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2020年12月28日月曜日

Texによる数式入力環境を整える

Windows環境、Wordで論文を書き、PowerPointでプレゼンをする。数式をどうやって入力するのかが課題であった。Wordの2000年初頭までは附属の数式エディタでそこそこ軽快に数式入力をしたり、フォントを整えたりできたと思うが、今のWord2019環境では、デフォルトのフォントも変わり、さらに、フォント変更が一手間必要だったりとにかく思い通りに動いてくれない。Officeの最新版ではTeX入力もできるという情報もあったがよくわからないまま今に至っている。

特に今年からオンライン授業を行ったことをきっかけに、授業形態を板書からスライドへ大きく移行することになり、数式を大量に扱う必要が出てきたことが、それ以前との相違点である。

Windows環境の傍ら、今年から iPad Pro + ApplePencil2 も使うようになってきたので、それも含めて何か良い方法を確立したかった。要求性能をまとめると以下の通り。

  • 数式の再利用(再利用しての修正)ができること。
  • 最終的に、WindowsのOfficeへメタファイル等で入れることができること(背景が透過であれば、ファイル形式は他でも良い)
  • 方法は、Windowsのアプリ、iPad+ApplePencil、ウェブサービスのどれでも良いが、永続性のあるもの。

色々探してみたが、結局落ち着いたのが、TeX環境であり、 pptTeX という、TeX環境をパワーポイント上から利用できるツールである。

インストールに関しては、著者のサイト(http://naitaku.github.io/pptTeX/)に書いてある通り実行すればよいのだが、最低限のことしか書かれていない。パラメーターなどは、他のサイト(例えば、https://qiita.com/kzkadc/items/7c32d1633e7093461128)を参考にすればよい。

ただし、うまくいかなかった。インストールがうまくいっていないのか、環境設定が悪いのか、OSの64bitとアプリの32bit環境の混在なのか、よくわからなかった。原因究明に2日間(2020/12/20~2020/12/28)、計6時間ぐらい費やしたと思うが、結果としてはこちらのサイトに書かれている通り(https://armik.hatenablog.jp/entry/2020/06/16/213026)、GhostScriptのバージョンが新しすぎたためであった。

不具合の内容としては、パワーポイントに挿入された画像には、「×この画像は表示できません。」と書かれた枠だけが挿入されていた。作業フォルダを見ると、本来挿入されるべき

 tmp.emf ファイルが空(0kB)で、

 tmp.eps ファイルは無事作成されていた(pdfに変換すると、数式はできている)。

最後のepsファイルをemfファイルに変換することができていないようだった。

ということで、上記の通り、先人によって動作確認されている 古いバージョンのGhostscript 9.26をインストールしなおして、動かすことができた。32bitか64bitかについては、Windows10は64bit、Ghostscript他必要なインストールは、32bit環境とした(試行錯誤しているときには、色々変えたりしていたが、今回先に32bitで動いたのでそれでストップしただけ)。

環境設定は次の通り、

C:\texlive\2020\bin\win32\platex.exe

C:\texlive\2020\bin\win32\dvips.exe

C:\Program Files (x86)\pstoedit\pstoedit.exe

C:\Users\xxxxx\AppData\Local\Temp\pptTeX

xxxxxは自分のログオン名


インストールに際しては、(途中うまくいかなかったときに)TeXインストーラ3(W32TeX環境)なども試してみたが(消していない)、結局上記の通り単体でインストールして、環境設定をしている。


成果は次の通り。

とりあえずは、Wordで使用する場合には、PowerPointで数式を作り、その画像をWordへコピーして使うこととする。

なお、Δは、True Typeフォントでは文字化けしたので、Outlineとしたが、TrueTypeフォントを標準として、文字化けするときだけOutlineにすればよいという感じでいる。ソフトの使い込みは今後の課題とする。

しばらく使ってみての追記(12/30):
  1. TrueTypeフォントとすると拡大しても綺麗なのだが、パワーポイントファイルを配布したとしたら先方で数式フォントがないと文字化けやレイアウトがずれることがわかった。よって、パワーポイント貼付に関しては、Outline(画像化)で対応するのが無難である。
  2. Outline化していても、再編集ができるのが素晴らしい。
  3. 数式フォントも多数フリーのものがあり、変更できるようであるが、まだよくわかっていない。
  4. 日本語の混在は不可。パワーポイント内に画像として数式を挿入する使い方なので、日本語と分けることで対応ができるのでその点は問題ない(~である、という風に少し日本語を交ぜたいときに面倒であるが、致命的な欠点ではない)。ただ、専門分野で頻繁に使用する記号は単語登録しておき瞬時に出せればと思ったが、使用するエディタ内では日本語入力が不可になっており、その変換入力ができないことが少し残念。ただしこの指摘は、ソフトの使用を諦めるほどのデメリットではない。
  5. 同業他社ソフトとしては、IguanaTeXというのがあり、最近のバージョンでは日本語も扱えるという情報を得た。ただし、情報が少ない(情報が多いのが、日本語にネイティブで対応する以前のカスタマイズ情報等)のでよくわからない。今後の課題とする。



2020年6月14日日曜日

「コンクリー党」結党のお知らせ

facebook内では公開投稿として発言はしているが、やはりパスワードや会員限定になっていないインターネット上へ情報が載らなければ、検索にも引っかからないし、引用もされない。ということで、必要なものはこちらへ移植したい。

立場上、政治の話は避けてきたが、こちらの党は宣伝させてもらいたい。

「コンクリー党」(2014年7月9日 結党)






写真は2014年7月9日に開催した、日本コンクリート工学会(JCI)コンクリート工学年次大会in高松 での若手会懇親会参加者へのお土産として作ったもの。

そのときの募集案内はこちらにアーカイブ【リンクをクリック】している(事後は会計報告のみで、当日の写真などはなし)。40歳以下の会であるが、敷居を下げて参加してもらいやすくするために、6段階の料金設定をした。ぎりぎりの運営であった。

香川県丸亀市は、国産うちわのシェア9割。丸亀うちわ、のブランドで知られる。これを約100名の参加者のお土産に。しかも1人2本渡し、自分用と地元に帰ってコンクリートを愛する人に渡してねと。その結果、日本に200本流通しているはず。私の手元にはあと3本位しか残っていない。

学会の開催間近にお土産を渡すことを思い付き、7月の暑い時期にお土産、地元、ということでオリジナルうちわを思い付いた。業者へ問い合わせると、予算と納期的に可能なのは既製品の柄のみで、フォント指定はお任せで文字のみの印刷ができること。印刷工程ギリギリだったため、プリントする文字をすぐ決めてもらわないといけないとのことで、5分くらいでえいやっと考えたもの。

「コンクリー党」という文字は、googleで検索した限り、当時はなかったように思う。全ては検索できないので、ベルギーの劇場に酷似した名前があったかも知らない。ブログ執筆時の今検索すると、2014年7月29日のツイッター投稿で他人によるそのことばを含むがあるが日付的にギリギリ私の方が早い。

本気で誤解を受けると困るので、もちろんこれは政治活動でなく、ノリでやっていることだが、ある程度フランクに心に残る活動のためにはネーミングも大事だと真面目に思っている。

同じコンセプトで、「理科・工学、構造・コンクリートなど、現在・過去・未来のエンジニアのためのフリー教材集『えんじにや』」も作り運営している(中身はまだ)。

ということで、一応、コンクリー党のオリジナル宣言をしておきます。重複している情報があればお寄せください。政党合流(連携)のご連絡もお待ちしています。

蛇足
・事実誤認があった。これはうちわでなく、円形で柄のついたチラシです。【意味がわからない人は、「うちわ、辞任」で検索】
・丸亀製麺は神戸市に本社を置く丸亀市とは全く関係な・・・・おっと誰か来たようだ。

2019年10月27日日曜日

コンクリート試験器具の汚れ落とし【ノウハウ】

鉄(鋳物)でできたコンクリート試験器具は、使っているうちにコンクリートが付着した汚れが落としきれずにどんどん汚れが溜まっていく。学校であれば、研究室だけでなく学生実験でも使うので、どうしても汚れが蓄積していく。コンクリートの試験で使うガラス器具のビーカーも然り、すぐに曇ってしまうし、中になぜかセメントが溜まっていることもある。

  • 研究室での実験:メンバーが限定されている、洗浄スキルの教育を受けている、実験精度維持・怠けたら次回困るという洗浄へのモチベーションがある
  • 学生実験:はじめて触るので洗浄の仕方がわからない、多人数でうやむやになる


100回綺麗にしていても、1回誰かが掃除を忘れてしまうと、あちゃーというようなことになる。割れ窓理論ということで、使う前の試験器具が汚ければ、それを洗うモチベーションも薄れるのは実際にあるだろう。


写真:汚れたスランプコーンの例。なお、うちの高専には実習で複数班が同時にコンクリートを練ることができるよう8個のスランプコーンがある。綺麗に管理したスランプコーンもあり、実際にはそちらをメインで使っていることを断っておく。この写真は棚の奥の方から出してきたもの。


私は監査や研究などで生コンクリート工場へ行く機会は少なくないのだが、やはり、スランプコーンなどの用具が綺麗かどうかは職業柄見てしまう。プロの仕事なので、さすがに精度に影響がありそうな内面が汚れていることはないが、外側は手入れを行っている会社とそうでない会社では、だいぶ異なるように思う。

私が前職の横浜国大助手の時に、横浜の東伸コンクリート(東伸コーポレーション)の試験室で、ある技術者の方が、ビーカーのセメントの汚れを取るのに、塩酸を使って洗浄していたのが印象に残っていた。器具をピカピカ綺麗にしており、目から鱗だった。そこでは塩酸は、セメント廃液へのアルカリ中和で使う目的で所有されていたと思う。その方法が使えるかというと、学校ということもあって、洗浄目的で塩酸を使うのは厳しいなと思って、そのまま何もしていなかった。

その後高専へ異動して7年越しとなる最近、メスシリンダーなどがどうしてもセメント成分で曇るのが気になって、ふと、ポット洗浄用のクエン酸を使ってガラス器具を漬けてみたところ、効果てきめん。ガラス・プラスチック製のメスシリンダーを綺麗にすることができた。ガラス器具の場合、見栄え以上に、目盛りを読むために透き通っていないといけない、という目的が強いと思う。

以上は、ガラスやプラスチックの器具の話であった。コンクリートといっても、うっすらした曇り程度の話である。


さて、以下はもっと分厚いコンクリートの堆積の話である。コンクリートの試験をする非常に重要な器具のスランプコーンは、鋳物製で重いし取っ手などが入り組んでいるので、コンクリートで汚れてもブラシ洗浄が十分でなく汚れが残る。外側は汚れが沢山蓄積しているし、本当は綺麗であるべき内面も薄汚れているものもある。

研究で使うものは別途綺麗な器具をキープして使っているが、私自身の個人意見だが、学生実験で使う分は少し精度が落ちても良い、というような考えは多少あった。

コンクリートは一度固まってしまうと強度が出るのでブラシでこすってもとれないし、水でふやかして柔らかくなることもない。その場合、金属スクレーパーでこすり落とす、グラインダーで削る、などするが、スランプコーンはとくに曲面なのでとても難しい。中途半端にこすっても傷つくので良くない。綺麗に削り取る労力を考えると新しいのを買った方が安いともいえる。

そこで、ふと上記のクエン酸が思い立って、試しに5リットルぐらいでクエン酸を溶いてハンドスコップを入れたところ、泡が出始め、1時間ほど漬けてみて、その後水で洗ったところすこぶる良かった。ただし、スコップ内面の角部分に1センチ単位で溜まったコンクリートはとれなかった。


写真:使用前下、使用後上。この写真は、後での検証のときのもので、1時間ではななく1晩漬けた後だと思う。


こんな感じでスタート。全部漬けていないのは、検証のため。


写真:右が使用前、左が使用後。ただし、1つのスランプコーンをやるために、2回に分けるのは億劫。

当初、40リットルのプラスチックの舟で行っていたが、水深が浅かったので最終的には、スランプコーンが横に寝て浸かる、高さの高い容器があったので、それで行った。


写真:スランプコーンがぴったり入る深めの容器。上のスランプコーンは、コンクリートが残ったところを重点的に時間延長している様子。写真右のスランプコーンは、多分モルタル用か何かの小型版なのでサイズ感を見誤るのでご注意を。


写真:クエン酸は、ポット洗浄や掃除用の普通のもの。粉末。


今回行ったのは次のような条件である。

  • 水20リットルに対して、クエン酸約1000g。4日間同じ液を使い続けているが、出し入れ時にロスした分、水を追加して少しずつ薄くなっていくものの、効果は持続しているようだ。
  • できるだけ間口が狭くて深い容器の方が、使うクエン酸が少なくて済む。
  • スランプコーン1つを、日中8時間または夜間16時間つける、1日に2このペースで洗浄。
  • 液から出したら、たわしでこすりながら水洗い。たわしでとれないのは、ワイヤブラシやスクレーパーでこするのだが、コンクリートが少しは柔らかくなっているようでクエン酸をしないときよりもとれる。ひどい汚れは、もう1回追加で漬ける。
  • 表面のコーティングがとれるので、そのままではすぐに赤さびが出るので、雑巾で拭いて乾燥させてから、スプレーオイル(556など)でコーティング。



こびりついたコンクリートは残る場合があったが、まず、広くセメントがうっすら付いているのは明らかにとれて金属の地肌が出る。仮にいくつか追加の削り取りが必要であっても、残ったコンクリートに対して集中的に対応ができるのでそれだけでも効果がある。


注意点としては、酸とアルカリのガスが出るので、絶対に屋外でかつ風通しの良いところで行うこと。細かい泡がじわじわと出てくる。
動画:泡が出ている様子(いわゆる温泉での卵の腐った臭い)



写真:1日2交代で、少しずつ作業が進んできた様子。一番右は、研究用で元から綺麗だったが。


なお、漬ける時間であるが、1時間つけても効果はあり、一晩でももっと効果がある。クエン酸は食用でもあるのでそれほどpHは高くないと思われ、スランプコーンが溶けてなくなる心配はなかった。

デメリットというか課題もまとめておく

  • 表面が白く汚れる(ムラになる)。水で洗ってもとれないので、何か反応していると思われる。それ自体も完全に除去できれば良いのだが。
  • 同様に液体が飛び散った周囲も白く汚れる。水で流せば問題ないはずだが、色は少し残る。まずは影響ない場所で試してもらいたい。
  • 金属面に赤さびがでる。これは、既にできている酸化膜を剥がしてしまい金属の素地がでるためと思われるので、薄くオイルを塗布するなどして対応。見栄えは問わないので、乾いた布で拭くことでも良いはず。フレッシュコンクリートの試験に影響を及ぼさない処理を。



以上のように、コンクリート研究室でのノウハウというのは、多数あるが、器具の洗浄など生活に根ざしたことほどあまり開示されることはないと思われる。ただ、私自身色々なコミニュケーションで参考にさせて戴いたこともあるので、pay it forward として、逆に周囲へ発信する責務もあると思い、お世話になった方への感謝も込めてこのように公開したい。

コンクリートガラの処分方法、コンクリート切断方法等も、各機関様々と思われる。ネタは多数あるので、乞うご期待。

2019年10月23日水曜日

コミュニケーション能力 色々

就職活動、いや生きる上でコミュニケーション能力が必要、という話はずっとされており、そのこと自体は月並みなのであるが、その認識においてズレがある。

よどみなく、笑顔で、話ができることは、社会において余り問題でない。それよりももっと大事な事が多数あるので、優先順位は1番ではない。


内田樹氏は、土木技術者に向けた文章【リンク】の中で、「コミュニケーション能力とは、コミュニケーションを円滑に進める力ではなく、コミュニケーションが不調に陥ったときにそこから抜け出す力だということ」、としている。

なお、この内田樹の文章は、授業やホームルーム等でよく使わせてもらっている。

安達裕也氏はブログ【リンク】において、ウィリアム・フォン・ヒッペル氏の引用になるが、「他者の考えていることを類推する能力」と紹介している。いま原点に当たれないので孫引きで申し訳ない。


色々な定義はあるが、ある概念や行動であることは間違いない。それを、色々な人の切り口で表現したに過ぎない。

いま高専でも盛んに採り入れようとしている、分野横断能力のコンピテンシー評価に近いものがあり、その評価方法は複数の評価軸を採り入れたルーブリックを採用している。


よって、コミュニケーション能力を体現するルーブリックを作れば、チェックリストとしてみることで、求められている能力が類推できるのではないか。

ということで、その作成を開始してみたい。

このブログは、今後修正を加えていくので、期待して欲しい。

2019年10月21日月曜日

ハザードマップを調べてみた

我が家の備忘録として記載しておく。

今回の台風19号の東日本を中心とした大規模災害では、離れた香川県からリアルタイムでニュースを見ていた。ニュースでしきりに「ハザードマップを確認して下さい」というのが流れていたと思うが、改めて、その時に自分の地域のマップを確認していなかったことに、1週間以上経ってから気づいた。傍観者だった。何を考えていたのだろうかと恥ずかしくなった。


改めて、特に何も考えずにネットでハザードマップを調べたが、自治体が出している紙ベースのpdf資料に行き当たった。そういうものだろうと思って調べていたので、それに行き着いたのかもしれない。

サイトで改めて、自宅と職場のハザードマップを見る。

まず、愕然としたのは、ハザードマップという名前が付いたマップ以外にその趣旨のマップが多数存在したことである。

自治体のポータルサイトのようなものがあるが、その後も検索を続けると、別の部署が作っているマップに出会う、ということを繰り返して、結果として、次のようなマップ群を得た。

 高松市防災マップ(指定された河川毎)
 高松市土砂災害ハザードマップ
 洪水浸水想定区域図
 たかまつ防災マップ
 土砂災害警戒区域指定区域図等

発刊している部署が違えば、発行年次も違う。

あるマップはHPに訂正情報がコメントとして欄外にあるが、pdf自体は更新されているわけではない。変更点は、主として避難場所のネーミングライツに関するものだったので、支障は無かったが。県民ホール→○○ホール等。

地域毎に一覧になっているが、必ずしも自分の町名と対応しているわけではない。●●地区とか。これは、自分の地域は見ることができても、他の地域を探そうとすると、何地区に含まれるのかを文字情報として知っておかないと調べられないことは、億劫であった。

これらの閲覧に関しては、PCであっても、複数の10MB級のpdfファイルのダウンロードと閲覧は、PCに慣れている身としても、少し厳しいものがある。

我が家の近くには、小規模のA川が流れているのだが、マップには、市内でも比較的大きいB川に対する氾濫マップが載っているだけで、B川の氾濫はA川で止まった地図になっており、我が家は安心である。ただし、それに伴って最寄りのA川が氾濫した場合、その地図は存在していないとも読めるので、余り参考にならないかもしれない。もしかしたら、含まれるのかもしれないが、そもそもその様なマニアックなQ&Aがあるわけでもなく、わからない。

と、PCを普段使いこなしていると自負している自分でさえ、億劫に感じたので、スマホのみでは、これらの平行した情報を網羅できるとは思えない。

そこに来て、そもそもそういうアプリがありそうだと、改めて気づき調べてみると、スマホアプリの前に、網羅されたホームページを見つけた。

++++

【NHKによる、動画でのハザードマップの調べ方】

さらに、こちらも詳しく書かれています(2019/10/22本ブログ記載後に追記)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191021/k10012142841000.html?fbclid=IwAR11PslnZRj4GOE_tc2Mfl9wfe3Y2rnw3PoBlVeHG4WMQPyBf1HWFzB93oQ

そこでも紹介されているが、
【重ねるハザードマップ】
【わがまちハザードマップ】

ただし、既存のデータを集約しただけなので、基本は変わらない。
それに、あるマップのデータは、何のリスクを対象としたものなのか、をきちんと確認すべきである。

前述の通り、B川のリスクが表示されているわけであり、A川は含まれていない、という可能性もあるのである。

+++++++++
香川県といえば「ため池」。ため池のリスクについて、県内では関心が高い。
「重ねるハザードマップ」には色々なリスクが掲載されているが、仮に香川県の地図を開いて、「ため池」のマップレイヤーを重ねてみて欲しい。・・・・・何も起きません。

解説を読みましょう。

現在収録されているため池のハザードマップは、群馬県、栃木県、千葉県、兵庫県のみである。仮にその4県のため池が決壊しても香川県は安全ですから!(波田陽区風の口調で)
+++++++++

ということで、マップの特性を理解しないと、間違った使い方になる。


スマホアプリは、まだよくわかっていないので、とりあえずここで終わる。

2019年10月19日土曜日

讃岐出身の建築家 佐立七次郎

佐立 七次郎(さたつ しちじろう)、昨年まで名前を知らなかった。東京駅を設計した辰野金吾と東京大学建築学科第1期生の同級生と説明を受ければ、建築家なのね、と推察はできる。

昨年、高校生の時からずっと訪れたかった「日本水準原点」を見学する機会を得た。日本の測量の高さに関する原点である。現地において、日本水準原点を格納した石造りの建築物(標庫という)が、讃岐出身の佐立七次郎が設計したものだと知った。

その時の日本水準原点訪問のブログはこちら

Wikipediaで佐立七次郎の説明はこちら

1856(安政3)年生まれの讃岐高松ということで、当時は高松高校(の前身の高松中学)はなかったが、多分先輩に当たる人だろうと勝手に慕い、彼のことを知りたくなった。建築家 佐立七次郎が設計した中で現存する建築物は2つしかないということで、その1つが、北海道小樽市にある旧日本郵船小樽支店(重要文化財)であり、観光として入館できることを知った。

ちょうど、8月に土木学会全国大会が札幌であるため、広井勇の小樽築港以外にもその建築も見に行きたいと計画をした。

素晴らしかった。ブログにまとめようと思いつつ、忙殺されてそのままになっていたが、今回、日本水準原点が重要文化財に登録されることを受け、作業に取りかかることとする。

++++++
現地で案内で聞いたこともほとんど忘れかけているのが残念だが、仕方がない。

なお、2018年6月に東京で存在を知り、たまたま土木学会が札幌だったので2018年8月に見学できたのだが、2ヶ月少し後の2018年11月~2022年3月が、大規模修繕のために閉館。これは運が良かった。何かの縁を感じる。



現在海岸から100m以上離れているのだが、堀を作って近くまで船が入れて物資のやりとりができたのだという。その名残が建物手前の池のようなものだったと思う。


なお、この公園らしきものの入り口に、廣井勇の胸像があった。これも感激。


観光地で自分を入れて写真を撮ることは少ないが、佐立七次郎(の建物)と一緒に撮りたくて、同行した田村先生にお願いして撮影。




棟札という。銘板みたいなものか。





工学士佐立七次郎


1階は日本郵政のオフィスなので、立派な金庫もある。


1階の全景(手前が事務所で、奥が入り口とカウンター)


階段。漆喰の天井。


貴賓室。
寄木の床。
黒いカーテンのようなものは、よく見ると雨漏りして壁紙が剥がれているところ。こういうのも含めて今改修工事をしている。


立派な会議室。ここで、日露戦争後のポーツマス条約(1905(明治38年))で決まった樺太割譲について、翌年の樺太国境画定会議がここで開かれた。




劣化は激しいようで、どこかの研究機関(失念)が補修方法を検討したり、上記のようにモニタリングを行っている。


外壁の痛みも。

予定では2022年3月までの長期休館であるが、歴史遺産として、リニューアルするのを楽しみにし、再訪したい。

ポーツマス条約、ということで、小村寿太郎の交渉の物語「ポーツマスの旗(吉村昭著)」も再読したい。

これも貴重な資料。
樺太(サハリン)の日露国境画定

2019年5月26日日曜日

セイルの修理(バテンポケット)

備忘録として、ヨット(ディンギー)のセイルの修理についてまとめておく。

対象は、シーホッパーSRのセイル。

バテンというプラスチックの棒を入れるポケットがあり、バテンが抜け出さないための蓋を有する。

その蓋の部分がすり切れて、穴が空いていた。

それ以外の部分は、使用頻度は少なく、比較的綺麗なセイルであったので、修理することにした。

セイル自体が破けてしまうほど劣化しているセイルがあったので、そちらを部品取りとして利用した。



 対象のセイル。うちの学校の中では、比較的程度が良い生地。

ポケットの蓋が機能しないので、テープで留めていた。

 テープを剥がすとこんな感じ。

 折り返されて袋状になっているのが、端部が破れて蓋になっていない。

糸をほどくとこのような感じ。

穴があいている。

別の古くなったセイルから、バテンポケット部分を外す。幅40mmのテープ状の布。

折り返されている様子。蓋の引っかかり部分は15mm。

ちょうど針と糸がなくなっていたので、手芸屋さんドリームで購入。向かって左の一番小さい針を使用した。糸は、専用のものではないが、店で一番太い#20のボタン付け糸。材質はポリエステル。実際のセイルの縫製に使われている糸と、似たような太さであった。

シンプルに繋げるために、上記の図のように、元布と補修布をオーバーラップさせると、バテンの挿入には問題ない。継ぎ目は縫っていないがその部分にはバテンの先端は引っかからないのでok。

糸は、2重にして使用。可能な限り、既存の孔を利用して、新たに開けないように注意した。波縫いで、ジグザグに片方に進んだ後、折り返して、同じ穴を使って折り返してきたので、見た目はミシンで縫ったように糸が繋がっている。完成。

 このようにバテンを挿入して、

ポケットの折り返しに引っかけて、バテン収納完了。


破れている廃棄予定セイルから、今後の別の修理用にバテンポケットの40mm幅布テープを外す。

以下、廃棄予定のセイルから、バテンポケットの根元部分のゴムの詳細分析。写真のようにセイル本体のその部分に力が集中して破れて補修跡だらけであるが、単にゴムが死んだ場合には、簡単に直せそう。

 ゴム部分の構造。ゴムは直接セイルに縫い付けられておらず、1枚のポケットの布に縫い付けられた後、セイルに縫製。

ゴムの長さは、50mm程度(古いので伸びているかもしれない。)

 ゴムの幅は、15mm程度。

端部からゴムの先端までの位置は100mm。



2019年1月27日日曜日

トイレの換気扇の交換

築10年を超える自宅マンションを維持管理する必要があり、電気設備が耐用年数を超えていることは以前から気になっていた。

中古で購入した際も、クロスとフローリング交換がメインで、設備はコンロ交換とビルトイン食洗機の設置のみで、各種設備(電気系)の交換を中心に、自分でメンテを考えないとならない。

台所のシンクの蛇口、洗面台の蛇口、風呂の混合栓は、昨年、新品に交換した。部品を買ってきて自分で。そういえば、風呂のシーリング(コーキング)はこの年末年始に1辺のみであるが劣化が大きいところをコーキングし直した。


さて、最近トイレの換気扇の異音が気になってきていた。シロッコファンの羽の洗浄では対応できず、多分モーター自体が経年劣化だとあたりを付けていた。

同じ型番の製品を5000円程度で購入して、付け替えることにした。建設時の設備屋さんが天井ボード施工まで待てなかったようで、天井ボードの上に設置されてしまっているため、全交換をしようとすると、少し天井ボードを切らなければならないのはわかったので躊躇していたが、結局筐体は交換せず、内部の部品だけ交換できる見込みが付いたので、実施することにした。

私は電気工事士の免許を持っているので実施できるが、それ以外は残念ながら不可なので注意を。

厳密には、型番の末尾の数字が違うため後継品にはなるが、大きな部品の形や位置は変わらないようであった。
新品のものを分解した図。今回、一番上の筐体以外を交換する。 筐体は処分するしかない。

以前の換気扇。比較すると見た目の古さも感じてくる。中は頻繁に開けてこれまで掃除してきた。
現行の古い換気扇の内部。シロッコファンの清掃が最近できていなかったが、交換を視野に入れていたので清掃を放置していた面もある。分解するためには、左下の電源ケーブル(Fケーブル)を外さなくてはならないため、電気工事士免許がいるので、本来は一般家庭では分解掃除ができない。何とかならないものか。ファンだけ外せるようになると良いのだが。逆にメーカーがそうさせないように、電源配置をしているのだろうが。

 モーターを取り外す。その後、埃を清掃。

新旧部品の比較。

詳細。余り見せたくないが、後学のためになれば。あくまでも、電気工事士免許が必要である。

モーターを手で回してみると、抵抗と異音が。モーターは分解できない構造になっていたので、グリスアップすれば良いというHPの記述は私には実施できなかった。何か秘策はあったのだろうか。

交換後。綺麗になった。動きも滑らかで静かである。

パネルの色も、以前のアイボリーから白に変わっていて、清潔感がアップした。

以上。

ブログの移動(に近いもの)

表現活動の主体をnoteに移行しました。時間をかけた論考などはnoteに集約するようにします。こちらのブログはアーカイブとして残しますが、過去に力を入れた執筆したものは、再編集してnoteに投稿することもあります。 https://note.com/hayakazuh このブログ...