普及を兼ねた取り組みも行います。その出張のついでに、過去に数回行った震災の調査を、1年ぶりに行います。だいぶ工事で進んでいる所と、そうでないところ、対照的だと思いますが、見てきます。能動的に働きかけた出張でもあり、単に体験するだけでなく自分で考え、適切にアウトプットできるよう頑張ります。

その次は津波委員会のシンポジウム。

これらには、今回初めて、県外に、研究室学生を出張で連れて行きます。費用はかかりますが、適切に節約はしながら、彼らにたくさん体験させて、モチベーションを高めたいと思います。ちょっと違うのは、前の横浜国大みたいに現地集合でというわけにいかないので、今回全行程一緒に動きます。濃厚な出張になりそうです。



2013年10月4日金曜日

発明のプロセス トランプ編

先日、校内の発明コンテストの発表会を聴講した。知財関連のため、内容は書けない。研究関連ではなく、日々の生活改善など、複数エントリーしたいテーマがあるのだが、 来年は教員も参加できるよう交渉してみよう。

さて、
以前、娘がトランプの遊び方を発明したとの記事を書いたが、反響はゼロである。フェイスブックでは、今度トライします、というコメントは戴いたが、その後は・・・。

我が家では、たまに遊んでいる。やればやるたび、奥が深いものだと自画自賛している。

じゅんばん神経衰弱

いつやるの、今でしょ。ということで、ぜひ、試してみていただきたい。大人でも子供でも遊べる、とても奥の深いスポーツである(今回、スポーツと断言!)



さて、もう一つ、トランプ関係を発明できないか、先日より子供と遊びながら考えている。娘と行っていて、2人のババ抜き、ジジ抜きが、はっきり言ってゲームという観点で面白くないのである(娘と遊ぶのが面白くないと言っているのではない)。


私の考え方を可視化して公開してみる。



テーマ:
 2人ババ抜き(ジジ抜き)の改善

切実な願い:
 2人ババ抜きを高度化したい。2人でババ抜きをしても、確率問題になってしまうのでゲームの面白さとして欠ける。面白くないということにピンとこない人は、サイコロを振って進むだけのスゴロクを想像してもらいたい。相手の動きと、自分の動きが全く関連がなく独立であり、まったくゲームの要素がない。

既往の解決策と問題点:
 ババがジョーカーだとすぐにわかってしまい面白くないということで、任意のカードを1枚抜いてそれをジジとするジジ抜きが既にある。しかし、唯一、2人で行うと、自分のカードにないものがジジであると、途中でわかってしまうのが残念。

 3人以上であれば、ジジ抜きは、スリルがあって面白い。ババ抜きの場合、3人以上でも確率問題であることには変わらないが、周囲のリアクションが増えたり、継続時間が長いので、2人よりも明らかに面白い。

課題解決の糸口:
 論点を以下の通りにまとめてみる。

1)2人でジジ抜きを行うと、ジジが最初からわかってしまうので、スリル感がなくなる。2人でもスリルを失いたくない。ゲームの方向性として必ずスリルを求めるわけではないが、3人以上の時にはスリルがあり、2人ではスリルがないというのが残念であり、改善したい。

2)ババ(ジジ)抜きは、相手のカードを引く、というもので、確率に支配されるゲームであり、誰が行っても結果は確率で支配されることに変わりない。人間が能動的にアクションを起こせるような、カードの交換システムはないだろうか。


以下、改善のための試案を示すが、主として2人でプレイする時の問題について解決策を示している。基本的には3人以上でも成り立つと思う。

試案(1)
ババ(ジジ)抜きをする際、最初に、2枚のペアがあったら全部、場に出すことになっているのが普通であるが、あえて、場に出さない2枚のペアを複数手元に残すことも有りとする。そうすることによって、相手が、自分のところにないカード=ジジ という構図が成り立たなくなり、ジジがすぐに判明しないのでスリル感が出る。
あえて2枚のペアを残した際には、その人は、カードを引いた(もらった)時にペアになったものしか、場に出すことができないような縛りを入れておくべきである。そうしないと、負けそうなとき、途中でペアを場に放出して数を減らすなどできてしまうと、混乱する。ペアを残したままゲームを始める際には、相手を混乱させるメリットとともに、手持ちのカードが多くなるというデメリットの両方をもつ、ジレンマの意味を持たせる。ペアを何組手元に残すのかも、駆け引きの1つである。

試案(2)
ジジ抜きの際に、ジジが誰もわからないようにするのが普通である。今回新たに、プレイする人数分、ジジを設定する(2人プレイなら、合計2枚のジジ)。そして、1人が1枚だけジジの内容を知ることができるようにする。その情報を、以後の駆け引きに使用する。

試案(3)
カードを相手から取る際に、確率問題になっているので、駆け引きの要素がない。よって、逆に、自分が選んだカードを相手に与える、という逆の配り方の形式にする。試案(2)と合わせると、自分が知っているジジを相手に気づかれずに、相手に渡すことができる、などの駆け引きができる。
また、試案(1)の残存ペア(ジジではない)を相手に1枚渡すことによって、相手に、自分のところでペアができなかったのでもしかしてジジではないだろか、と判断を迷わせることもできる。


以上、試案1から3までを入れて、ためしに娘とゲームをしてみた。

まだ粗削りであったが、一応ゲームをが成り立った。 娘は、まだ駆け引きの意味が分かっていないので、検証がしづらいが、これをベースに改善してみたい。

乞うご期待。

統計学の本

コンクリートの研究をしていて、統計の知識が必要になる。統計といっても、計画学でバリバリツールとして使うというよりかは、実験データの平均値、ばらつきを検討する程度である。

私の場合、たくさんのデータから、差が優位かどうかの検定を行う必要や、非破壊試験の少ない試行回数で合否を判定することも検討する必要もあった。

たまたま、ある人から統計の本のお勧めを、と問い合わせがあったので、ここにまとめておく。


大学時代に使った統計学の本を再度読み直すのも大事だが、技術者たるもの、良い本で短時間に勉強すべきだろう。時は金なり。学問を究めるには薄い内容かもしれないが、短時間で答えを出すためには良いだろう。

ということで、1年くらい前に、実験データをまとめる際に焦って購入した本がこちら。ネットではなく、書店で1時間以上粘って購入した本+α である。

最近本屋で統計本がブームという報道を聞いているが、最近出された本はウォッチしていない。以下、再度調べてみると、すでに絶版になっているのも多いみたいだ。ハイツー本から脱却して殿堂入りするのは、ライバルが多いのだろう。





統計の本質を理解する古典。概念はわかるが、実際にどういう式を使うか、となるとわからないところも多いです。




縦書きの新書で、具体的な問題を挙げ、解法とともに解説があります。「推計学のすすめ」に通じるところがあります。



t検定がわかるなど、ターゲットが明確で、講義形式で順を追って説明しています。統計を忘れている人、公式を覚えただけで自分で説明できない人が、再度学ぶには良いと思います。




トピックごとにまとめられているので逆引きができる上、比較的トピックの解説が多いので理解につながります。エクセルの関数も併記されているのがよいです。




 1つずつのトピックについて、問題の解き方が提示されており、逆引きしやすいです。エクセルの関数やエクセルの画面も添えられており、実務的でしょう。コンセプトは、前の本「よくわかる統計解析の基本と仕組み」に似ています。


上記5冊のうち、1・2冊目と、4・5冊目、がそれぞれジャンル(編集方針)が似ています。

2013年10月3日木曜日

インフルエンザ予防接種の季節です

10月に入りました。インフルエンザ予防接種の季節です。

私は忘れないように、PC上のスケジューリングで、10月にインフルエンザ予防接種のリマインドをしています。

「いつやるの、今でしょ。」 もう古いのであれば、「予防接種でお・も・て・な・し」、くらいか。


現状の日本では、集団生活では、私は義務と思います。特に、小さい子供がいる家庭では。


医学界にはいろいろ学説はあるのでしょうが、受けない方が受けた方のメリットを上回らない限り、私は受け続けますし、周囲にそう勧めます。


私には、妻方の親族ほぼ全員(私を含む)が受ける中、たまたま受けなかった1名が、昨年度感染した、という見事な実証例があるので。

受けたら、記録のために、ブログにも記載します。

インセンティブと淘汰

なぜ既存構造物の耐震補強が進まないのか、というのは、大きなテーマである。

以前から思っている素人考えを披露したい。1年以上前、たまたま懇親会で一緒になった、国土交通省の●●局長にお話したら、否定されてしまったが。


1)建物の耐震の数値(なんというかわからない)を公表する(まずは任意。今後義務付けるはどうかは検討)
2)今の情報化社会では、誰かわからないが、食べログのようなサイトで、そのお店が入る建物の耐震情報が、紐づけられる。
3)結局、安全に利用したい人は、そういう建物を利用しているお店を利用するようになるため、利用価格に反映されるようになる。(安全な建物は店のコストも高く、危険な建物の店は安くなる)
4)耐震補強をするインセンティブが働く。
5)公表しない場合は、悪かろう、と周囲は見るようになる。

あまりにも性善説であろうか。

市価よりも低い価格というのは、通常は何か欠陥がある。以前、山陽の方で、違法建築のホテルで火災があって、沢山の人が亡くなった事件があったが、やはり、格安でという評判のホテルだったと聞く。

耐震に限らず、安い飲み屋は、通路が狭かったり、非常階段に物を置いて通れなくしていたり、というのがある。

夜行高速バスの事件も同じ構図だと思っている。安い価格は何か無理をしているし、逆にきちんと安全運行している会社は、それなりの価格を提示する。こちらは、事故が起きて、大きく制度が変わってしまったが。


このようなリスク情報を可視化して提供を受ける義務とまではいかないが、きちんとやってコストをかけている会社はそれを提示することで、それに対価を払う人が集まるはずである。

義務化しなくても、きちんとやっている会社が、正当な評価を受けるために公開するところから始めればよいと思う。私はそういう会社を利用したい。表示をしていない会社は、NGと思われるから、認証を取るようになるだろう。

単に飲食店を例に提示したが、マンションの購入価格、賃貸住宅の価格、などにも反映できる。さらに、そこで使用する、火災保険、地震保険などの料率に影響しうる。銀行の融資なども反映しないものであろうか。


耐震強度の公的認証制度をどうするかはまだ詰めていない。自己申告だけでは偽装もあるだろう。ここは別途検討が必要である。

なお、建物の耐震というのは、生じる地震によっての応答であるから、確率的に考えると、地域性があるはずである。その辺の技術的な解釈の啓蒙も大事だろう。日本の良くないところは、数字だけが独り歩きして、潔癖までも数値にこだわるためである。1を下回っても、確率論的に利用者が許容すれば、利用すればよいのである。 (建物の倒壊が、周囲に影響を及ぼすというのは、別の次元として別途制御が必要)


前職の国立大学では、安全衛生にも携わっていた。結局のところ、研究室を運営する教員の意識をどうやって高めるか、知識を向上させるかが問題であった。研究室のトップが動かなければ、何も変わらない。

そこで、案が出たのが、教職員向けのセミナーを開催した際には、受講カードのようなものを発行し、それを研究室の扉にでも貼ってもらうことであった。受講しない教員については、事務的に注意される程度であれば、あまり教員にとってインセンティブにならない。しかし、学生に対して受講状況が公になることは、受講のインセンティブになるのではないか、と。学生からの信頼を失うと、研究室の運営はやりにくい。ただし、同時に、学生へのこの重みを伝えておくという教育も併せて必要である。

このアイデアは、インパクトが大きすぎるということで、見送りになったが、その時は、とりあえず受講状況は記録しておき、何かあるときに、過去にさかのぼって実現できるような体制にはしておいた。その後は知らないが。


インセンティブを適切に設定することが大事で、人間の駆動力になると思っている。義務だけで声高に叫んでも誰もついてこない。

ペイフォワード

映画「ペイフォワード」は、私が修士2年生の頃に上映していた映画である。見に行ったのか、その後ビデオで借りただけか覚えていないが、見た。

正確な英語は、pay it forwardで、他人から受けた親切を、その人ではなく別の人に返すというものである。映画は、皆がこれを実行したら、世界は豊かに平和になるというものであったように思う。

その映画に感化されたわけではないが、その考え方自体は素晴らしいと思うし、実践しているつもりである。

特に、先輩からおごってもらったら、その先輩に返すのではなく、自分が後輩におごることを実践すること。よいことは真似をして、波及させていくのである。これは、単にお金のやり取りだけではなく、全てのポジティブなことに対してである。逆にネガティブなことは、自分で止めて、絶対に無限ループを作らない。



今、私は建設環境工学科の中で最年少である。本来はもっと若手がいてもよいなと思うところであるが、仕方がない(産休を除く)。私は大きく見たら若手であるが、研究職13年目ということで、世の中には私よりも年下の研究者はたくさんいる。


とりあえず身近なところから実行を、ということで、学内で何かできないかと考えていて、前からいろいろない機会でお付き合いのある他学科のある若手の先生に声をかけてみた。丁度、科学研究費補助金の申請時期でもあり、彼に対して私が採択された過去の調書を見せたり、全くの異分野であるが相手の添削をすることを申し出た。

これは、前職では今の職場よりもシステマティックに、科学研究費補助金の説明会や情報共有が図られていてたことや、私も他学科の先生に調書をチェックしてもらったり、過去の採択調書を見せていただいてとても参考になったことを、ぜひ自分も自分より若手の人に対して行うべきと思っていたからである。

さらに、将来的に研究でも提携できないかと思い、定期的に情報交換をすることとして、今日は15分ずつお互いに話題提供をした。相手は機械系という別分野であるが、使っている解析ツールは共通のものもあり、私も刺激を受けたり、自分の研究に直接役立ちそうなことも、見つかった。


 学科内でも、先日、他のコンクリートの先生と情報交換をして、色々な可能性がわかった。

今日の午後は、日本コンクリート工学会の2014年年次大会(香川)の実行委員会があった。懇親会の場でも、県内、四国内の研究者、地元業者の方と情報交換をして、具体的な連携ができそうで今後が楽しみである。後は自分が主体的に動けるか、である。

ポジティブ思考でどんどん連鎖していきたい。

着任して半年、やっと連鎖が始まる? 焦らず着実に歩んでいきたい。

2013年9月30日月曜日

家具固定に思う

(だいぶ前に書いて、いま清書した記事)

地震防災の際に、家具の固定は非常に重要である、ということは最近よく言われている。私もそう思う。いまだに必要性を理解していない人への教育は一つの大きな問題であるが、ここでは、必要性を理解している人への制約について考える。

個人であれば持ち家の場合に、オフィスであれば自社ビルに限らず賃貸でも通常の場合は耐震固定をする必要があるので、構成員が必要性を理解していれば、耐震固定は可能である(でもてきていないのが現状だが、そのことはここでは議論しない)。



家具の固定をする際にネックになるのが、賃貸住宅において、釘やアンカーを打てないこと。正確には、打つのを遠慮すること。

職場であれば、賃貸オフィスであっても、私の認識では、アンカーが打てる。そもそも退去を考えてオフィスが賃貸ということではないことと、結局は引っ越しや退去後のリフォームは業者が行うため、あまり問題にならないからだと思う(要検証)。引っ越し料金は、通常、個別の部署には請求されないというのも理由にあろう。オフィスで問題になるのは、オフィス内で、部屋を貸し借りした場合である。貸し借りというと、耐震工事等で一時的に、他の部署の部屋を借りるケースである。国立大学や高専なら、経験された方も多いであろうし、今もキャンパス内のどこかの建物は概して耐震補強中である。そもそも一時避難の際は、専用の家具もなく、段ボールを積んでいたりで、普段より耐震性能は低い。そして、組織内で貸し借りをしているため、アンカーが打ちにくい。原状復帰の際に、費用が生じるためである。

何事も手段で考えるのはよくなくて、必要なのはビジョンである。会社だけでなく、借家の大家さんであっても、自分の建物を使う人に地震の被害に遭ってほしくはないと考えるだろう(要検証)。これは、ビジョンと言えるだろう。そして、利用する側も、賃貸でも自分が住む家であれば、地震で死なないために耐震をしたいと考えているはずである。

なので、賃貸だから傷つけられない、という手段から入るのではなく、ビジョン達成のために、その望みをかなえてあげるような仕組みになっているのが、よいと思う。


その背景には、そもそも、賃貸ではどこまで壁にくぎを打ってよいのか、壁紙は誰の負担で変えるべきかというのがはっきりしていないことも、理由の一つにあるのではないか。経年劣化とは、通常の使用をしていて汚れた場合、と簡単には定義できるだろう。日本に住む限り、家具固定をすることは常識であり、その作業に生じた最低限の穴は、日本版経年劣化と考える時期にきているのではないか。



実際の所、軽微な穴であれば、壁紙をとっかえなくても樹脂で埋めてそのままにすることが多い。その辺は、知っている人だけでなく、そういう手法を使って積極的に壁に穴をあけられるようにならないものか。ただし、意味のない、重い棚を固定するのに強度のあまりない石膏ボードにアンカーを打っても、石膏ボードごと吹っ飛んでおしゃかになるので、その辺の技術的なバックアップも必要だろう。

前職の国立大学では、私は全学の安全衛生担当であったので、この声を拾って、部局長レベルにおいて、一時利用の場合も正当な耐震固定のためのアンカーを打てるように対処するように検討が進められたと記憶している。これは具体的な問題を解決する手法として、画期的な提案だったと思う。が、その結果、指針ができる前に当該工事が終わってしまい、うやむやになってしまったのは残念であった。その後も問題は別のところで続いているとは思うが、結局数ヶ月で解消されるので、だれも本気で取り組もうとしない、という側面もあろう。

2013年9月29日日曜日

横浜ざんまい

今日は教え子の結婚式で、横浜に日帰りで行ってきました。新婦は、彼女が4年生の時に私が主として指導して、鉄筋コンクリートのひび割れの研究をしていました。私の博士研究の重要な一部を担っていました。研究打ち合わせも実験の立会いも、やはり過ごした時間は他の学生と比較すると長いので、感慨もひとしおです。私もまだ若い頃(と言っても数年前ですが)、彼女と二人である企業に出向いてそこの社長さんと議論したり、懐かしくなりました。

二人らしさ爆発の良い結婚式でした。今後ともお幸せに。



さて、私は日帰りでの横浜ということで、いくつかの目標を立てていました。


横浜開港資料館は2回目ですが、ちょうど今、7月から10月中旬まで関東大震災の特別展示をしています。まず1つ目は、それを見ることでした。調べると、他に、横浜都市発展記念館、横浜市史資料室を加えた計3館でコラボして関東大震災関係の展示をしています。


横浜に着いて、まずタクシーで開港資料館へ。関東大震災と言えば東京の火災被害があまりにも有名でそれだけが語られることが多いですが、最近の研究で、神奈川県全土に渡った被害も明らかになっています。津波襲来も結構有名になってきました。

今回の展示は、主として横浜市街地の被害の模様に関してでした。ここ数年、江戸から明治にかけての横浜の歴史を勉強していたこともあり、いろいろな古い地名が出てきても大体わかり、理解につながりました。概してこのような展示は、当事者意識(かつ、地元の地名の知識)を持たないと、なかなか伝わってこないことが多いので、その点では今見ることができてよかったと思います。知識としては知っていても、それが他とリンクしていなかったのが少しずつ整理できたように思います。山下公園は、関東大震災の横浜のがれきを埋め立てて造られたのは有名ですが、それはいったいいつだったのか。今回知りました。

5年で復興した、という記述が各所に出てきていました。まだ知識としてしか頭に入っていないので、その本質を他の現象(今回の東日本大震災)と絡めて考えたいと思います。

現在の横浜の関内、馬車道の街づくりは関東大震災を機に新しくなりましたが、その中で、いくつかの鉄筋コンクリート建物は、地震を生き残っていますし、そういう視点で見ると、いろいろな発見があります。とりあえずインプットだけしておいて、後で考えます。

++++++
追記:
上記について、横浜の復興について専門的な記述でありませんでした。たまたま、横浜国大建築の高見沢先生のページ藤岡先生のページを発見しました。リンクを記録しておきます。戦争の空襲なども関係していますね。
++++++

マリンタワーでの結婚式、披露宴終了後、同席していた細田先生を誘って、近くに架かる霞橋を訪れました。


これは、元は115年前の明治時代にイギリスから輸入されて隅田川にかけられていた鉄製のトラス橋ですが、その後鶴見川にかかる橋に移築され、この度、横浜の新山下に移築されたものです。

私が転職した直後の2013年3月に完成していたので、専門誌などの記事で知っていましたが、半分忘れていたところ、先日オリエンタルコンサルタンツの方から紹介を受けて行こうと思っていました。今日当日に思い出して調べるとマリンタワーから徒歩で行ける距離だったので、行くことにしました。

そのままではなく、元のスパンの約半分に縮めていますので、当時の雰囲気を残しながら、使えるところをうまく組み合わせています。よって、リベットだったところと、ボルトを使っているところが混在しているのが、面白いです。






この表面の凸凹は、腐食による減量なのか、長年の塗装を繰り返してきたムラなのでしょうか。

 

 リベット(上)とボルト(下)が混在しています。

ここの水平部は、水がたまるので、早期に腐食すると思います。泥もたまるので、水が滞留する時間が長くなり、腐食します。それも見届けるために、時間を置いてまた来たいと思います。


良い天気で、白いトラスが青い空の下に映えています。このラティス構造も、当時ならではのものですね。


その後、今度は日本大通り駅に移動して、 横浜都市発展記念館の関東大震災展示へ。 横浜の復興がメインで展示が組み立てられていました。

その中で、「横浜火災図」が印象に残りました。地図に、火災の発生場所と、どちらに延焼していったのかが赤鉛筆で記入されているものです。「旋風起点」というプロットも多数。関東大震災では本所被服廠跡のものが大変有名な、火災旋風が、規模の違いはあれど横浜でも多数起きていたのでしょう。その辺の知識を知らないと、素通りしそうですが、1枚の図を見ながら震えが止まりませんでした。

ビデオの上映もありましたが、黒焦げの死体の山で衝撃的なものでした。オリジナルということで、この悲惨な状況だけでも20分ありました。他のタイトルもありましたが、時間不足で見ることはできませんでした。

この夏はNHKで関東大震災は大々的に特集されていたのですが、ビデオ録画ばかりで実はまだ見れていません。一部そういう動画もあったかもしれませんが、このような長時間のビデオが残っているのは、常時国民が見られるようにはならないでしょうか。

横浜震災記念館がかつて存在したものの、立て替えなどで無くなってしまったようです。現在は、横浜市の各資料館で分散して保管しているようですが、常設ではないので、なかなか市民が知る機会は少ないでしょう。

いつも思うのですが、公的な博物館・資料館は、ネットでの公開や、海外のように写真撮影可能としていただけるとよいなと思います。ネットでの公開で、各資料館に行かなくなるという危惧があるのでしょうか。所有者(資料提供者)の許諾という方が大きいのかもしれませんが、今の時代何か新しい形はあると思います。その辺は海外の方が先行していると思うので、何とかならないものでしょうか。


今回の3館合同の図録集はもちろん購入しました。貴重な画像資料で、今後の防災教育の教材にも使えそうです。ただ、「横浜火災図」は含まれていなかったのは残念です。

他、在庫として、昨年展示があった生麦事件の図録集も売っていたので買うことができました。この生麦事件展は確か行けなくて残念に思っていたものなので、良かったです。

夕方、入院している家族のお見舞いをして空港へ。

子供が寝たあとの時間に家に帰ると、4歳の息子から手紙が机の上に。「パパへ (略) もうねるからね。またあそぼうね。」 泣けてきた。遊びます。仕事も家も頑張ります。

************

最後に、生麦事件について。生麦駅近くの地元の浅海武夫さんがご自身で研究されて私財をなげうって作った「生麦事件参考館」はぜひ行くべきでしょう。吉村昭著 生麦事件 は歴史小説として大変面白いですが、彼も浅海さんに取材をしたとあとがきに書いています。私も見学に行って、いつもお忙しい方ですが、偶然ですが直接長時間お話を聞くことができました。その後、彼の講演会に参加もしました。彼曰く、生麦事件こそ、明治維新の重要な出来事であり、もっと評価すべきだと。

ホームページはありませんが、いろいろなサイトで紹介されています。大変失礼ですがご存命のうちに、生麦事件を読んだ上で訪れてください。 全国でも講演依頼で引っ張りだこのご多忙の方です。講演に押し掛けたことがご縁でお手紙も頂いたことがあり、転職した連絡はしていないので、また連絡してみようと思います。

2013年9月27日金曜日

ラストチャンス

いかんいかんと思いつつ、今やらなければならないことに追われ、今後のために今やっておくべきこと、がおろそかになる。

幸いなことに、ちょっとしたタイミングで人と対話することで、立ち止まる時間ができ、そういう状況にあることに改めて気づく。対話の中で元気をもらって、頑張ろうと思う。


香川での防災活動(研究と言いたいが、卒論でない学生が1名ついて温めている最中)はまだまだスタートしたとは言えない状況だが、 学生からの積極的な一歩が踏み出せそうなので、何とか歩みを進めたい。

卒論についても、まだ十分とは言えないが、学生がとにかく小さな成果を積み上げて、小さな成功体験を積み重ねることが大事だろう。


さて、
前回東京横浜に出張に行った際には、横浜市開港資料館で行われている関東大震災の展示を見ておきたいと思っていたが、体調が悪かったことと、時間が確保できずに断念。しょうがないと思っていたら、明後日は教え子の結婚式の出席で再度横浜へ。日帰りであるが、時間が取れるかもしれない。10月中旬までなので、これが最後のチャンスと思って、果敢に攻めてみたい。礼服を着て、酔っぱらった奴が開港資料館に行くのはどうかとは思うが、気にしない。


横浜を離れて、色々行っておきたかった施設、特に博物館関係はたくさんある。出張(今回は違うが)のたびにちょっとずつ制覇していきたい。


逆に、香川高松では、きちんと地元の歴史や産業について知らない事ばかりで、ちょっとずつ、第一人者に負けないぐらい知識をつけていきたい。

豊島産廃問題 → 問題が明るみになって住民運動が活発な時にリアルタイムで高松に住んでいた、というのは私にとって大きい。もっともっと関わりたいと思う。今月、石井さんにもお会いできたのはとてもよかった。そして、香川での生コンと言えば、豊島のごみ溶融スラグを使用したコンクリート。これもきちんと勉強して、地元の研究者として関わりを持ちたいと思っている。


水不足問題 → 1994渇水を経験したので、本質を知りたい。今始まりつつある新しいダム建設も関係しているだろう。 

ため池 → ため池の耐震等、地元固有の問題もある。これも学びたい。

うどん → お遊びでは、パスタブリッジに対抗した うどん橋コンテスト(かっこいいネーミング考案中)は開催できるだろうか。うどん製造の廃液など、環境問題を研究している先生もいるので、知っておきたい。

地形 → 何で屋島のような地形なのか。讃岐平野に転がっている、おむすび山の数々。地学の話も。


防災を考えるには、幅広く人文学的な検討も必要と思い、県民性なども含めて真摯に勉強したい。



話題が2転して、わかりにくくなった。タイトルもいまいちだな。

2013年9月24日火曜日

コンクリート練り

香川高専に赴任して、研究として初めて研究室配属された5年生学生と一緒にコンクリートを練った。5年生は先週で前期末試験が終了し本日は講義もなく、私も1日つきあうことができる日だったので、朝から作業にあてた。

これまで、自分の居室を実験室として、コンクリートを練らずに研究や作業をしてきたが、実際に試験体製作のためにはコンクリートを練ることは必要だ。とはいえ、コンクリート練りスペース、実験室は他の先生や、学生実験用と共用なので、自分の実験室という感じではなく、材料の事前準備も手間であったため、なかなか重い腰が上がらず、今日になってしまっていた。

動き出してみると、周囲の先生の助けも借りながら、比較的スムーズに事は進んだ。ゼロからの材料準備から始め、突貫工事で何とか2バッチ練ったところで夕方を迎えて作業終了。初回としてはまずまずの出来だろう。その後のフォロー、まとめなども含めて、学生は結構遅くまで残ってくれた。

自分の無知ながら驚いたのは、5年生が、配合設計、材料計量、練り混ぜ、スランプ、空気量など、その場で、すらすらと解いて実施してしまうことであった。3年生の際に、材料実験で何度も何度もコンクリートを練った経験が生きているようである。その辺が、実践教育の成果と言っていいのか、とても嬉しい驚きであった。

コンクリート練りは段取りが大変であるが、一度動き出したら、勝手はわかるし、その後机上での議論も実体験が伴うので話がしやすいだろう。本来なら、夏前にこれを終わらせておくべきだったのだが。

これをきっかけに、ペースがつかめればと思う。

2013年9月17日火曜日

常識 畳式(じょうしき)

畳の掃除は、畳の目(いぐさの繊維方向)に沿って箒(ほうき)を動かすべし、というのは、昔からの知恵というか日本人の常識であろう。小学校の何か総合学習や、家庭科で習ったと思う。


掃除機も、同じように畳の目に沿って、というのを聞いたことがあるし、私もこれまで一応そうやってきた。ただし、家具の下など、どうしても1方向しか掃除機をかけられない場合には、畳の目に直角にしなければならないケースもあり、小さいころ、幼心にルールを破っているのではないかと、ちょっともやもやしたものがあった。

さて、よく考えたら、掃除機の場合、畳の目に沿って動かす必要があるのだろうか。常識を疑ってみる。


ヘッドにパワーブラシがついている掃除機の場合には、回転軸に沿ってブラシが回転するので、ブラシの移動方向は一方向となり、箒の運動に似ているので、掃除機を畳の目に沿って動かすのは一理あるかもしれない。


しかし、道具が登場した時刻歴に沿って考えると、時系列では、古い順に、

箒 → パワーブラシのついていない掃除機の登場 → 箒の駆逐 → パワーブラシのある掃除機の登場 → ルンバの登場

となっているため、ここでは、パワーブラシのない掃除機の登場した時点について考察してみる。

掃除機がゴミを吸う機構を考えると、吸引吸い込み時の負の圧力の大小ではなく、圧力差によってもたらされる気流の発生、すなわち、空気の速度が関係しそうだ。もし、仮に、掃除機のヘッドが密閉式であれば、平らな床にくっつけたら、一切気流は発生しないので、定常状態になればゴミは吸わないはずである。ヘッドと畳の間に適度な隙間があることが、ゴミを吸い取る効率に影響しそうである。

掃除機のヘッドを長方形にモデル化し、その中央に空気を吸う箇所があるとする。畳は、繊維方向には細いが数の多い隙間があり、繊維と直角方向には、糸で織っているために生じる、数が少ない大きな隙間がある。どちらを通した方が、気流が大きくなるだろうか。長方形なので、中心から離れるに従い圧力のロスもあるはずだ。

現状で、機構を単純化できたが、その結果どちらが気流が大きいかは、現時点でのブログの執筆ではわからない。鉛筆を出して計算するのが面倒だなと思ったが、ちょうど、流体解析が可能な汎用3次元FEMソフトウェアを購入したことを思い出した。高専内の別学科のI先生と共同でライセンスを分割購入したのだが、先日納品され、本日からライセンスが有効になるという。まず、流体解析のトレーニングとして、この、掃除機問題を解いてみたいと思う。

馬鹿げた話、と笑ってくれるがよい。

しかし、世の中で常識と言われて信じられて来たことが、全くのでたらめだったことや、実際には意味がなかったこと、が科学的に論破された事例は多い。

例えば、
 電気をこまめに消すと、点灯時の電力が大きいので、つけっぱなしがよい(→点灯回数が電球の寿命に影響を与えるが、電気消費には影響しない)
 予防接種を受けたから一生安泰(→大人になると効果が弱くなることは、最近社会問題に)
 セミは羽化後1週間で死ぬ、はかない人生である(→実際にはもっと生きる)
 
研究者たる者、何事にも疑問を呈してみたい。



ただし、後日談もある。ネットで調べたら、吸引力のほかに、掃除機のヘッドを動かす際に畳に傷をつけるのだが、繊維方向であれば傷が目立ちにくい、という考えもあるという記述を見て、納得。吸引力とは関係ない次元の話である。ということは、冒頭の、家具の下などは、結局できた傷も見えないので、そのままやっても問題なさそうである。

業界の常識

先日、6歳(女)と4歳(男)の子供を連れて、映画モンスターズユニバーシティを見に行った。

私自身、6年以上ぶりの映画であったし、子供たちにとっては、初の映画であった。現在は子供2人ともディズニーの映画を見ても、何かしらの場面では怖い、という始末なので、映画なんてもってのほかという時が長く続いたが、だいぶ大きくなってきて今回連れて行ってみた。いまだに上の娘は、ファインディングニモは怖くて見たくない、と叫ぶ。

私自身、映画館にはあまり行かず、前に行ったのは覚えていないくらいで、少なくとも子供が生まれてからは行っていない。


実際に行ってみて思ったこと。

モンスターズユニバーシティの吹き替え版であったが、多くは子供が中心の対象ではないか。もちろん大人も楽しめる内容だが、子供にも大きくシフトした作品だろう。映画はそれなりに楽しめたのだが、子供同伴ということを考えると、考えさせられることがいくつかあった。


12時5分開演スタートとなっているが、結局最初の20分間が、別の映画の予告やCMであり、子供はまだかまだかと待ちくたびれて、眠たそうであった。そして、音が大きく驚く場面もあり、他映画の予告では暴力シーンもいくつかあり、見ていてハラハラした。CMを流すことで、広告料的な効果も得ていることであるのはよくわかる。大人の事情だろう。しかし、子供が多く見る映画の場合、そのような20分間の、大音響のCMは必要なのだろうか。大多数は気にしないのかもしれないが、少なくとも久しぶりに参加した私としては、子供への影響も加味して苦痛であった。

子供が怖いと感じるシーンは、それは映画の内容の事なので仕方がない。案の定、最後のクライマックスの5分くらいは、怖い、とのことで、一時退出した。 それは、しょうがないし、それを予測して映画を見に来ている。ただ、全般的に音量はもっと小さくならないものか。映画ファンからは、「嫌なら6歳、4歳を連れてくるな」と言われそうだが、もし、音が小さい映画館があれば、私は選んで連れて行きたい。


全部含めて現状の日本の映画事情だというのはわかる。現状が一律にダメとは言わない。しかし、声にはならない、現状がよいとは思っていない一定のニーズもあるのではないか。


営利企業なわけで大多数のニーズを満たすことが、企業活動の基本であろうが、多様化した今、もっと私を満足させてくれる映画館はないものだろうか。

虚像の「大衆」と、実際の消費者のギャップの例として、地上波テレビのバラエティ番組の凋落と、それに伴ってテレビを見なくなった日本人が増えたというのは、記憶に新しい。映画にもそういうところはないのだろうか。


別の例示をする。

エスカレーターで片側は立ち止まって、片側は歩く、という、いわゆる「現在の日本のしきたり」のうち、実際歩く人のなかで、歩きたいと思っている人は何割いるだろうか。言い換えると、歩きたい人が歩いて、止まりたい人が止まる、ということは実現できているのだろうか。歩いている人の中で歩きたいと思っている人は理想では10割だが、実は、2割くらいではないかと思うことも多々ある。止まりたいけれども、人の流れで止まる側に物理的にたどり着かないことは私は何度もある。止まる方だけに大行列ができているケースが多いが、それは、やはり止まりたい人が多い証拠ではないか(仮説)。歩いている人に、全員アンケートをしたデータはどなたか研究者はお持ちではないだろうか。何なら私がやってみたい。

実は、ほとんどの人が止まりたいけれども、周囲の目を気にして止まれない。ふたを開ければ多くが止まりたいと考えていたけど、声に出せなかった。そいうことはないだろうか。

エスカレータの例は、データを持っていないので、仮説にすぎない。しかし、日本人の特性として、それに似た構図はいろいろな例で、存在するように思う。

2013年9月13日金曜日

覚醒

後で追記する予定ですが、まず先に概要を。

今週は濃厚な出張でした。

火曜日は、JCI(日本コンクリート工学会)の「データベースを核としたコンクリート構造物の品質確保に関する研究委員会」の成果報告会が開催されました。私も委員として参画していたので、10分ですが、発表を行いました。

詳細は後で記すとして、地域を、日本をよくしていこう、と愛の溢れた委員会だったかと思います。熱い報告会でしたが、参加者の方にはどう映ったでしょうか。驚きは、私が憧れている東北に住むある民間技術者で、ツイッタ―でしか存在を知らない、本名も顔も知らない人なのですが、当日会場に来ていたこと。彼にはどう映ったのでしょうか。今回はニアミスで会えませんでしたが、いつか、会う日が来ると信じています。

水曜日、木曜日は、横浜国大での研究打合せもあり、そして、午後には横浜市の技術職員の研修の講師を務めました。1回は初級コースの、コンクリートの基礎、と題して講演。2回目は、上級コースの、現場研修の講師。 前者は、私なりの切り口で、単に教科書の説明ではない、実践的な考えを披露したつもりです。後半の耐久性は飛ばし飛ばしで時間不足でした。次回があるとすれば、もっと圧縮します。

後者の現場研修は、私もこれまで受け身だった、目視評価を中心とした研修になりました。目視評価の技術的部分はまだまだかもしれませんが、これまで学んできた研究委員会のフィロソフィー、自分なりの考えは多少は伝えられたのではないかと思います。現場研修というのも、ツールを使ったり、使わなかったり、色々やり方があることも学び、よい経験になりました。


褒められたり、足りないところを自覚したり、濃厚な出張でした。これまでもやもやとわだかまりのあったことも、ふっと晴れたように思います。

自分が高専でやるべきことも、再認識しました。

やはり、仲間がいて、彼らと会うこと、話すこと、お互い見て見られること、その対話の中で、自分の立ち位置を再認識し、パワーをもらうのだと思いました。

この2週間で4回の東京出張で、体も大変でしたが、しばらくは出張はなく、高専でやるべきことに専念します。


現場調査グッズの鬼

昨日の横浜市職員研修の現場実習の講師を務めました。その中で、現場に入る前に、15分ほど、調査グッズについて話をしました。今までの試行錯誤や、現場で出会った方々から盗んだ技を自分なりに解釈したものをまとめてみました。昨日の時点では一部しか紹介できず、また写真も不完全だったので、先ほど加筆して完成しました。このファイルは、昨日の受講者に送るとともに、 ホームページで公開します。

以下のリンクからダウンロードできます。

現場調査器具の要点

ご笑読いただければ幸いです。内容について、「違う、我こそは」という方は、貴方のこだわりを教えてください。


2013年8月25日日曜日

わかった

私のブログのページ毎の閲覧数で、いつも必ず上位に来るのが4/20のヨット部の記事であった。

ヨット部の人気が高いのかなと思っていて、部活の顧問が終わると、できるだけ早く書かねば、というプレッシャーにもなっていたが、それは違うのではないかと気付いた。

Googleで 「香川高専 林」 と検索すると、一位に来るのが、4/20のヨット部の記事であった。単に、私を検索していただけかもしれない。

このキーワードで検索したら、ホームページのトップページが来てほしいのであるが、特に何も対処をしていないので、それは仕方がない。ただ、どこのページを訪れてもトップページにはすぐたどり着けるようにリンクは貼っているので実質問題ないであろう。

よって、ヨット部の活動報告のエントリーは、今後頻度が減るかもしれない(笑)。写真は毎回同じような構図になってしまうので。

香川県庁舎 ガイドツアー

丹下健三設計 香川県庁舎 のガイドツアーに参加した。


完成後55年経過ということで、今日改めて聞いたら、東京タワーができた昭和33(西暦1958)年6月の1ヶ月前の、5月に完成ということで、驚いた。

三丁目の夕日の映画は見ていないのだが、これから成長が始まるのどかな古き良き日本、ということだったと思うので、その時代に、モダンで今でも色褪せない香川県庁の構造物が存在したとは!

生憎の大雨であったが、昨日、香川県立ミュージアムの丹下健三展で感動した身としては、感動が冷めないうちにと、定員20名のうち残席1席のところに滑り込んだ。もう一つ、コンクリート構造物を調査する際には、雨の日または雨上がり直後がよい(漏水などが見えるので)、という、原則を適用しただけである。

特に土日は館内に冷房はきいていないので、夏場は蒸し風呂になるという情報を得ていたので、明日なら絶対に涼しいはず、という目論見もあった。

またまた、前置きが長くなったが、心意気は感じていただけたと思う。




上記写真は、県庁の全景(当時の、高層棟)。今は、遠くから全景を望める場所は少なく、特に今日は雨だったので周囲をウロウロしなかったので、これが、一応全体を映した唯一の写真となる。左奥に見える白い高層タワーは、新館で、これも丹下健三グループが設計したという。

さて、8階建ての鉄筋コンクリート建築は、当時西日本最大という。写真では、9階建てに見えるのにはからくりがある。(初出時、階数を1階分少なめに間違っていました。修正します。8/27)


1階ピロティ(低層棟のピロティ)から見た、高層棟の正面玄関。
これだけ広い空間が、圧迫感もなく存在するのが、今の建築に慣れた身としては当たり前かと思っていたが、「三丁目の夕日」の時代である。

5年ほど前に丹下健三によって設計された、広島の平和記念資料館と同じ、ピロティ構造を採用している。天井がとても高い。(8/27注:初出時、感想が広島ピースセンターそっくり、だけとは、言葉足らずと反省。そっくりかどうかも、私のイメージだけなので、適切でなかった。)


梁、柱接合部。

掲載写真にはないが、前面に位置する柱は、縦と横の長さが異なっている。正面から見て、柱の幅を小さく見せることも工夫している。
高層棟の1階ロビー。広い空間で、誰でも自由に入ることができる、開かれた空間である。猪熊弦一郎による作品がセンターコアの周囲4面にある。

日本庭園。これは、新棟を立てる際に一度撤去して復元したものであるが、基本設計は変わらないという。

室内と外を仕切る壁(窓)は、下部10cmが、ガラス張りで、床が繋がっている。内と外をシームレスにつなぐ効果がある。

屋上。ここもモダンな色遣いとデザイン。

手すりも全てコンクリート。

 屋上から見た庭園。
残念ながら、一部鉄筋も腐食しています。これは手すりなので、かぶりは小さいので仕方がないか。

 屋上にあるタワー。
屋上から見た新棟。
 南を見ると、室山があり、このふもとに栗林公園が位置する。
 屋上に4等三角点があった。

下から見ると9階建てに見えるのは、屋上に立っている回廊。このように雨除けにもなるが、少ない予算で、スリムに見える効果があるという。(階数を修正。8/27)

 和風の建築を思い起こさせる、小梁が外に出ている。
このように。小梁が外へ。薄い部分の幅は11cmと、通常なら考えられない。

小梁は、室内まで連続している。室内の梁はペイントされているが、これはいつからだろうか。

ビルはセンターコアの構造で、さらに周囲の12本の柱とで構造を支えている。そして、その12本の柱の、外側ではなく、内側のラインが、居住空間になっており、壁やガラスがその位置に存在する。室内の敷地は狭くなるけれども、室内の壁のラインが一直線になるので、部屋の使い勝手が良いように考えられているという。なるほど。


色遣いもこだわっています。換気装置ですが、これは黄色。
 別の階は赤。
調度品もこだわっています。詳細は省きますが。

県庁ホール。これは、55年前の完成時から、ほとんどの調度品が変わっていないので、デザイン、色遣いは当時のままだそうです。桂離宮の中身を知らないけど、それをイメージしているそうです。
ロビーの椅子も、斬新。
 ロビーは、このように広々した空間。
これも。


ということで、駆け足で紹介した。

現代建築からいうと、こんなの結構見たことある、と一瞬思ってしまうけれども、実はその先駆けであって、(専門的なことを知らないので間違いがあるかもしれないが)世界がこの香川県庁についてきた、という斬新なものだった思う。

55年を経て、古い建物は通常は、機能的に使いづらくなってきて使えなくなることが多いが、香川県庁舎は、使いづらさはほとんどないという。しかし、耐震的不安要素があり、耐震補強して残すべきかどうかの議論を始めているそうだ。意匠を残したまま、耐震を満たすようにするには、基礎ですべて持ち上げて、免震となるのだろうか。今度は、費用負担の問題が出てくるのは必至である。

今後も注目したい。



私としては、コンクリートの品質を調査したい。開発した表面吸水試験等で。

55年前、ホッパーを使って、棒で突き固めた、との記述があった。これは、水セメント比は異なるが、第一大戸川橋梁クラス(知らない方のために、60年ぐらい前に作られた、今でも現役のコンクリート鉄道橋。品質がピカイチ)になるのではないか。


別の記述
 昨日の丹下健三展に参加レポ
 香川県庁舎紹介のビデオ、等の資料情報
も参照いただければと思います。

ビデオを見た昨日は、そのビデオも秀逸なので、ツアーに行かなくても疑似体験にはなるかと思いましたが、スケール感はやっぱりビデオではわらなかった。実際に、室内の部屋のフロアに入らせていただいて、フロアの大きさがよくわかった。ツアーに参加する人も、事前にビデオを見た上で、ツアーに参加する、というのが予習となって良いと思う。

2013年8月24日土曜日

高松モデルコース

9月に、立て続けに、土木系の知人が2組来るので、以下のモデルコースを考えてみた。

9/23まで限定で、コンクリート寄りに偏っていますが、出張で1泊のみ、という場合、現時点でベターな高松観光コース。


前日は、観光できずに、宿泊だけした場合。ホテルは、素泊まりで、朝食は食べない。


午前
5:30 栗林公園の散策
7:30 松下製麺所(栗林公園から徒歩5分)で朝うどん。かけうどん小180円、ちくわ天ぷら90円にしておく。

(栗林公園散策は、朝食後でもよい)

10:00 瀬戸内国際芸術祭関係で、
 建築家 丹下健三の設計した
 香川県庁舎ガイドツアー(9/23迄 平日は10:00のみ)
 事前申し込みはこちらから

11:30 さか枝、or、竹清(ちくせい) でちょっと早めのうどん。それ以後は混む。

前日、香川県立ミュージアムに行けていない人は、丹下健三情報のインプット順序が逆になるが。

琴電orレインボー循環バス に乗って、
香川県立ミュージアムで開催されている「丹下健三展」(9/1迄は20時閉館だが、9/2から17時閉館)へ
 10:30、13:00、15:30、(18:30 9/1迄) からスタートの約60分間での説明員さんのガイドを聞いた方がよくわかるので、それに合わせて乗り込むこと。
(開館の9時以降、本日のガイドが時間通り開催されるか聞いておく方がよい)

ガイド説明が先でも、自分で見るのが先でも、どちらでもよいと思う。ガイドは急ぎ足なので、結局2回まわった方がよい。


丹下健三展は前日に行っておくと、県庁ツアーも楽しめるように思うが、9月に入ると17時閉館なのは工程上つらい。


+++++++++++++++++++
香川県庁舎について

YouTubeに掲載されている、香川県庁が作った動画。
内容も詳細まで良く出来ています。建築の専門的なことも平易な言葉で説明しています。ちょっと技術がわかる人が見ても楽しめると思います。香川県庁を題材に、丹下健三を語った秀逸なビデオだと思いました。

 生き続ける魂 香川県庁舎建築ストーリー 1/8
 2/8
 3/8
 4/8
 5/8
 6/8
 7/8
 8/8

香川県庁舎ノート
 こちらの研究紀要7 の資料がよさそう。
こちらはまだ読んでいません。


+++++++++++++++++
丹下健三の作品で、有名なものでまだ行っていないのが、
東京の
東京カテドラル大聖堂

平日朝7時のミサがあるということで、参加してみることにします。
再来週の出張で、東大でデータベース委員会の報告会があるので、朝早く出て、カテドラルを見てから、委員会報告会に間に合うことを確認しました。

スケジューリング、大事ですね。

++++++++++++++++++
丹下健三展で紹介されていた別の建築家の作品 坂出人工地盤  が気になる。
http://allxa.web.fc2.com/a-map/jp_kagawa/index_kagawa.html
いかねば。

++++++++++++++++++

建築家 丹下健三展

(末尾に追記有り)

香川県民にはいまいち盛り上がりに欠けているという報道も聞いていた、セトゲー(瀬戸内国際芸術祭)2013に関連して、建築家の丹下健三生誕100周年プロジェクトとして香川県立ミュージアムにて、「丹下健三 伝統と創造 瀬戸内から世界へ 展(9/23迄!)」が開かれている、のをつい最近意識した。

http://www.tange100.jp/


これを知ったのは、8月頭に北海道出張帰りの高松空港内にポスターが貼られていたためである。そういえば聞いたことあったかも、と思って3月に入手した県のパンフレット(昨年末発行、丹下健三特集)を紐解くと、8月末に記念シンポジウム予定、とあったので、ウォッチすることにした。

お盆休みに1週間帰省していて、帰ってきて調べてみると、なんと、2日間の丹下健三記念のシンポジウムが、実はお盆に行われていて、昨日終わったばかりというサプライズであった。8月末(予定)となっていて、結局は8月中旬になって確定していたのである。HPで調べればよかった。

セトゲーは、春、夏、秋、に分けて行われており、3月頃は頻繁に報道していたのだが、結局よくわからないまま春季が過ぎ、夏季に突入していた。県内に住んでいると、職場と自宅の往復をしていた身には、このような情報が入っていなかったのは確かである。

丹下健三展、そろそろ行こうかな、と思っていたところ、横浜国大のK君が高松に来る予定との報告を聞いて、せっかくだから丹下健三展行ったら?とは紹介したものの、自分が行っていないので強く勧めてよいものか疑問に持ち、さっそく週末にやってきたものである。

前置きが長くなった。


丹下健三。恥ずかしながら、コンクリート打ちっぱなし建築で有名な人、有名な建築物の名前と作品は一致する、というくらいしか知識がなかった。

香川県庁舎の2つ隣の高校に通っていたので、丹下健三が設計したという事実は知っていた。香川県立体育館も有名なノアの方舟のような、オリンピックのあの代々木体育館に似ている建物で、ということも知っていて、中学校総体でバスケの試合などで何度も利用したことがあるという、ちょっとした親しみは持っていた。

9時の開館に合わせて入場し、1度一人で全部を見たら80分経過。丁度10時半から、専門職員の解説があるということで、それにも参加してみた。予定の1時間を超過して職員の解説が終わって、合わせるとたっぷり3時間弱過ごした。

一部、解説者の方の言葉も踏まえながら感想を記してみる。

彼が高校時代に雑誌に載っていたルコルビジェの建築を見て建築家を志し、故郷である今治、広島の戦争の原体験を経て、広島の原爆記念資料館を作るに至った。個々の建築物だけでなく、軸線を意識した力強い建築。無脊椎動物から、軸線という一本筋の通った骨を持った、脊椎動物への進化、だそうだ。

丹下風という言葉がない(ということも知らなかったが)ように、常に最新の技術を取り入れながら、他人の良いものはどんどん吸収して、常に変化しているという。

香川県知事 金子正則 も変わり者で、香川の地に、いろいろな有名建築ができていく。そして、丹下健三もその時々の建築の際に、イサムノグチ、猪熊弦一郎、などの美術家とも出会って、彼らと一緒に創造していく。直接の弟子や、プロジェクトに携わった人が、今度は瀬戸内で有名な建築家として育っていく。香川庁の建築課の職員 山本忠司 が触発されて(?)建築家になるなんて、面白い話だが実際に起こっているというのも素晴らしい。そして現在では世界で評価されるようになって、原題のような、瀬戸内から世界へ、へとつながっていく。

瀬戸内国際芸術祭には、まだ参加していなかったが、ちょっと覗いてみたい気になってきた。

丹下健三は、生前は自身の展覧会は望まなかったようで、実際に大々的にこのような会が催されるのは世界で初めてという。また、これが、東京や大阪などの地方(笑)で開催されることはないという。9月23日まで。土木、建築、コンクリート、に携わっている方は、これだけのためにも、ぜひ来県される価値はあると断言する。

この開催は、丹下健三のお弟子さんたちや、今日本で活躍中の建築界の方々が協賛して作られているようである。建築模型が、○○大学●●研究室などで作られているのも一緒に展示されており、これもまた、精巧に良くできている。虫眼鏡を持ってきてもよいぐらいである。

東武ワールドスクエアのミニチュア建築は、双眼鏡(望遠鏡)を通して見ると実に面白い。ファインダー越しに望遠として覗いたり、逆にして覗くと広角になって全体が見える、等。今回も、明らかにマニアであるが、持ってきてもよいかもしれない。次回来ることがあれば、持ってこよう。絶対に挙動不審で声をかけられるが。

メモ帳と鉛筆も必須である。なお、ボールペンを出してメモしようとしたら、学芸員の方に止められた。ボールペンは誤って作品の上に落としたら、作品を汚すリスクがあるので、と、代わりにお持ちの鉛筆を貸していただけた。

展示No119 香川県庁舎建設の際の、「香川県庁舎本館議会議事堂新設工事設計図仕様書」に書かれていた一節。

特-12 (四)打放し「コンクリート」工事特記事項
1 型枠工事
Ⅰ 一般事項
(イ)従来の「仮枠」の概念を廃し、「鋳物」を作る様な心得で正確な「型枠」の作業に努力すること。従って大工の選定には十分注意し・・・・・

コンクリート打ちっぱなし建築の丹下健三の思いが詰まっているのではないだろうか。

なお、高松の地元業者「森本組」がコンクリートの施工をしたという。大林組の下請けとしてだったそうだが、そこで鍛えられて、その後も全国の建築工事で活躍した、という。
そういう、展示には書かれていない、周辺情報も解説されていた。こっちも脳みそフル回転で、逃さぬように聞き入ってしまう。終了時には、お客さん20人ほどから拍手を受けていた。

その解説者のIさんは、県庁職員とおっしゃっていたので、建築課の方かと思って、挨拶したら、文化振興課の方という。趣味が転じて、というか、解説内容もポイントも的確で、とても素晴らしかった。

解説は、10:30、13:00、15:30、18:30(9/1以前は20時閉館。9/2以降は17時閉館のため注意)に、約1時間かけて行われる(たまに休みの場合もあるので、当日telで確認した方が良いという)。展示だけではわからない全体の流れ、裏話も聞けるので、ぜひお勧めする。これは急ぎ足なので、やっぱりじっくりと一人で見てみたいので、合わせてやっぱり2時間以上かかる。

これを見ると、これを聞くと、香川県庁に訪れたくなる。これも23日まで、香川県庁のツアー(予約制)があるので、私もこれから申し込みたい。私は平日しか無理そうなので、午前有給休暇を取ってでも参加したい。

関連する建築家による、瀬戸内の建築を紹介するコーナーもあり、これを見てから豊島や直島に行くと、さらに面白いかもしれない。

追記1)
香川県庁舎ガイドツアー に申し込んだ。私が可能な日は、2日間しかなく、迷ったうえ、明日の午前。雨なので、場合によっては、写真写りを考えて、もう1日も申し込むかも。

追記2)
この丹下健三展の図録集は、8月中旬に完成したという。展示は7/20からだったので、むしろ丹下健三に興味のある方で既に行った、という方は、入手できなかったのでは。価格は3300円で、図録だけでなく、前半はゆかりのある方々の丹下論が繰り広げられている。買った。
改めて調べてみると、図録集の位置づけではあるが、一般図書扱いなので、一般でも入手できるようである。

 

2013年8月22日木曜日

田辺朔郎

これまで明治時代の土木技術者 田辺朔郎 について、琵琶湖疏水建設の若い頃までしか知らなかった。すなわち、田村嘉子「京都インクライン物語」の知識しかなかった。この本だけでも、心を揺さぶられない土木技術者はいないだろう。

一昨年、著者の田村嘉子さんが逝去されたのを機に、著作をほとんど注文した。大抵の本は絶版になっており、中古で買い集めた(amazonでポチッとのみですが)。


この夏苫小牧に出張に行ったこともあり、1年ぶりに積読になっていたその本を開いた。

田辺朔郎の壮年期、日露戦争を前にした富国強兵の時代に、日本の発展のために北海道に鉄道を結ぶという一大プロジェクトを成し遂げる姿に、ハラハラしながらページを読み進めた。総理大臣、政治家など、錚々たる名前が出てくる中、その政治家と遣り合ったり、国会で答弁したり、そして北海道に戻れば、鉄道建設を指揮するとともに、雪の中遭難しかけながら自分の足で路線を決定する。狩勝峠の命名者でもある。

久しぶりに土木系の本を読んで、改めて勇気が湧いてきた。ぜひ、京都インクライン物語とセットで学生に読ませたい。

コンクリート技術者であれば、この本にリアルタイムで出てくる広井勇が、小樽に防波堤をまさに作らんとしていることも心を躍らせるだろう。





北海道開拓に詳しくない人には、次の本もお勧めする。

吉村昭「赤い人」 明治時代、北海道開拓を進めるために、日本中の囚人を集めて道路を作った過酷なドラマ。この内容も踏まえて、本書を読むと、その事業の重みをより理解できると思う。



そして、時代を知るには「坂の上の雲」も。

エア謹慎

8月は元気がなかったように思います。いろいろ波はあるようです。

でも、人と出会ったり、旧友と改めて話をしたりすると、元気になります。先日も高松の高校時代の先輩に飲みに誘われて、沢山、話をしてきました。彼は、高松で実家の会社を経営しており、私とは立場は違いますが、会社の経営、従業員のマネジメント、そして自己マネジメントなど、結局は普遍的で、通じるものがありました。この手の話は、もちろん横浜でもたくさんしてきましたが、大きく違っていたのは、高松という地方とどうやって付き合っていくか、でした。高松に限定されることではありませんが、地方都市となると、必ずしも、合理的な考えだけでは進まない何か、があって、それにどう対処するか、も真剣に考えなければなりません。この辺は継続審議として。



さて、タイトルは謹慎とありますが、別に悪いことをしたわけではありません。元気がないというのも、この点は関係ありません。

前の話になりましたが、8/5~7に、北海道に出張に行ってきました。高専のイベント、アジア学生高専体験プログラム、が今年は苫小牧高専で開催されており、来年が香川高専で主催することが決まっており、そのための視察の一行としてです。

現地の先生によると苫小牧でもここ数日は例年にない暑さということで、期待したほど涼しくはなかったですが、高松と比べると明らかに涼しく、快適に過ごせました。

夜暑くても絶対に窓を開けて寝るな、と強くおっしゃっていました。やっぱり朝方は冷えます。何名か、体調を崩された参加者もいたようです。

このプログラムは高専を知ってもらう、できれば留学してもらう、という地道な活動です。アジア圏から10校の高校や大学から、数名ずつ来てもらって、1週間弱、学生寮に泊まりながら、いろいろ高専やら日本やらを体験してもらう内容です。私は、今香川高専で、寮務主事補という役割を担当しているので、寮関連について視察したのです。

せっかくの機会なので、1泊は、寮に泊まらせていただくことにしました。私が寮務担当ということで、先方の宿直室を用意いただけるということでしたが、結果として、宿直室の隣にある、「謹慎室」という名前がついた部屋に泊まることになりました。

香川高専にはこのような部屋はないのですが。詳細はともかく、中から鍵がかからず、焦りました。寝るだけだし、安全は確保されているので、別に隠すものは何もないので、何てことはないですが、貴重な体験をしました。まな板の鯉、をちょっと思い浮かべました。



さて、本日(8/22)も、わが職場香川高専の宿直にあたっています。17時宿直スタートです。これを書きながらも宿直中です。寮の正式な開寮は9月からなのですが、夏休み期間中は部活やら学内イベントのために、希望者だけ1週間前の今日から特別開寮ということで、入ることができます。ただし、食堂の営業は開寮まで待たなければならないので、食事は自分で持ち込む必要がありますが。

教員専用の風呂トイレ、テレビ、そしてネット回線もあるので快適ではありますが、通常の時期は、寮務主事補をしているので色々ミーティングなどがあり、一人になれる時間はあまりありません。

今日は通常の1割程度しか学生はいないので、とても静かです。気分は積極的な「謹慎」です。英語論文の査読依頼など後回しにしていた業務を限定して持ってきているので、それに専念するためです。

定時の見回りや点呼をきちんとこなし、たまっていた業務を処理したいと思います。

2013年8月21日水曜日

オープンキャンパス

8/10(土)に香川高専高松キャンパスのオープンキャンパスを実施した。各教員が実験などを含んだ模擬授業を行う形式である。他のコンクリート系の先生と一緒に、昨年までと同じ内容で臨ませていただいた。私が説明の主担当で行った。70分の講義が4回あり、結構ヘビーである。

さらに、別途、自由見学ツアーの方々(主として保護者)が来て、1回5~10分ほど概要説明をするのを6回、という合計10回話す必要がある。


数分で硬化するジェットセメントを使って、コンクリートの文鎮をつくる、というものである。素晴らしいことに、過去に、シリコンを使って、本物の野菜をかたどった型枠が多数準備されており、それに流し込むだけで、立派な野菜型文鎮ができるものである。

今年は赴任初年度で勝手がわからなかったのだが、来年はもっと経験を積んでオリジナリティを発揮したいと思いながら臨んでいた。

数年前、私が所属していたJCI(日本コンクリート工学会)関東支部でも、小学生コンクリートという、コンクリートを粘土細工のようにして工作をする出前授業を小学校で行ったことがあり、その経験も役に立ちそうだ。


 ピーマン(左)とミカン(右)の色付け


昨年通り型枠に詰めるだけでは来年につながらないと思い、決められたメニューを消化しつつも、今回サポートで参加してくれた、学生で手が空いている者に、用意された型枠でない別のコンクリートも作らせてみた。できたのが、iPhone。だから何だと言われそうなので、もう少しひねりが必要である。



もう一つ、前日に思い立ったのが、ジェットセメントの発熱を利用して、温泉卵ができるのではないか、ということ。前夜にスーパーで卵を買い、 当日の講義に組み込んでみた。午前中には仕込みだけで間に合わなかったが、昼休みに試しに成功し、午後の2回は即興で実施してみた。

型枠にコンクリートを二層に詰めるときに、途中にラップにくるんだ卵を入れる。周囲を断熱材で覆っておくと、コンクリートは60度ぐらいには発熱するので、練り混ぜから60分で、テストピースを圧縮試験機で破壊し、卵を取り出す。

すると、ちょうどよい塩梅で温泉卵ができた。 円柱の割裂で中身を取り出すしぐさが、あたかも卵を割る仕草と似ているのが、見ていて微笑ましい。




ということで、色々とバリエーションはできそうな気がする。

実は裏で苦労はしていて、冷蔵庫でキンキンに冷えた卵では熱が足りないかもしれないと思い、直前まで40度で温めていた。もちろん、この段階では全く固まっていない生卵なので、うそではなく演出の1つである。

お約束として、卵は全て番組スタッフが美味しくいただきました、と記載しておく。

無駄に遊んでいるわけではなく、こういう科学実験的なことを通じて、きちんと教育できれば、そちらの方が価値があると信じている。

2013年7月29日月曜日

異業種交流会

商工会議所というと、まったく無縁の世界だと思っていた。

学内の、産学連携を担当されている方から、そういった異業種交流会があると紹介を受け、参加してみた。


参加費1000円の缶ビール+おつまみの会であったが、ざっと100名の方々が参加していた。高松は、官公庁の四国の中心であること、大手企業の支店もあること、で、有名な会社の方も多い。

全く初めてであったので、名簿を頼りに、土木、建築系のゼネコンの方を見つけて話をしてみた。予想通り、技術者ではなく、支店長や営業部長クラスの人ばかりであったが、コンクリートの維持管理や、品質向上では共通の話題であり、たくさんお話しさせていただいた。

途中からは、まったくランダムに話しかけるようにしてみたが、まったく話が繋がらないことはなく、香川という地において共通の話題はいくらでもあることを再認識した。

無線、防犯カメラの業務をなさっている方に巡り合った際は、声を掛ける人を間違えたかと思ったが、ヨット部の無線機の話をしたら、結構盛り上がり、後日連絡をいただくことになった。


全国展開の大手企業の方は、話しかけた方の半分は、春に赴任したばかりで、今回初めて参加されたという。すぐに営業につながるとは思っていないが、とにかく顔を売ることが大事だとおっしゃっていた。私もそうである。

異分野の方とも交流をして、もっと揉まれる経験を積まねば。

2013年7月28日日曜日

香川県庁

昼間はヨット部顧問であったが、夜に、香川高専(および前身の高松工業高専)の卒業生で、香川県庁に就職されている方のOB会に参加させていただいた。年2回開催されているということで、その会合と懇親会である。

本庁だけでなく、香川県の各土木事務所や他事務所から、総勢60名以上参加されていたのは圧倒である。香川県には、当時は香川大学工学部(1997年新設)はなく、高専は香川県内で、唯一の工学系の高等教育機関として地元で働く技術者を輩出してきた。

ということで、人数が多くて全員とはお話しできなかったが、名刺は10枚以上交換させていただき、色々と県内の情報を仕入れることができた。

今回は、教員は私を含め2名であったが、参加してよかったと思う。

豊島の廃棄物に関係されている部署の方や、県内でのダム建設等、現場見学についても、今後の展開を期待したい。

椛川ダムという、新設のダムがこれから始まるようで、今取り付け道路の工事中であるという。ぜひ、段階を追って完成まで見学していきたいと思っている。


私が大学生1年生の時、広島県の温井ダムの本体コンクリート打設20%の頃に夏休みにレポート作成のために訪れ(当時、実家が転勤のために広島に在住)、その後も、広報誌を毎月定期的に送ってもらい、横浜に居ても状況を把握することができた。ダムを専門とはしていなかったが、自分の土木技術者としての成長と、ダムの工事進行を、重ね合わせていたように思う。大学卒業とほぼ同時にダムが完成した。

息の長いダムを見守ることは、何か縁があると思っている。担当者が変わろうとも。見学だけでなく、技術的に関われることがあれば、もっと良いだろう。私次第だろうか。少なくともダムについて、考えるきっかけになりそうだ。

2013年7月27日土曜日

2013年7月27日ヨット部

本日のヨット部


 天気予報では晴れだが、雲が厚い。こんな時は、レーダー雨雲画像で調べるのが良い。後に晴れてきた。

1週間前は、レーダーと言っても「はあ?」 っという反応であったが、スマホ学生を中心に、レーダーのアプリや天気予報を見るようになってきたのは、目に見える成果だ。キーワードは、「XバンドMPレーダー」である。


 今日は、これまでの指導の結果を踏まえて、1年生が立ててみる。多少ぎこちないが、成長しているようである。でも、この2人以外の他の1年生は・・・・?



 塩飴と、携帯防水ケースとしてのジップロック(もどき)、とトランシーバー。

掛け声だけに終わらないように、具体的に、定量的(チェックできる数値を示して)に指導することが大事。

形だけにならないように、本当の意味で浸透するまでは、繰り返し言うことと、チェックをすることが必要。



 




本日はここまで。

ブログの移動(に近いもの)

表現活動の主体をnoteに移行しました。時間をかけた論考などはnoteに集約するようにします。こちらのブログはアーカイブとして残しますが、過去に力を入れた執筆したものは、再編集してnoteに投稿することもあります。 https://note.com/hayakazuh このブログ...