2020年12月28日月曜日

Texによる数式入力環境を整える

Windows環境、Wordで論文を書き、PowerPointでプレゼンをする。数式をどうやって入力するのかが課題であった。Wordの2000年初頭までは附属の数式エディタでそこそこ軽快に数式入力をしたり、フォントを整えたりできたと思うが、今のWord2019環境では、デフォルトのフォントも変わり、さらに、フォント変更が一手間必要だったりとにかく思い通りに動いてくれない。Officeの最新版ではTeX入力もできるという情報もあったがよくわからないまま今に至っている。

特に今年からオンライン授業を行ったことをきっかけに、授業形態を板書からスライドへ大きく移行することになり、数式を大量に扱う必要が出てきたことが、それ以前との相違点である。

Windows環境の傍ら、今年から iPad Pro + ApplePencil2 も使うようになってきたので、それも含めて何か良い方法を確立したかった。要求性能をまとめると以下の通り。

  • 数式の再利用(再利用しての修正)ができること。
  • 最終的に、WindowsのOfficeへメタファイル等で入れることができること(背景が透過であれば、ファイル形式は他でも良い)
  • 方法は、Windowsのアプリ、iPad+ApplePencil、ウェブサービスのどれでも良いが、永続性のあるもの。

色々探してみたが、結局落ち着いたのが、TeX環境であり、 pptTeX という、TeX環境をパワーポイント上から利用できるツールである。

インストールに関しては、著者のサイト(http://naitaku.github.io/pptTeX/)に書いてある通り実行すればよいのだが、最低限のことしか書かれていない。パラメーターなどは、他のサイト(例えば、https://qiita.com/kzkadc/items/7c32d1633e7093461128)を参考にすればよい。

ただし、うまくいかなかった。インストールがうまくいっていないのか、環境設定が悪いのか、OSの64bitとアプリの32bit環境の混在なのか、よくわからなかった。原因究明に2日間(2020/12/20~2020/12/28)、計6時間ぐらい費やしたと思うが、結果としてはこちらのサイトに書かれている通り(https://armik.hatenablog.jp/entry/2020/06/16/213026)、GhostScriptのバージョンが新しすぎたためであった。

不具合の内容としては、パワーポイントに挿入された画像には、「×この画像は表示できません。」と書かれた枠だけが挿入されていた。作業フォルダを見ると、本来挿入されるべき

 tmp.emf ファイルが空(0kB)で、

 tmp.eps ファイルは無事作成されていた(pdfに変換すると、数式はできている)。

最後のepsファイルをemfファイルに変換することができていないようだった。

ということで、上記の通り、先人によって動作確認されている 古いバージョンのGhostscript 9.26をインストールしなおして、動かすことができた。32bitか64bitかについては、Windows10は64bit、Ghostscript他必要なインストールは、32bit環境とした(試行錯誤しているときには、色々変えたりしていたが、今回先に32bitで動いたのでそれでストップしただけ)。

環境設定は次の通り、

C:\texlive\2020\bin\win32\platex.exe

C:\texlive\2020\bin\win32\dvips.exe

C:\Program Files (x86)\pstoedit\pstoedit.exe

C:\Users\xxxxx\AppData\Local\Temp\pptTeX

xxxxxは自分のログオン名


インストールに際しては、(途中うまくいかなかったときに)TeXインストーラ3(W32TeX環境)なども試してみたが(消していない)、結局上記の通り単体でインストールして、環境設定をしている。


成果は次の通り。

とりあえずは、Wordで使用する場合には、PowerPointで数式を作り、その画像をWordへコピーして使うこととする。

なお、Δは、True Typeフォントでは文字化けしたので、Outlineとしたが、TrueTypeフォントを標準として、文字化けするときだけOutlineにすればよいという感じでいる。ソフトの使い込みは今後の課題とする。

しばらく使ってみての追記(12/30):
  1. TrueTypeフォントとすると拡大しても綺麗なのだが、パワーポイントファイルを配布したとしたら先方で数式フォントがないと文字化けやレイアウトがずれることがわかった。よって、パワーポイント貼付に関しては、Outline(画像化)で対応するのが無難である。
  2. Outline化していても、再編集ができるのが素晴らしい。
  3. 数式フォントも多数フリーのものがあり、変更できるようであるが、まだよくわかっていない。
  4. 日本語の混在は不可。パワーポイント内に画像として数式を挿入する使い方なので、日本語と分けることで対応ができるのでその点は問題ない(~である、という風に少し日本語を交ぜたいときに面倒であるが、致命的な欠点ではない)。ただ、専門分野で頻繁に使用する記号は単語登録しておき瞬時に出せればと思ったが、使用するエディタ内では日本語入力が不可になっており、その変換入力ができないことが少し残念。ただしこの指摘は、ソフトの使用を諦めるほどのデメリットではない。
  5. 同業他社ソフトとしては、IguanaTeXというのがあり、最近のバージョンでは日本語も扱えるという情報を得た。ただし、情報が少ない(情報が多いのが、日本語にネイティブで対応する以前のカスタマイズ情報等)のでよくわからない。今後の課題とする。



2020年9月1日火曜日

レースボードの説明

香川県ヨット連盟のレースボード類について、このページで説明を行う。













2020年8月23日日曜日

台風上陸の定義

 昔からおかしいと思っていたが、台風の中心位置だけをみて、その「点」の移動のみで「台風が上陸した」と報道するのは感覚にそぐわない。そもそも、台風の定義が、最大風速(10分間平均)がおよそ17m/sということなので、仮に、その風速をもつ部分を含む大きな丸い範囲が台風の大きさであり台風そのものだとすると、その部分に入ったところは全て上陸と言っていいはず。例えば、「徳島県に上陸した」と報道しているが、その時既に対岸の和歌山県にも暴風域に入り多くの雨を降らせているのは、実態にそぐわない情報伝達であり違和感を感じる。

 また、四国を通過して、海を越えて本州に入ったら、「再上陸」というのも感覚にそぐわない。瀬戸内海は陸ではないことはわかるが、では淡路島、もっと小さい島に住んでいる人は何なのか。そもそも、四国と本州をわけることの意味は? 「再」という語感からは、ゴジラが一度海に戻って、翌日に引き返して戻ってきたら再上陸でよいが、単に直線的に進んでいる場合には再上陸と呼ぶことは、言葉が受ける印象との乖離があると思う。2018年7月の迷走台風の時だけが「再上陸」使えるシチュエーションではないか。現在の使い方にこだわるとしたら、もしリアス式海岸をギリギリに通ったら、10回ぐらい再上陸というのか?
 排他的経済水域は余りにも広すぎて実感がないので、「領海」あたりであれば、上陸ではないが、ゴジラいや台風が日本に進入した、という実感が大きい。

 話(主語)を大きくしたくないが、本質的な内容よりもわかりやすい数値を採用したがるマスコミの科学リテラシーについては、色々な面で課題があると思う。
 気象報道に関連すると、気象台等の観測地点のピンポイントの最高温度更新の報道合戦も然り。もっと大事なのは実際の生活空間の実温度を報道すべきであろう。片手に持てる温湿度計を炎天下持ち出して、今気温が◆℃ですというのは科学的におかしく、日中に出していたプラスチックの温度計が熱せられて◆℃ですと伝えるべきである。

 普通の道路空間の温度と気象台発表気温との乖離がもたらす危険性、冷房のない学校の教室温度、28℃に設定してる役所のオフィス内は実は30℃を越えているけど設定温度を下げられない硬直性とか、誰も触れない甲子園のマウンドの温度とか、斬り込むところはいくらでもあると思うのだが。

+++++++++
2018年8月23日のfacebookの投稿でオリジナル発表し今回加筆して掲載しました。

2020年6月14日日曜日

YouTubeはじめました

新型コロナ禍を受けての学校機関では、学生の登校を制限してオンライン等の遠隔で授業を行う方法を採用しているところが多い。私の職場に於いても同じであり、同期(リアルタイム)や非同期(オンデマンド)での授業の配信を学校として提供している。

今回の対応で、私はほとんどの授業をリアルタイムではなく、オンデマンドで行っており、スライドを用いて音声を入れた動画を事前作成している。それ以前は黒板とチョークを使った板書授業を基本としていたので、デジタル化することをゼロから始めなければならない。録音という作業以前の授業資料の再作成に時間がかかるので、正直大変である。先日、作成した授業動画の総時間が20時間を越えた。

「直感でわかる」というキーワードでは別途記事を書きたいのでそちらに譲るが、以前から、模型を作って力学挙動を説明するということを心がけていた。実物を見せることイコール直感とは全く思っておらず、そこから一歩突き抜けて、抽出した本質的な挙動を理解する、という視点を心がけている(自分でハードルを上げてしまった)。その内容説明は将来の別稿へ譲りたい。

作成した模型の一例は、こちら【→リンク】

facebookやブログに於いて、こんな教材を作りましたと写真を掲載していたことはあったが、動画で解説をしたものは作っていなかった。

今回、その教材をオンデマンドでの授業の中で説明するために、その部分の動画を作ることとした。同時に、使い古した教材も補修したり、ゼロから作り直したりした。

独立に短編動画として作成しないと授業スライドへの挿入は難しいので、そういったファイルが結果として多数できることになった。動画は私のオリジナルであるため、授業配信だけでなく、広く公開することに意義はあると考えてYouTubeで公開することにした。

なお、授業配信の動画は、他人の著作物(図の引用など)があると、授業の受講者以外への配信は禁止されている(受講者以外に配信すると著作権料の支払いが生じる)ため、今のところは行えないが、将来は作成する資料の図も全てオリジナルやフリー素材とすれば公開できるので前向きに検討したい。

以前から、「さぬき科学缶」というYouTubeチャンネルは作っていたので、そこに新たに再生リストを整備して、分類して掲載することとした。再生リストには、他者がYouTubeで公開している動画もリンクのように入れることができるので、授業中に紹介している関係動画もここに収集することとした。

以下のリンクが、私のYouTubeのチャンネルで、再生リスト一覧である。


いくつかの再生リストの中で「構造力学・橋梁工学」が私が作った教材となる。

明示的な顔出しはしていないので、YouTubeデビューしました、みたいな紹介ではないのだが、とにかく模型のギミックやクオリティにはこだわっているつもりなので、自信をもって公開したい。ただし、しゃべりはまだまだですね。

今は自転車操業なので、授業で必要なカットのみですが、途中からiPad Proも購入して動画編集ができるようになったので、少しはクオリティが上がっているかどうか。ご興味があればどうぞ。


最後に。今は手軽さからfacebookを主体として情報発信しているので、こまめに私の発信を知りたいという人がいれば(私の両親ぐらい?)、facebookは公開発信しているので、友達申請しなくても、アカウント取得さえすれば私に気づかれずに読める。

本当は、facebookの投稿が自動的に私のブログやホームページに掲載させるように設定はできるはずで、ずっとトライしているがなぜかできないので保留にしている。一部、プライベート公開にしている投稿を混ぜているのが原因のようなのだが、対処方法がわからない。

「コンクリー党」結党のお知らせ

facebook内では公開投稿として発言はしているが、やはりパスワードや会員限定になっていないインターネット上へ情報が載らなければ、検索にも引っかからないし、引用もされない。ということで、必要なものはこちらへ移植したい。

立場上、政治の話は避けてきたが、こちらの党は宣伝させてもらいたい。

「コンクリー党」(2014年7月9日 結党)






写真は2014年7月9日に開催した、日本コンクリート工学会(JCI)コンクリート工学年次大会in高松 での若手会懇親会参加者へのお土産として作ったもの。

そのときの募集案内はこちらにアーカイブ【リンクをクリック】している(事後は会計報告のみで、当日の写真などはなし)。40歳以下の会であるが、敷居を下げて参加してもらいやすくするために、6段階の料金設定をした。ぎりぎりの運営であった。

香川県丸亀市は、国産うちわのシェア9割。丸亀うちわ、のブランドで知られる。これを約100名の参加者のお土産に。しかも1人2本渡し、自分用と地元に帰ってコンクリートを愛する人に渡してねと。その結果、日本に200本流通しているはず。私の手元にはあと3本位しか残っていない。

学会の開催間近にお土産を渡すことを思い付き、7月の暑い時期にお土産、地元、ということでオリジナルうちわを思い付いた。業者へ問い合わせると、予算と納期的に可能なのは既製品の柄のみで、フォント指定はお任せで文字のみの印刷ができること。印刷工程ギリギリだったため、プリントする文字をすぐ決めてもらわないといけないとのことで、5分くらいでえいやっと考えたもの。

「コンクリー党」という文字は、googleで検索した限り、当時はなかったように思う。全ては検索できないので、ベルギーの劇場に酷似した名前があったかも知らない。ブログ執筆時の今検索すると、2014年7月29日のツイッター投稿で他人によるそのことばを含むがあるが日付的にギリギリ私の方が早い。

本気で誤解を受けると困るので、もちろんこれは政治活動でなく、ノリでやっていることだが、ある程度フランクに心に残る活動のためにはネーミングも大事だと真面目に思っている。

同じコンセプトで、「理科・工学、構造・コンクリートなど、現在・過去・未来のエンジニアのためのフリー教材集『えんじにや』」も作り運営している(中身はまだ)。

ということで、一応、コンクリー党のオリジナル宣言をしておきます。重複している情報があればお寄せください。政党合流(連携)のご連絡もお待ちしています。

蛇足
・事実誤認があった。これはうちわでなく、円形で柄のついたチラシです。【意味がわからない人は、「うちわ、辞任」で検索】
・丸亀製麺は神戸市に本社を置く丸亀市とは全く関係な・・・・おっと誰か来たようだ。

2020年6月13日土曜日

疑似信号を使う技術

電波時計は日本の2ヶ所の施設から出された電波を受けて時刻を補正するものである。ただし、その電波が室内では拾えないケースもある。我が家も、職場もそうだ。何か改善する方法はないかと調べてみると、ある。

電波時計の電波が受信できないときの裏技

同じ周波数の信号を出せばよいというものだ。実際に試していないが、この説明を見る限り、同じ周波数の音を出して、それを時計が拾うというものだ。ただし、微弱電波といえこれが室外に漏れてしまって良いのかというのは気になる。いたずらやテロにならないのだろうか。

GPS信号テロ、ということばも聞いたことはある。


そういうことは、約10年前の、日本でアナログテレビ放送が終わり地上波デジタル放送に切り替わる際に思った。古いテレビを使い続けるには別途外付チューナーが必要ということで、安価なチューナーを国をあげて開発するような話が出ていたように思う。

当時店頭などで調べた限りだが、そのチューナーというのは、地上デジタルを受信し、それをビデオ信号に変換してアナログテレビの外部入力を通じて映すものである。リモコンも2つ必要になるし、少なくとも外部入力機能が必要である。問題なのは、テレビを買い換えない人の中には、そもそもビデオ信号の外部信号を入力するものがない数十年使い続けている非常に古いテレビもあるということであったと思う。わざわざそういう装置を買い換えるよりも、そういうケースにおいては、新しいテレビを配った方が手っ取り早い、などの政治的な話もきいたことがある。

さて、そのとき思ったのだが、結局実現しなかったこと。次のようなチューナーがあっても良かったのではないか。

地上波デジタル信号
 ↓
チューナー内で以前のアナログテレビ信号に変換してアンテナ端子で出力(アナログの電波を流す)
 ↓旧型テレビには今まで通りアンテナ端子にアンテナケーブル接続する(差し替える)ことでこれまで同様にチャンネルを操作してテレビが見られる。

それであれば、いくら古いテレビでも今まで通りの操作性で見ることができる。数少ないケースのためにわざわざそういう機器開発はしないというのはわかるが、技術的には可能だとは思う。多くのチャンネルを同時に変換するには、安価な組み込みICでできるものなのか、ある程度の強力なコンピュータが必要なのだろうか(またはサーバーやワークステーション並みなのか)。

また、そういうことをすると、若干、機器からその周波数の電波が漏れるのは防げないので、アナログ停波をする目的に反するという話もあるのだとは思うが、程度の問題とは思うので技術的に解決はできないのだろうか。

もし、費用的、技術的には全く問題ないのだけれども、ただ唯一、その○○MHzの信号に変換するには放送免許が必要なので、法律上できない、という硬直的な理由だったら笑える。またはテレビ番組を受信して変換して出力するため、JASRACが集金に来る、という理由だったら(笑)。

さて、一般論に戻る。

そもそも、銀行統合におけるシステム統合というのも、ゼロから作るのではない場合には、単にインターフェースをソフトウェアで統合して、お互いに使われているデータ形式に変換してやりとりすれば、あたかも2つが繋がったように振る舞うのであって、考え方は上記と同じだろう。

OSとアプリケーションの話でも同じ。

映画「スピード」のバス内でのトリックもそうだ。

では、時計の時刻合わせの件だが、インターネットや家庭のwifiが普及していないときに登場したと思われる電波時計。これほど電波が拾いにくいのであれば、IP回線を利用した普通の時計というのは売られていないのだろうか。必ずしもIPでなくてもいい。wifiルータがある特定の周波数である信号を送るとか。はたまた、Bluetoothでスマホで定期的に通信をするとか。

と、素人がつらつら案を書いてみたものの、代替の個別技術は陳腐化するので、それこそ、IPアドレスを振ってIoTになれば全てがスマートに解決するのでそうなっていくのだろうかとは思う。

そういえば、昔のテレビは、テレビ内の時報の周波数を物理的に拾って毎時0分を調整していたのがあったと思う。凄い話だ。

ということでまとめると
・時計の時刻合わせは、電波時計以外にも色々な技術がありうるので想像するのも楽しい
・既存の方法に合うように振る舞う信号などを入力することにより、その機器を延命したり、新しく甦らせることは可能だし、実は社会で広く使われている

思考の整理シリーズでした。

2020年5月21日木曜日

リアルタイム字幕について

メモ

1.送信者側が字幕を付ける方法

★落合陽一の動画メッセージで、全国で有名になったもの
https://note.com/ochyai/n/nafbdcc8d5cb7
こちらは配信側で、画面上にクロマキーとして字幕を入れているものと思われる。

★それを受けてYoshiki NAGATANI氏が発表したもの
https://twitter.com/nagataniyoshiki/status/1262381660877791233
送信側だけなのか、受信側でもできるのか、よくわからない。

★Ippei Suzuki氏の説明
https://twitter.com/1heisuzuki/status/1263118851744489472

Chromeを使ったspeech-to-text-webcam-overlay
https://1heisuzuki.github.io/speech-to-text-webcam-overlay/

★Akihisa Shitara氏の研究室(筑波大学落合研究室)での活用例「リモートミーティングでの音声認識の活用事例」
https://github.com/DigitalNatureGroup/Remote_Voice_Recognition

★OBS-Virtual Cam
これは、バーチャルカメラであり、画面の一部をあたかもWebカメラとして送信できるもの。これを土台にして別途作った字幕と、Webカメラを合成しているようだ。このソフトを何人かの人が使っている。
https://obsproject.com/forum/resources/obs-virtualcam.539/

★Hiroaki Chijiiwa氏の動画
Ippei Suzuki氏のSpeech to Text-webcam-overlayの画面をOBS-Virtial Camでキャプチャして、送信している。

★諏訪真一氏「Mac × iPhone で zoom にリアルタイム字幕」
https://note.com/suwash/n/n3e4be86c1ec5

★Noyuki Mori氏「OBSでリアルタイム字幕・翻訳を出す」
https://note.com/mori_n/n/n0e8dcb9f9a44

★UDトーク:ZOOMの字幕(クローズドキャプション)に送信する方法
https://teachme.jp/27228/manuals/8656888

★音声文字入力 を表示しながら自撮り録画する方法(OBS/Googlechrome/Googleドキュメント 使用)
https://www.youtube.com/watch?v=XlxIHcpKxFw

★聴覚障害を持つ学生の支援方法とその応用(芝浦工大除村先生)
https://drive.google.com/file/d/1UxrUYhURGxRqSELRTrJRYCM-Tu-KzQx2

2.受信者側が字幕を付ける方法
★ジェットダイスケ/JETDAISUKE UDトークhttps://www.youtube.com/watch?v=91Hk7Hg5leA

遅延がだいぶ多い。
1の機能を使いつつ、送信者側でなく、受信側で設定する方法を探してみたい。

2020年5月17日日曜日

この商品がもし税込100円だったら

世界がもし100人の村だったら」は名作だ。私たちに色々な示唆を与えてくれる。

新型コロナウイルスへの対応で巣ごもりに伴う消費が冷え切る現在、地元の企業・街の商店を応援、という雰囲気の中、大手チェーンでの購入というのは一体どの程度地元へのプラスになるのかというのは私たちは情報を持っていない。

同じ本を買うならAmazonよりも地元の本屋で注文、というのもわかるが、なかなか踏み切れない。で、次のような指標を何か計算して、開示してもらえないだろうか。

ある企業の総売上のうち、地元に落ちる金額の割合。

話は簡単ではなくて、生産者、卸業、従業員給料、等々、影響が大きい(経済用語でこういうの何というのだっけ)。100円の購入も、多層にわたるので、全部を考えると100円でなく、それが200円、300円になるが別にそれで良い。その金額の内、地元の県に落ちるお金が幾らかを、パーセンテージで表したもの。

「この商品がもし税込100円だったら」

この商品をこの流通で買ったときに全体の波及効果が230円であり、
そのうち
 5円は国の税金になり
 7円は香川県の税金になり
 40円は東京都にある本社の利益になり
 30円は香川県内の農家の利益になり
 20円は香川県内の問屋の利益になり
 17円は香川県内の工場の利益になり
 45円は香川県内の従業員の利益になり
 76円は香川県外の利益になります。

というような数字を知りたい。

大手チェーン店というのも、雇用や一部の商品納入には貢献しているので、ダメなんてことはない。でも、地元をもっと応援することへの情報が欲しいのだ。

外部不経済について

外部不経済という考えがある。

正確な定義ではないが、ある行為を行う際に、その閉じた中で100%循環できるか、外部に依存したものかということである。橋梁構造物における自邸式、他邸式、というのとアナロジー(類似性)がある。

お祭りの屋台を考えると、購入した焼き鳥の串、りんご飴の割り箸、すべてゴミになる。お祭りの場合、見た目というのもあるがとにかくゴミは無視できないため、お祭りの主催者側が費用を払って回収を行う。では、コンビニの弁当や、オフィス街で売っている弁当というのは、いったい誰が処理をするのか。購入した消費者にその責任があるとはいえ、捨てることを前提に利益計算などが考えられていると思う。特にオフィス街の弁当は、購入して1時間後にはゴミになる。

コンビニのごみ箱は、そのコンビニで購入した食品の容器を捨てることもあるが、それは、イートインで消費したものと、車で来て駐車場内で食事をして、終わったらもう1回入店してゴミだけ捨てるというケースに限られるだろう。なおその時は、堂々と捨ててよいはずなのに、家庭ごみを持ち込んでいると「思われるのではないか」と、肩身が狭い。

では、その場で消費しない弁当や飲料は、どこで捨てればよいのか。そう考えると、そういうのを捨てるために、インフラとしてコンビニのごみ箱が存在しているという風に考えることもできる。あるコンビニで買ったもの(弁当や飲料)のゴミを他のコンビニで捨ててもよい、という世界。ただし、特定のコンビニだけ、ごみ処理費用を過度に負担するのは持続性はないので、全体のインフラとして考えているのであれば廃棄料金負担をシェアするシステムがあってもよいのではないかと思う。

シェアサイクルのうち圧倒的に便利なのは、各地に貸出・返却ポートがあってどこを使ってもよいものである。たまに一部のところに自転車が滞留するので、それを分散させる仕組みが必要であり、そういう管理費も、費用の中に含まれている。

高速道路のごみ箱は、休暇シーズンになると、外からの家庭ゴミ持ち込みは禁止という張り紙(さらには監視員も)ばかりでうんざりだが、これから長期旅行で高速道路に乗る際には、自宅の生ごみは処理しておかなければ大変困るので、それを道中どこかで捨てなければならない。コンビニには捨てにくくなっているご時世なので、高速道路だったら、と考えられなくはない。高速道路の付加サービスとしてもよいのではないかと思う。そう考えると、「バカンス移動者のための自宅ゴミ有料受付」というのがあれば、利用する側も胸を張って多少高くてもお金を払うのに、と思う。(払わない人もいるから不公平だと思って払わない人もいるのは理解できるが、「胸を張って捨てられるサービス自体に対価を払いたい」と思う層もいるので、そういう人が払わない人の分のコストも含めて払うと思う。それが付加価値である。)

海外を旅行すると街角に公共のごみステーションが多数あったりして驚くが、日本ではどんどん街角のごみ箱が撤去されている中、日本ではコンビニがそのインフラを担っている気もする。コンビニの発展が日本の特徴なのは明らかであるが(最近では災害時のトイレ提供を期待されている)、好立地のコンビニほどその費用負担に苦しんでいると聞くので、そのように特定の民間にコストを押し付ける現状でよいのだろうか。ゴミ捨てとなった時に自己責任、自己負担という風に捉えがちであるが、街角に公衆トイレが必要というのと同様、ごみを捨てる権利もあると思う。

そういった自己責任という名の不作為は、災害時避難所の雑魚寝や使いにくさというのとオーバーラップして見える。

コンビニのごみ処理費用に戻るが、たとえば、複数の鉄道会社が相互に乗り継ぎができるのは、料金を適切に清算されるシステムがあるためである。切符を買った駅の会社のみに利益が入るのであったらそもそも成り立たない。銀行ATMについても、相互利用では利用のたびに銀行同士で利用料を支払っていると聞く。

対象物を変える。

例えば、洗剤を考えてみる。話を簡単にするために、洗濯洗剤やシャンプーに限定しよう。洗剤メーカーというのは、ものを洗う製品を売るというサービスに対して、終わった洗剤を廃棄する料金を100%下水道に依存している。それが良い悪いということでなく、そういう特定のルートに依存しているシステムというのは面白い。

海外の一部の地域であるようなのだが、生ごみをキッチンの流しにそのまま流せる。配管の内部でミキサーのカッターのようなものが固形物を粉砕して細かくし、下水に流す製品がある。日本でも一時期販売されたが、下水の詰まりというか、そういうところで問題になって消えたと思う。本来ゴミは固形ゴミとして処理するシステムがある中、水に流すというのは単に細かくしているだけで物理的は消えないので、末端で集まった時にその処理費用が100%発生するのはやはり外部不経済になっていてフェアではないだろう。

数パーセントの人が使っている限りは問題ないという考えもあるが、持続可能な世の中を考えると、仮に普及率100%になってもおかしくないようなシステムにしておくのがよいと思う。

よって、ゼロサムゲームで儲けようというのと同じで、原理的に持続可能性はない。冒頭の例で思い出したが、お祭りといえば、金魚やミドリガメも、その後の処理という意味で外部不経済である。

関連したゴミ箱の話題で、次のことも思い出した。ある施設(店舗)の入り口に、灰皿がある。でも、店先で吸うなと。その理由は、外で歩き煙草で吸ってきたのを消して、施設に入ってもらうための灰皿であると。


特に結論はないのだが、普段から考えていることを文章として整理しておきたくて、ここに吐き出しておく。

2020年5月3日日曜日

Webカメラの代替ツールの検討

テレビ会議のためのWebカメラが不足している話が駆け巡っているが、それについて書きたい。

研究室では数千円のWebカメラを7年前に購入していたので問題ないが、自宅でもできる体制をと思うと1台欲しいが今は品薄で手に入りにくいので仕方がない。

私は自宅の仕事にPanasonicのLet’s note CF-MX5を使っているが、画面が小さいため、外付けモニタに出力してノートPCの画面は消している。PCの設置位置もアームで浮かせたモニタの下に置いているため、カメラ部分が隠れてしまっている。下記の写真の通り。



ちなみに、最近のノートPCの内蔵カメラは結構綺麗で、と思っていたら、この機種はfull HD出力のスペックではあるが残念ながらもやがかかったようにピントも甘く、感度も低かった。余り使えないなぁと。

それともうひとつ死活問題なのは、我々は教員として遠隔授業をする必要があり、そのためのコンテンツを作るために、手軽に向きが変えられるカメラが欲しいのである。現時点の遠隔授業形態では、黒板の前に立ってそれを録画するいうことは私はしないが(している先生もいる)、実験の様子や手作りした力学模型を表示することを想定している。


他のツールで代替できないかなと思っていたら、案の上、その道に詳しい人たちが集うPC Watchで紹介されていた。

まず1つめ。スマホをWebカメラとして使う方法である。
Webカメラが品切れでもOK? スマホをWebカメラとして使える「iVCam」を試してみた」詳細はリンク先のとおりであるが、そもそもiPhoneをはじめスマホのカメラは性能が良いので、これは使える。試用してみたところ、手元に古いiPhone6が2台余っているので、wifiでなくUSBケーブルで接続したところ、画質は全く問題ない。スマホに依存するがズームなどもできる。音声も使える(初期値は音声はoffのため設定でonにする必要あり)。




試用時にはiVcamのロゴが入ってしまうし、何か操作の度に広告が全画面表示されて(PC側のWebカメラには広告は入らない)煩雑なので、これを使うようになれば、1220円のアプリ購入は買いだと思っている。

他にも調べると、iVcam以外にも同じ趣旨のアプリは存在するようなのだが、決め手がよくわからない。今のところ、これにしようかなと思っているところである。

【後日談→実際iVcamのアプリを購入した。現役のiPhone、古いiPhone2台の計3台を同じAppleIDで運用しているので、一気に3台に増えた。問題ない。一瞬前面カメラが使えないと思ったら、解像度が後面カメラの解像度に設定されていると前面カメラは選べないようだった。自分の画像も確認できるので私は前面カメラが良い。フラッシュの常時点灯もできるので、色々とカスタマイズできる。さらにテレビ会議によっては、カメラの左右の入れ換え設定が(テレビ会議システム上から呼び出して)できないものがあるようで、このiVcamは、スマホ上やPC上のアプリから変えておけばそれがすぐに反映されるので良かった。買って良かったと思っている。】

ただ、もっと大事なのは、スマホを固定する装置を購入することである。なかなか安価で良いものはないが、私のお勧めは、100均で売っているスマホ三脚の上部の固定部分だけを使うのである。これの根元は、普通のカメラ三脚用のネジ孔になっているので、それを既存の丈夫な三脚に固定するのである。上記の写真は、昔に購入した、ペットボトルの蓋の上からはめこむ三脚ネジ。これと100均の上の部分に組み合わせている。


そこに来て、本命の情報を得て興奮している。
同じくPC Watchの「キヤノン機をWebカメラ化する「EOS Webcam Utility Beta」導入レポート
愛機Canon EOS Kiss X9がそのまま使える。すごいものを開発してくれました。嬉しすぎて、観音さまと拝みたい【←わからない人はスルーして下さい。キヤノンの語源が観音様からきているの言いたかった】

先ほど試用してみた。素晴らしい。テレビ会議上で写される映像は普段見るデジカメの写真と変わらないくらい細かい。三脚に固定すれば、色々な使い方ができる。



うちの学校は、Microsoft Teamsを使ってテレビ会議をしているので、そちらの画面で紹介する。

次が、レンズを望遠側にして、テレビ会議上に表示された画像。ただ、これはカメラから出てきた画像を表示させているだけで自分側の画面、実際にネットの向こうで見られる画像が精細かどうかまでは検証ができていない。威力はわかって戴けると思う。効果がわかるように、望遠200mmのとき。右手で「土木偉人かるた」を持ち、左手でPrintScreenを押して得た画像。



次に、一眼レフカメラとPC内蔵カメラの比較をしてみたい。Teamsの1人テレビ会議をして、画面を録画したものからとってきたものである。Teamsの録画は、自動的にデータ容量を落としているのでノイズが目立つが、それはカメラの性能とは関係ない。


↑ Canon EOS Kiss X9を接続した例

カメラのイメージをつかんでもらうため、ズームレンズの100mmぐらい(35mm換算で150mm程度)に設定して1.5mぐらい離れて撮影している。望遠寄りなので、背景が適度にボケている。

カメラがリアルタイムでオートフォーカス(ピント調整)をしてくれており、イメージとしてはビデオカメラが接続されていると思った方が良い。

毛穴まで見える解像度、と思う。実際、「土木偉人かるた」の「古市公威」のひげまで表現できている。

ただ、カメラの電池を食いそうである。電源接続のツールは持っていない(バッテリー1台を外付け充電器で充電)のため、実際に長時間使うときには追加購入が必要で考える必要が出てくる。バッテリーを1個追加で廻していくのが現実か。

次に、画質の比較として上記レッツノートCF-MX5である。元々、なぜか内蔵カメラがもやがかかったようなので、ノートPCカメラの代表格ではないのはわかるが、これしかないので比較する。ちなみに、同じぐらいの大きさにするには、カメラとの距離20cmであった。

焦点が合うので、後ろの壁まで見えると思う。背景をぼかす一眼レフと大違いだ。

↑ Panasonic CF-MX5の内蔵カメラの例

毛穴まで見えないし、先ほどはよく見えていたひげが見えない(笑)。

【実際に使ってみた。バッテリーがフルに充電できていない状態で4時間のzoom飲み会に突入した。1時間充電して1時間の駆動がやっとだった。バッテリーは、購入後2年経過したもの。会議で使う場合には確実な電源の確保か、バッテリー切れになったときの代替カメラを用意しておくと良い。私の場合、上述のスマホ+iVcamはスタンバイしていたので切り替えることができた。】


もうひとつ、ツールがあった。

以前から、書画カメラを研究費で購入し自分専用に使っていた。模型を使った授業や外部の講演で手元資料を写したいニーズは多数あるからだ。超小型で(土木偉人かるたの箱が大きいのでは決してない)、HDMI出力とアナログ出力があることを重視して買ったのである。ずっと頭にはなかったのだが、USBで接続してWebカメラとして扱えたのである【それを思い出させてくれた神戸高専の福井先生に感謝】。

エルモ社のモバイル書画カメラ MO-1
今は廃盤になって後継のMO-2であるが、エルモ社(リンク)では色々な種類を出している。安くないが、長く使えるツールなので、特に教育機関におられる方は是非個人所有されるのをお勧めする。


↑ エルモ MO-1(写真の収まりのために、アームを曲げている)

小型なのでこのままでは高さの制約がある気もするが、何か椅子のようなものの上に置けば高所から机の上の手元を写すなどができると思う。


他に、デジカメ、デジタルビデオカメラもそれぞれUSB端子があったので、時間があれば試して続報を追記したいと思う。

【→研究室で所有していた、SONYのハンディカムHDR-PH630Vは残念ながらUSB接続をしてもWebカメラとしては対応していなかった。】

ということで、ツールの紹介ばかりになってしまったが、大事なのはコンテンツ、どういう授業をするかである。これは試行錯誤しながらベストを尽くしたい。

実際にできた、という報告なので、オリジナルの記事を上回る情報は含まれていないが、全国で試行錯誤していると思われる大学・高専の先生方の何かの参考になれば。


宣伝で申し訳ないが、トランプの遊び方を開発したので、Stay at Home 用にこちらも参考に見ていただければ幸いです →トランプの遊び方を発明(リンク)

2020年4月22日水曜日

波及効果とシステム設計

【2020/5/10追記:期間の再延長がなされたので再度当該ページを見ると、「流れ」が提示されているのを確認し、シールが送付されるとのことがわかった。下記の執筆時点で掲載があったのを私が読みそびれて誤認して指摘していると思われるが、その部分を訂正しつつ、記載は残しておく】

運転免許の更新の3ヶ月延長と免許センターが更新休止になったことで、思うところがあるので、長文であるが、書く。

ホームページに情報の発出日が書かれていないので、話の前後関係が見えないのだが、改めてざっと全国の情報を調べると、次のようなことだと思っている。

1)新型コロナウイルス関連の社会的混乱 and/or 拡大防止のために、免許更新の有効期限を延長する措置がとられた。

その場合、あくまでも免許ユーザー側の都合の面が多く(人混みに行きたくない、忙しくなっていけないへの配慮等)、あくまでもユーザー本人が免許センターへ延長の申請をする必要がある。

ユーザーのメリットしては、一度余計に免許センターへ行くが、室内での講習(三密?)を受けるのを延期させることが挙げられる。事態が落ち着いてから改めて更新の講習を受けられると。

2)その後、緊急事態宣言が当初出された7都府県では、更新延長の手続きを行くのも減らした方が良いとの判断で、郵送申請の受付が始まった。その後郵送申請は順次全国に拡大しつつあるようだ。都道府県の判断で実施の有無のため、統一はされていない。

以上については、何となく、わかる。人混みに行きたくないというユーザーの心情に寄り添ったものと言える。新型コロナウイルス自体が個人で望んだものではないという指摘は理解できるが、完璧は存在しないので、形態としてはあくまでもユーザー側の希望で延長したいニーズの範疇であると考えるのは、納得はできる。

ただし、最近になって、別の事情も絡み、不都合があると私は考えた。少なくとも香川県の例では、発表されたのかがいつなのかがわからないが、本日4/22(水)の段階において、4/24(金)から免許更新の受付をストップする。よって、リスクを冒しても免許更新をしたいという人もとにかく物理的に一切免許更新ができなくなった。

なお、最終日の4/23(木)に、明らかに今までよりも集中するのは明らかだが、なぜその猶予日を設けたのかというのもわからない。もっと前からアナウンスがあったのであれば、それほど目くじらを立てなくても良いのかもしれないが、この件はわからないし、本論から外れるので置いておく。

時勢でしょうがないのはあるが、物理的に更新が絶たれたのである。しかし、なぜかこれまで通り、免許ユーザーが別途延長申請をしなければならないというところに私は疑問を感じている。


  • 免許センターに行く場合、まずは延長申請を窓口でして、何かしらの印(しるし)をもらうのだと思われる。そして、3ヶ月の延長申請内で、改めて免許センターに来て普通の免許更新をするということになる。収束しなければ期間が延長される可能性はあるが。
  • 免許センターに行かないで郵送で手続きをすることもできる。HPのお知らせは不案内で、私は当初はそれに気づかなかった。その不満はここで置いておいて、とにかく返信用切手も同封して申し込む。

基本的に免許を更新しない人はいないわけで(更新しない人も一定数いるのはわかるが、基本は延長するというシステムだという意味)、強制的に更新する手段が絶たれた以上、なぜ延長申請というこちらからの申請という行動が必要なのか、窓口に行かなければならないのか(→不要である。自動延長すべきである)というのが私の意見であり、今回の決定はシステム設計がおかしいと思う。

私は、ブログにおいて、個人に対しての非難や、想定し得ないこと(しかたないこと)に対する批判のみ、は避けているつもりだ。しかし、ある方法を検討する際に、①スタンス・考え方がおかしい、②副作用などが十分に検討されていない(MECEに考えられていない)、という観点は常に指摘したいと思っている。

ただ、いつも、私が検討不足の点、気づかなかった点があれば、反論は受けたいと思う。その場合には、追記してこのブログも更新するつもりである。

以下、関係するHPリンクである。魚拓(HPのデータ保存という意味)はとっていないので、その後変更されるかもしれないが。
https://www.pref.kagawa.lg.jp/police/menkyo/enchosochi0.html
https://www.pref.kagawa.lg.jp/police/menkyo/enchosochi.html
https://www.pref.kagawa.lg.jp/police/menkyo/enchosochi2.html



なお、付随した細かい話であるが、以下、関連して気づいた私なりの改善点提案である。


  1. HPにおいて、今回の新型コロナに関する変更等の通知は、情報の発出日を記載すべきである。
  2. 私は4/22の時点で知ったのであるが、4/24から更新手続きを停止するのであれば、最終日となる4/23は、その自体に気づいた人で駆け込み更新が予想される。感染リスクを減らすという趣旨を考えれば、移行期間なしにストップすべきでなかったか。(いつ発出されたかがわからないが、仮に1週間とか余裕をもって集中しないようにしているとしても、そうすると4/24から休止する意図も不明である)
  3. 香川県の5箇所で更新業務を休止する、という通知しかないが、それだと、もしかして、その5箇所以外での更新があるのかな、と思って探すが、更新できる場所が掲載されていないので、全箇所なのかなとも思えるし、そもそも未だに解らない。読み手が欲しい情報と、発信している情報の出し方が食い違っている。
  4. 更新期間の延長の書類が、「更新手続開始申請書」という名称になっており、それが今回の更新延長で必要な書類である、というのが名称からはわからない。記載例を見て、それがわかった。そもそも意味がユーザーにとって不明瞭な書類の名称は改称すべきであり、まだ「様式1」とでもしてもらった方がマシである。とはいえ、今回の新型コロナ騒動は想定されていないと思うので、仮に名称が旧態のままとしても、解釈などHPでの説明を工夫にすべきである。その割には、送付先住所が、「香川県運転免許センター 運転免許係 郵送延長手続担当者」となっており、やっぱり「延長手続」なのである。せっかくなら、初志貫徹で「郵送更新手続開始担当者」として欲しかった(イヤミです)。
  5. 郵送の場合、返信用切手を同封とあるので、何かが送られてくるのは予想できる。それが何なのかを示して欲しい。どんな状態になったら3ヶ月延長になっているのかのゴールを示して欲しい。当初、申請をしたら、県警の方でデータが書き換わるだけかと思っていた(返信切手を読み飛ばしていたので)。免許証の原本は送らないので、シールが送られてきてそれを免許証に貼るのか(他人が貼っても有効になっては困るので、そのシールには申請者の固有番号が入っていないと論理的におかしい)、または延長証明書などの書類があるのか、その情報が必要と思われる。それが全くなく、単に受け付けました、という書類だったら本当に笑える。
    【2020/5/10訂正:以下のページ(pdf内)に更新手続きの流れが示されていて、更新シール(氏名と免許証番号も記載)を貼ることが示されていた。更新したい人には最低限の情報提供されていることを評価できる。ただ、行政HPにある通り、pdfの掲載のみなのでそこに何が書いてあるかの一覧性がないのは不親切ではある。
  6. 5.と関係するが、運転免許証は本人確認書類である。民間(例えばビデオレンタル)でも身分証明書として通用する。一般国民が、今回の3ヶ月の有効期限延長された免許証がどのような表示があるのか、というものが開示されている必要があるだろう。その様なケースは少ないのは解るが、それが筋というものである。変な話だが、私は、警察手帳の原本を見たことがないし頭に入っていないので、刑事ドラマのように警察手帳をチラ見せされても、その人が警察官であるという自信が持てない。それと同じである。
    【2020/5/10コメント追記:前項5の訂正に記したとおりであるが、情報は掲載されていた。ただし、あくまでも手続者のみの情報提供なので、本人確認等する人は知らないしわからない。まあ、そういう人が地元県警のホームページを見るかとなると疑問はあるが、検索したら出てくるようになっている必要がある。日本国として。


疲れてきたので、これで終わる。

色々書いたが、私のブログの購読者も少ないし、管轄する関係者や、そういうネタを探している政治家に伝わるという奇跡もないだろう。ただ、自分だったどうするか、という思考訓練として、良いトピックだったと思っておこう。勉強になりました。

【4/23朝追記:4/23の朝刊全国紙のローカル面において、4/22に休止決定であること、その期間が4/24~5/7であること、が報道されていた。期間の終わりが決まっていたのが正しければ、HPにその掲載がないのはなおさら不誠実と思う。当該新聞以外に裏はとっていないので仮の指摘としておく。】



重複するが、Facebookに先に記載したものを以下そのまま転載する。

++++++++
免許更新について、3ヶ月の延長処置があったが、香川県では免許センターの「更新業務」が休止するために更新に行きたくても行けない。私の自己都合による延長ではない。しかし、規定通り3ヶ月延長をするには、免許センターに行って延長手続きをしなければならない。センターでは「延長受付業務」はしていると読み取れる。

私の自己都合ではない、センター休止に伴う更新不可のため、手続きをせずに自動で読み替えをしてもらえないのだろうか。

3ヶ月以内に免許センターへ2回行くことになる。

とここまで書いていて、当該ページを何回かクリックして郵送というリンクを発見した。郵送で延長申請がもできるので、三密を避けるにはそれが妥当なラインだろうか。

郵送先は「郵送延長手続担当者 宛」であるが、記入して同封する書類は「更新手続開始申請書」である。一瞬だまされたかと思うネーミングがまた、素晴らしい。

同封すべき244円の返信用切手を購入する際の三密と、免許センターで更新延長手続きをする際の三密、を天秤に掛けなければならない。

免許証の原本を送ってスタンプを押してもらうものではないが、「何かいいもの」が返送されてくるようである。それが何かを明かしてほしいものの現時点ではわからない。勝手に推察するが多分「延長しましたシール」なのだろう。または、右の者に延長許可を与えている、という書類かも。その場合、その紙を同時に携帯していないと法律違反になる(妄想)。

いろんな意味で、楽しみである。

2020年4月18日土曜日

トランプの遊び方「順番神経衰弱」の紹介

2012年に娘と二人でトランプの遊び方を発案した。名前は「順番神経衰弱」という。その時のルール説明と発案過程はこちらこちらのブログに記した。

初めて発表した2012年の段階では、Facebookでも全くと言っていいほど反応はなかった。確か1名だけ「今度やってみます」とのコメントをもらったが、その後報告は受けていない(笑)。

当時はトランプなんて自宅にないという家庭も多かっただろうし、一番の原因は上記の私のブログでのルール説明は文章のみで、かつ正確を期そうとしたばかりに取扱説明書のように難解でわかりにくかったためだと思う。

今は時節柄、自宅で過ごす方も非常に多く、家族で遊ぶ目的でボードゲームが売れていると聞いている中で、改めてこの遊び方をPRしたい。シンプルであるが、ハラハラドキドキする手ごろなトランプゲームだと自負する。

そこで、ちょっと頑張って、PRのための資料を作ってみた。普段は避けている「いらすとや」を最大限生かしてみた。文章やフォントも「いらすとや」をイメージして作ってみた。

スマートフォンで紹介されたときに、縦置きの画像が一番見やすいだろうと思ってそのようにもしてみた。



印刷できるように、pdfファイルもアップしておく。

playingcards.pdf

実際にプレイしていただき、面白いと思ったらぜひ拡散をお願いします。

2020年4月1日水曜日

香川高専 社会基盤メンテナンス教育センター 発足

本日4/1付で、香川高等専門学校 社会基盤メンテナンス教育センター(iMec香川)が発足しました。

2019年度半ばから5年の文科省の助成金が採択され、先行する舞鶴高専、他に同期生として福島高専、長岡高専、福井高専が連携し、放送大学・長岡技科大とも協力しながら、各地で橋梁点検技術者などの育成をする拠点を構築するものです。香川高専としては、そのプロジェクトを推進する主体として、本センターが立ち上がりました。私は初代センター長を拝命しました。

個人的には、次に名刺を刷り直すのは、技術士の2つめ(総合技術監理部門or建設の2科目目)を取得したときだ、と思っていたのですが、それが叶っておりません。日々反省と努力。

ホームページ、Facebook(センターとしては今後、個人としては続けます)で発信していきますので、よろしくお願いします。

様々な方のご協力を得て、校内に実習フィールドが整備できました。そちらの写真も掲載されている、香川高等専門学校社会基盤メンテナンス教育センター ホームページはこちら。

2020年3月22日日曜日

交通事故

本日、交通事故にあった。当事者である。

現状では、先方が一方通行違反の逆走であったこと等から、10:0で私に非はないと思うが、その判定内容については、まだ確定していないので明言は避ける。(→修理や支払いは完了していないものの、保険会社同士の調整が終わり、過失割合10:0で私は0(過失なし)と決まった。一時期このエントリを非公開にしていたが、3/26再公開)

以下、忘れないうちに記録しておく。

交通事故は2度目(前回は7年前で加害者←正確には、交差点内右折時の双方過失で私の方が過失割合が多く確か「交差点安全進行義務違反」減点2点)なので、警察へ通報するなど経験者としてその辺の落ち着きはあった。

明らかに私の過失はないし前後のことも明瞭に覚えていると自分自身で認識した。その辺の自信があったので、冷静に物事を見ることができた(と思い込んだ)と思う。

私自身が驚いたこと
・駆けつけた警官から「直前の青信号は、交差点の手前の信号機、奥の信号機のどちらで確認しましたか」と聞かれて、わからなかったこと。青で進入したことは覚えているが、どちらの信号を見たかと言われてもわからない。いわゆる無意識というか、記憶として蓄積していなかった。
・もっと驚いたのが、走っていて青信号のまま交差点に進入したのか、赤で停止していて青に変わってから交差点に入ったのかがどうしても思い出せないこと。これは大事だけれども、思い出せなかった。
・相手の車両が、事故後、道を空けるために(or驚いて)5m程バックしたことを忘れていたこと。バック後の写真撮影をしていたので、それを警察官に伝えたので、少し混乱させてしまった(相手の証言からわかったし、ドライブレコーダー確認後に報告したので、最終的には問題なし)。
・ぶつかる寸前、私は相手を認識して速度を緩めてほぼ止まっていたのだが、相手が突っ込んできた状況である。その際、結構長い時間に思えたのだが、実際には思ったよりも短かったこと。

上記は、私のドライブレコーダーに記録されていて、後ほど正確な値がわかったのだが、「自分の記憶のいくつかは当てにならない」というところに驚いた。最後の時間感覚の違いについては、死ぬ間際(ぶつかる間際)に走馬灯のように駆け巡る、というのは何となくわかる気がした。

なお、ドライブレコーダーを見てわかったが、この信号はそれほど大きくないので、遠くから走ってくると、交差点の手前と後ろの信号機はほぼ同時に見えるので、どっちかを先に見たという感覚はない。警察官は一般論として尋ねたのか、赤青の証言の真偽確認も含めてこちらの出方をうかがっていたのか?


役に立ったこと
・メモ帳とペンは、常時車に積んでいたので、連絡先交換の時に効果を発揮した。
・当たり前であるが、自分の任意保険の連絡電話番号はすぐに出たこと。
・車のディーラーの番号もすぐに出たこと。(部品の脱落はないので自走できたが、見積や精密チェックのためにディーラーに持っていった。よく考えたら、ダメージを受けているかもしれず、勝手に家に帰るのはリスクがある(程度の問題)。念のために電話して良かった。)

できなかったこと
・後続車も来ていたので場所をあけなければならなかったが、車を動かす前に位置関係の写真を撮らなかったこと。相手の車の写真は撮ったが、バック後だったことを失念していた。これは、逃げられないようにナンバーを撮る意図があったので。交通担当の警官には現場検証を丁寧にやっていただき、その際にきちんと答えられなかったこと。
・ドライブレコーダーを搭載していることを、警官と話をしているときになって初めて思いだしたこと。1時間は記録できるので、勝手に消える心配はないし、そもそもエンジンを切っていたら録画されないタイプなので時間が経過しても大丈夫であるが。
・今回、お互いあまり速度は出ておらず、それぞれが右のバンパー、ライトとその周辺の凹み程度の接触だったので、衝撃としては小さかった。自分も大丈夫だし、相手もすぐに車から出てきたので、どう考えても怪我をしているとは思えなかった。ただし、相手に対して大丈夫ですか、という問いかけができなかった。相手が必ずしもシートベルトはしていないかもしれないので。(相手が出てこなかったり、ぐったりしていたら、声かけしたり、バイタル確認はすると思うが)

追伸
110番したところ高松北警察署のパトカーが駆けつけてくれた。周辺を巡回中だったのだと思う。とりあえず調書などの作成を開始してくれたが詳細は高松南警察署から別の交通事故担当者が来るということだった。交通事故専門の人に引き継いでくれるのかと思っていたら実際にそうだったのだが、引き継がれた方が最後に一言、交代した理由は事故現場が道路を挟んで高松南署の管轄だったから、と。境目だったらしい。踊る大捜査線を思い出した。

2020年2月15日土曜日

カメラ熱再び

一眼レフカメラの愛機は、これまでキヤノンのEOS Kiss X9であったが、この正月に叔父からEOS 5D初代(EOS 5D Classic)とレンズを譲り受けた。EOS 5D初代といえば、2005年11月発売開始という古参のカメラであるが、センサが35mmフルサイズということで、カメラがわかる人にとっては別格のカメラである。

学生時代、土木構造物写真などを撮ることが好きであったが、最近はスマホや防水の現場用コンパクトデジカメなどで代用して雑に撮っていた。EOS 5Dとともに改めて写真道に精進したいと思う。35mmフルサイズの何が良いかというと、昔のフィルム一眼レフと同じレンズ群が使用できることだ。ただし、20歳の時に購入したフィルム一眼レフカメラは、5年ほど前に本体とともに愛用の広角レンズも手放してしまっていた。

土木構造物を撮ろうとすると、まずは広角レンズを手に入れなければと、早速中古で入手した。等倍(1:1)撮影(近接撮影)ができる本当のマクロレンズも欲しかったので、これも中古で程度の良いものが安価に手に入り、一応それらしいラインナップになった。

同じレンズ画角でも、F値が小さいものになると価格は数倍違うので、アマチュアということでこれで打ち止めとする。レンズ沼にははまらないようにしたい。

ただし、82mmのCPLフィルタと、強固な三脚は購入しないと・・・・。

【これまでの愛機】
本体 Canon EOS Kiss X9(APS-Cサイズセンサ)
常用レンズ Sigma 18-200mm 1:3.5-6.3 DC Macro (APS-C専用レンズ)
 フィルタ径:62mm
 CPLフィルタ


【新しい仲間】
本体 Canon EOS 5D 初代(Classic)(35mmフルサイズセンサ)(譲り受け)
 →リコール部分のミラー修理を依頼しメンテナンス完了。
 →フォーカシングスクリーンを方眼マットへ変更。

常用レンズ Canon EF 28-135mm 1:3.5-5.6 IS(譲り受け)
 フィルタ径:72mm
 CPLフィルタ


↑CPLフィルタ有の作例。反射光が低減されて赤色がくっきりと。

広角レンズ Sigma 17-35mm 1:2.8-4 HSM(中古購入)
 フィルタ径:82mm
 CPLフィルタ


↑広角レンズ(17mm)の作例。球は球のままだが柱の傾きに注目。

マクロレンズ Canon EF 100mm 1:2.8 USM(中古購入)
 フィルタ径:58mm


↑マクロレンズの作例。梅の花。前後のボケ感。

望遠レンズ Tamron 28-300mm 1:3.5-6.3(譲り受け)
 フィルタ径:72mm

ブログの移動(に近いもの)

表現活動の主体をnoteに移行しました。時間をかけた論考などはnoteに集約するようにします。こちらのブログはアーカイブとして残しますが、過去に力を入れた執筆したものは、再編集してnoteに投稿することもあります。 https://note.com/hayakazuh このブログ...