2017年3月1日水曜日

4年が終わっての総括と5年目の決意

昨日で私が香川高専に赴任して4年間が終わり、本日から5年目に突入した。
というのはすっかり忘れていて、大学同期からのメールのやりとりで指摘があった。本日3/1は技術士の合格発表日でもある。

私は1年前の39歳の3月1日に、長年受け続けた技術士に合格。3月1日はその意味でも記念すべき日になった。合格による受験資格獲得をしたが、2016年度は後述の理由で、上位に位置する、技術士 総合技術監理部門の受験はあきらめて出願すらしなかった。同じ年に受かった上記とは別の大学同期は、密か?に総監を受けていて、今年1発で合格したのである。素直に祝福する反面、自分が受けなかったことを考えた。明らかに今年は異常(通常でないという文字通りの意味で、悪いという意味は含まない)な1年だったので、物理的な時間、精神的な余裕はなかったので、しかたがないとはいえ、どうすべきだったのか。

では、それが解消されるはずの来年度はどうか。新たな校務も交代して、教務主事補となり忙しくなりそうだが、大きな校務の掛け持ちはないのでコントロールはできるのではないか。でも、総監受験の決意はまだつかない。

香川高専に来て第4期となる、2016年3月以降を振り返ってみる。

第3期が終わっての総括
https://kazuh-hayashi.blogspot.jp/2016/03/4.html
第2期が終わった頃の総括みたいなもの
https://kazuh-hayashi.blogspot.jp/2015/04/blog-post.html
第1期が終わっての総括
https://kazuh-hayashi.blogspot.jp/2014/02/blog-post_28.html

2016年3月のできごと。港湾空港総合技術センターの助成金が2年連続で採択されたが、2年目を終えるにあたり、研究の柱でもある現場調査の場所決定が伸び伸びとなっており、3月に学生を3名連れて、土木研究所、港湾空港技術研究所で保管されている構造物調査に行ったことが思い出される。関東をレンタカーで走り回って、学生にもプラスになったであろうか。

4月からは、同じコンクリート系の教員が急遽に異動になったことを受け、新任の教員が採用されるまでコンクリートの授業を受け持つようになった。私は鋼構造と橋梁の分野の授業を担当していたので、コンクリートも両方となると、時間的に厳しかった。さすがにこれらの数の授業を行おうとすると、物理的な時間を割くようになるとそれ以外の外部の委員会の対応等はどうしても遅れるようになってしまった。土日出勤で家族にも迷惑をかけた。校務は、担任と学生副主事の大きな2つも担当。これは異動よりも前に決まっていたこと。

建設系の審議会、学識有識者、学会委員会など、学外で出席しなければならないものも多く、そのために時間を取ると、他が成り立たずで、相対的にあらゆる事に手が回らなくなったと思う。

できなかったというネガティブな事ばかり書いても発展はないが、この1年間でひしひしと感じたことは、それを乗り切るのはマネジメントであることを改めて身をもって体感した。

その割には、例年通り県外出張は出ていたように思う。外部で議論することが、研究にも教育にも繋がるので、それをやめてしまったら、全ての終わりだと思う。

秋からは若い新任教員も採用され、コンクリート分野では一緒にやっていくことになった。人を育てるというのも40歳になって明確に意識する必要が出てきた。

早い段階で学生を育てておくことは戦力にもなるし、若手も動員して皆でプロジェクトを行うことは、仕事もはかどるし、若手も育つ。何よりも私だけが背負っていても、何も動かないことを実感した。忙しい1年に遭遇して、これまでも人財育成が全然足りていなかったことを突きつけられたと思う。一見成果に見えていたのは、単なる自分が動いていただけであり、人を全然育てていなかったことが露呈した。ガツンと殴られた1年だったように思う。幸い、改善のための勉強も進め、いくつかの本質的な本も読んで目から鱗も落ち、いくつか実践に動いている。

一度無理をすると、全てのしわ寄せがボディブローのようにきいており、コンクリートの授業は減っても、3月になってもまだ余韻は引きずる。委員会報告書も含めて終わらせないと。

3月7日の卒業研究の最終発表(高専、大学で一番遅いのではと思う)に向けて、本科5年生の研究室学生は日々遅くまで頑張っている。他研究室なら、最終発表のとりまとめなどしている時期だが、未だに解析を廻したり、データを取得しているのは、明らかに私のマネジメント不足でもある。真摯に反省するとともに、本番に向けてベストを尽くせるよう、頑張るしかない。

その中で、明日夜から東京1泊出張、土曜日は現場1日立会いで、これから発表日までの間に入るのは物理的に痛いが,それも含めてマネジメントである。


ポジティブな活動としては、大きく次の3つが挙げられる。

一つは香川県コンクリート診断士会が11月に正式発足したこと。暫定発足とも言えるが、当初の準備会から脱皮し、30名を超えた。

フライアッシュの研究、取組みが実を結び始めた。刈り取るまでは行かないが、課題が明確になり、全国の研究仲間に助けられ、多角的に検討できつつある。フライアッシュの大家の先生は多数いるが、いろいろな切り口はあり、現場主義という分野では成果を出すべく頑張っている。

そして大きいのが、四国内のトンネルで始まった、品質確保のプロジェクト。品質を上げるには、材料、施工、そして設計という三つの柱。そのことが上手く回り始めたように思っている。

さらに、教員異動時に地元関係の引き継いだ研究も、蓋を開けてみると面白い。横浜国大時代にやった経験も生かせて、コツコツと現象の解明に取り組みたい。

家族を十分には顧みられなかった1年ではあるが、家族に支えられながら、病気もなく一年を乗り切ろうとしている。支えてくれた妻と子どもたちに本当に感謝している。これが4年の総括となるか。

第5期目は、自分自身の生産性向上に加え、人を育てることにこれまで以上に注力し自分の方法を確立すべき年ではないか。技術士総監は・・・・、決断しきれない。まずは成績確定して、進級認定会議が終わるまで安心できない。担任業務を一段落させないと。

ブログの移動(に近いもの)

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