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2020年6月14日日曜日

YouTubeはじめました

新型コロナ禍を受けての学校機関では、学生の登校を制限してオンライン等の遠隔で授業を行う方法を採用しているところが多い。私の職場に於いても同じであり、同期(リアルタイム)や非同期(オンデマンド)での授業の配信を学校として提供している。

今回の対応で、私はほとんどの授業をリアルタイムではなく、オンデマンドで行っており、スライドを用いて音声を入れた動画を事前作成している。それ以前は黒板とチョークを使った板書授業を基本としていたので、デジタル化することをゼロから始めなければならない。録音という作業以前の授業資料の再作成に時間がかかるので、正直大変である。先日、作成した授業動画の総時間が20時間を越えた。

「直感でわかる」というキーワードでは別途記事を書きたいのでそちらに譲るが、以前から、模型を作って力学挙動を説明するということを心がけていた。実物を見せることイコール直感とは全く思っておらず、そこから一歩突き抜けて、抽出した本質的な挙動を理解する、という視点を心がけている(自分でハードルを上げてしまった)。その内容説明は将来の別稿へ譲りたい。

作成した模型の一例は、こちら【→リンク】

facebookやブログに於いて、こんな教材を作りましたと写真を掲載していたことはあったが、動画で解説をしたものは作っていなかった。

今回、その教材をオンデマンドでの授業の中で説明するために、その部分の動画を作ることとした。同時に、使い古した教材も補修したり、ゼロから作り直したりした。

独立に短編動画として作成しないと授業スライドへの挿入は難しいので、そういったファイルが結果として多数できることになった。動画は私のオリジナルであるため、授業配信だけでなく、広く公開することに意義はあると考えてYouTubeで公開することにした。

なお、授業配信の動画は、他人の著作物(図の引用など)があると、授業の受講者以外への配信は禁止されている(受講者以外に配信すると著作権料の支払いが生じる)ため、今のところは行えないが、将来は作成する資料の図も全てオリジナルやフリー素材とすれば公開できるので前向きに検討したい。

以前から、「さぬき科学缶」というYouTubeチャンネルは作っていたので、そこに新たに再生リストを整備して、分類して掲載することとした。再生リストには、他者がYouTubeで公開している動画もリンクのように入れることができるので、授業中に紹介している関係動画もここに収集することとした。

以下のリンクが、私のYouTubeのチャンネルで、再生リスト一覧である。


いくつかの再生リストの中で「構造力学・橋梁工学」が私が作った教材となる。

明示的な顔出しはしていないので、YouTubeデビューしました、みたいな紹介ではないのだが、とにかく模型のギミックやクオリティにはこだわっているつもりなので、自信をもって公開したい。ただし、しゃべりはまだまだですね。

今は自転車操業なので、授業で必要なカットのみですが、途中からiPad Proも購入して動画編集ができるようになったので、少しはクオリティが上がっているかどうか。ご興味があればどうぞ。


最後に。今は手軽さからfacebookを主体として情報発信しているので、こまめに私の発信を知りたいという人がいれば(私の両親ぐらい?)、facebookは公開発信しているので、友達申請しなくても、アカウント取得さえすれば私に気づかれずに読める。

本当は、facebookの投稿が自動的に私のブログやホームページに掲載させるように設定はできるはずで、ずっとトライしているがなぜかできないので保留にしている。一部、プライベート公開にしている投稿を混ぜているのが原因のようなのだが、対処方法がわからない。

2020年5月3日日曜日

Webカメラの代替ツールの検討

テレビ会議のためのWebカメラが不足している話が駆け巡っているが、それについて書きたい。

研究室では数千円のWebカメラを7年前に購入していたので問題ないが、自宅でもできる体制をと思うと1台欲しいが今は品薄で手に入りにくいので仕方がない。

私は自宅の仕事にPanasonicのLet’s note CF-MX5を使っているが、画面が小さいため、外付けモニタに出力してノートPCの画面は消している。PCの設置位置もアームで浮かせたモニタの下に置いているため、カメラ部分が隠れてしまっている。下記の写真の通り。



ちなみに、最近のノートPCの内蔵カメラは結構綺麗で、と思っていたら、この機種はfull HD出力のスペックではあるが残念ながらもやがかかったようにピントも甘く、感度も低かった。余り使えないなぁと。

それともうひとつ死活問題なのは、我々は教員として遠隔授業をする必要があり、そのためのコンテンツを作るために、手軽に向きが変えられるカメラが欲しいのである。現時点の遠隔授業形態では、黒板の前に立ってそれを録画するいうことは私はしないが(している先生もいる)、実験の様子や手作りした力学模型を表示することを想定している。


他のツールで代替できないかなと思っていたら、案の上、その道に詳しい人たちが集うPC Watchで紹介されていた。

まず1つめ。スマホをWebカメラとして使う方法である。
Webカメラが品切れでもOK? スマホをWebカメラとして使える「iVCam」を試してみた」詳細はリンク先のとおりであるが、そもそもiPhoneをはじめスマホのカメラは性能が良いので、これは使える。試用してみたところ、手元に古いiPhone6が2台余っているので、wifiでなくUSBケーブルで接続したところ、画質は全く問題ない。スマホに依存するがズームなどもできる。音声も使える(初期値は音声はoffのため設定でonにする必要あり)。




試用時にはiVcamのロゴが入ってしまうし、何か操作の度に広告が全画面表示されて(PC側のWebカメラには広告は入らない)煩雑なので、これを使うようになれば、1220円のアプリ購入は買いだと思っている。

他にも調べると、iVcam以外にも同じ趣旨のアプリは存在するようなのだが、決め手がよくわからない。今のところ、これにしようかなと思っているところである。

【後日談→実際iVcamのアプリを購入した。現役のiPhone、古いiPhone2台の計3台を同じAppleIDで運用しているので、一気に3台に増えた。問題ない。一瞬前面カメラが使えないと思ったら、解像度が後面カメラの解像度に設定されていると前面カメラは選べないようだった。自分の画像も確認できるので私は前面カメラが良い。フラッシュの常時点灯もできるので、色々とカスタマイズできる。さらにテレビ会議によっては、カメラの左右の入れ換え設定が(テレビ会議システム上から呼び出して)できないものがあるようで、このiVcamは、スマホ上やPC上のアプリから変えておけばそれがすぐに反映されるので良かった。買って良かったと思っている。】

ただ、もっと大事なのは、スマホを固定する装置を購入することである。なかなか安価で良いものはないが、私のお勧めは、100均で売っているスマホ三脚の上部の固定部分だけを使うのである。これの根元は、普通のカメラ三脚用のネジ孔になっているので、それを既存の丈夫な三脚に固定するのである。上記の写真は、昔に購入した、ペットボトルの蓋の上からはめこむ三脚ネジ。これと100均の上の部分に組み合わせている。


そこに来て、本命の情報を得て興奮している。
同じくPC Watchの「キヤノン機をWebカメラ化する「EOS Webcam Utility Beta」導入レポート
愛機Canon EOS Kiss X9がそのまま使える。すごいものを開発してくれました。嬉しすぎて、観音さまと拝みたい【←わからない人はスルーして下さい。キヤノンの語源が観音様からきているの言いたかった】

先ほど試用してみた。素晴らしい。テレビ会議上で写される映像は普段見るデジカメの写真と変わらないくらい細かい。三脚に固定すれば、色々な使い方ができる。



うちの学校は、Microsoft Teamsを使ってテレビ会議をしているので、そちらの画面で紹介する。

次が、レンズを望遠側にして、テレビ会議上に表示された画像。ただ、これはカメラから出てきた画像を表示させているだけで自分側の画面、実際にネットの向こうで見られる画像が精細かどうかまでは検証ができていない。威力はわかって戴けると思う。効果がわかるように、望遠200mmのとき。右手で「土木偉人かるた」を持ち、左手でPrintScreenを押して得た画像。



次に、一眼レフカメラとPC内蔵カメラの比較をしてみたい。Teamsの1人テレビ会議をして、画面を録画したものからとってきたものである。Teamsの録画は、自動的にデータ容量を落としているのでノイズが目立つが、それはカメラの性能とは関係ない。


↑ Canon EOS Kiss X9を接続した例

カメラのイメージをつかんでもらうため、ズームレンズの100mmぐらい(35mm換算で150mm程度)に設定して1.5mぐらい離れて撮影している。望遠寄りなので、背景が適度にボケている。

カメラがリアルタイムでオートフォーカス(ピント調整)をしてくれており、イメージとしてはビデオカメラが接続されていると思った方が良い。

毛穴まで見える解像度、と思う。実際、「土木偉人かるた」の「古市公威」のひげまで表現できている。

ただ、カメラの電池を食いそうである。電源接続のツールは持っていない(バッテリー1台を外付け充電器で充電)のため、実際に長時間使うときには追加購入が必要で考える必要が出てくる。バッテリーを1個追加で廻していくのが現実か。

次に、画質の比較として上記レッツノートCF-MX5である。元々、なぜか内蔵カメラがもやがかかったようなので、ノートPCカメラの代表格ではないのはわかるが、これしかないので比較する。ちなみに、同じぐらいの大きさにするには、カメラとの距離20cmであった。

焦点が合うので、後ろの壁まで見えると思う。背景をぼかす一眼レフと大違いだ。

↑ Panasonic CF-MX5の内蔵カメラの例

毛穴まで見えないし、先ほどはよく見えていたひげが見えない(笑)。

【実際に使ってみた。バッテリーがフルに充電できていない状態で4時間のzoom飲み会に突入した。1時間充電して1時間の駆動がやっとだった。バッテリーは、購入後2年経過したもの。会議で使う場合には確実な電源の確保か、バッテリー切れになったときの代替カメラを用意しておくと良い。私の場合、上述のスマホ+iVcamはスタンバイしていたので切り替えることができた。】


もうひとつ、ツールがあった。

以前から、書画カメラを研究費で購入し自分専用に使っていた。模型を使った授業や外部の講演で手元資料を写したいニーズは多数あるからだ。超小型で(土木偉人かるたの箱が大きいのでは決してない)、HDMI出力とアナログ出力があることを重視して買ったのである。ずっと頭にはなかったのだが、USBで接続してWebカメラとして扱えたのである【それを思い出させてくれた神戸高専の福井先生に感謝】。

エルモ社のモバイル書画カメラ MO-1
今は廃盤になって後継のMO-2であるが、エルモ社(リンク)では色々な種類を出している。安くないが、長く使えるツールなので、特に教育機関におられる方は是非個人所有されるのをお勧めする。


↑ エルモ MO-1(写真の収まりのために、アームを曲げている)

小型なのでこのままでは高さの制約がある気もするが、何か椅子のようなものの上に置けば高所から机の上の手元を写すなどができると思う。


他に、デジカメ、デジタルビデオカメラもそれぞれUSB端子があったので、時間があれば試して続報を追記したいと思う。

【→研究室で所有していた、SONYのハンディカムHDR-PH630Vは残念ながらUSB接続をしてもWebカメラとしては対応していなかった。】

ということで、ツールの紹介ばかりになってしまったが、大事なのはコンテンツ、どういう授業をするかである。これは試行錯誤しながらベストを尽くしたい。

実際にできた、という報告なので、オリジナルの記事を上回る情報は含まれていないが、全国で試行錯誤していると思われる大学・高専の先生方の何かの参考になれば。


宣伝で申し訳ないが、トランプの遊び方を開発したので、Stay at Home 用にこちらも参考に見ていただければ幸いです →トランプの遊び方を発明(リンク)

2019年10月6日日曜日

ヒューマンエラーを防ぐ努力 インフラにおける水野美紀・真紀問題

数学界でのフェルマーの最終定理のように、平成時代に思春期~青年期を過ごした我々の長年の解けない課題に、「水野 美紀・真紀 問題」がある。

ちょうどわかりやすいページがあったのでそちらに譲る。
https://tomitoko.com/archives/6432

さて、以下は、2014年の日本コンクリート工学会での私が幹事を務めた「コンクリート技術者の若手オープン懇親会(100名ぐらいが参加)」の時に、クイズをしたものである。これ系のネタはよく使う。

次のうどんのメニューの名前を、早押しで、かつ、選択肢の中から選ぶものである。

正確には、早押しではなく、指定したアドレスに、選択肢の番号を書いて、メール送信させる全員参加型ゲームである。同じ正解なら、受信が早い方が勝ちなので、みんな慌てて送信する。



鉄板ネタとして、問題を出題している中で、司会の私が「誤って」答えの「かけうどん」を発言してしまう「ボケ」というか「フリ」も入れておく。一斉に「あらら」となる。

そして、選択肢のスライドは次である。


正答は、次の通りであるが。


その時は、会場からは、「掛け布団にしてしまったよ」などの笑いが漏れた。

ということで、とにかく、紛らわしい選択肢は、とっさの時に間違える。これは人間の性であり仕方がない。

ヒューマンエラーを防ぐ工夫が必要である。色を変える、フォントを変える、他。


田中さん、中山さん、山田さん、でも生じうる。
大林さん、林さん、小林さん、中林さん、これは違うか。


で、四国のインフラにおいて、水野美紀問題があることに気づいているだろうか。地元の高松に戻ってきて7年目であるが、当時18年振りに戻ってきたときに、これは違う!と思ったことが2つある。高松周辺は高校生までに自転車で走り回って土地勘もあるが、わからないことがあった。(両親が転勤で高松を去ったので実家は無く、高松に降り立ったのが出張や観光を除いて18年振りだったので)

・当時は高校生であったが、自身が酒を飲むようになったので、飲み屋の店がわからない。
・当時は自転車移動であったが、自分が車を運転するようになった。そもそも高松に高速道路が全線開通したのが大学時代なので、高速道に慣れていない、ということだった。

そこで面食らったのが、高速道路表示における
 高松
 松山
 高知
 徳島
の表記である。この並びであれば、まだましである。

 高松
 松山
縦書きですか?横書きですか?

今年に入り、スマートIC(インターチェンジ)の入り口を間違えそうになったことがある。

府中湖PAに併設されている、府中湖スマートIC で、高松方面に乗るつもりで、1つめの入り口をスキップして、2つめの入り口で入ろうとしていたが、1つめの看板を誤読して、「あれ、ヤバい」と入ろうと曲がってしまった。実際には入り口は少し先なので思いとどまったが、実はこの看板を越えると、見える範囲には、松山方面という表示が無く(その時そう思った)、単に高速入り口、しか書いていないので、そのまま間違えて入るところだった。1回見間違えるとリカバリーが厳しい。

では、疑似体験しよう。

先に断っておく
 東行きには、高松、徳島、神戸(明石海峡大橋経由)
 西行きには、松山、高知、岡山(瀬戸大橋経由)
がある、という位置関係である。

1)インターの100m手前。私は高松に行きたいので、2つめの入口で入ればいいと認識する。正確には、普段よく乗っているので、そのぐらい覚えている。
この看板は、文字が横書き、であることに留意されたい。さらに、ここには、高知の記述がないことも留意。


2)実際の1つめの入口への交差点が見えてきた。でも、行き先の地名を記したフォントが小さいので、あまり気にしないが、元々「これはスキップするぞ(乗らないぞ)」という頭になっている。


3)しかし、その看板が近づいてきたら、文字が目に入ってしまい、「え?」。
一瞬だったが、横書きの「高松」が目に入ってしまった。


で、今回、急いでこの交差点を曲がって入ろうとしてしまったのである。ここの一連の看板表示において、「高知」という地名が新出であった。

4)ちなみに、上記の1つめの交差点をスキップできたら、2つめの交差点には本来乗るべき「高松」の文字が写真のように出る。でも、「徳島」の文字は新出。



ヒューマンエラーになったポイントは次の通りか。
・縦書き、横書きの混在(途中で変化する)
・高松、松山、高知問題のそもそもの存在
・初めに出てきた看板の地名(4つの地名)と次の地名(3つ+3つ)の不一致(増える)

私のブログには、個人攻撃やネガティブ指摘はしないように運用しているが、これは広い話題なので提示しておくこととする。

学問として、ヒューマンエラー、安全管理、などは人並み以上に学び、実践してきた自負はあるので、建設的な指摘として考えている。

土木とマンガ ゴルゴ13とサザエさん

以前、名刺交換は年500枚という話をしたことがあるが、それを紹介した数年前でその時たまたまピークであって話を盛りすぎだったかなと思いつつ、改めてチェックしても、そう間違いはない。

2年に1回1000枚の名刺を発注するし、溜まった名刺をカウントしても大体同じぐらいの枚数(当たり前か)。7月中頃から10月初めの2ヶ月半の名刺を昨晩カウントしたら、100枚あったので、大体そのペースは守られている。

さて、最近のブログ更新は減っているのは、Facebookには思い付いたことをメモとしてアップするがそれで満足してしまっているためもある。公開することに意味があるものの、それができていないもどかしさがある。

最近採択されたある助成金のプロジェクトの話を妻にしたら、込み入っていて口頭では説明しきらなかったところ、「ブログに書いておいて」と言われた(笑)のには、苦笑と反省。

Facebookの私の発言は、鍵をかけていないので、Facebookアカウントさえとれればこそっと覗いていただければ、発言を読むことはできます。
と言い訳しつつも、ブログやHPに公開しないと意味が無いので、頑張りたい。


「土木とゴルゴ13(サーティーン)」というネタがある。探すと、いくつかそれを扱うブログは多数出てくるが、私が探した範囲では単発の紹介であって、「土木とゴルゴ13」マニア情報という形で網羅されているわけではないような感じである。

以下に紹介するネタを披露すると、多くの方から、2016年に京都国際マンガミュージアムの企画展で、「どぼく+マンガ」というテーマが扱われたという話をいただく。残念ながらその情報はキャッチしていなかった(私が人生の中でも一番きつかった時期に重なるため、学会誌など読めていなかった年だ!)。行きたかった。

https://www.sankei.com/region/news/160301/rgn1603010023-n1.html
とか。

前置きが長くなって済みません。

さて、ゴルゴ13は、近所の喫茶店(定食屋)でビックコミックの雑誌の方を読んでいたのだが、10回に1回ぐらいは土木の時事ネタを扱うなぁ、とぼんやり思っていた。

数年前たまたま床屋で単行本を読んでいたら、何と香川高松を舞台にした回があり、瀬戸大橋がクライマックスで登場する、土木技術者として垂涎の内容であった。以後の1年生への橋梁の授業で、その手に汗握る場面を使わせていただいている。ゴルゴ13が四国そして(瀬戸大橋が通学圏にある)香川高専を救ったのだ。

ゴルゴ13 第512話 「日・ASEAN会議」(前・中・後編)2011年頃発表(単行本184巻、2017年04月05日発売)
このタイトルで検索したら、大西秀人高松市長のツイッター発言も出てきた!
http://blog.rnc.co.jp/hino/index.php/archives/11
ネットで探せば、クライマックスもオチも紹介したブログに行き当たるが、土木技術者は、それを読まずに購入をお勧めする。宝になります。私もブログではオチの紹介は避けます。

さて、瀬戸大橋ゴルゴを見つけたよと、即興でFacebookにアップしたところ、私の大学同期から、こんなのもあるよ、と紹介されたのが次。

ゴルゴ13 第○回「誰がそれを成し得たのか」○年発表(単行本180巻、2016年04月05日発売)
 建築家のように土木技術者の名前は出てこない。その時代に土木学会で議論されていたテーマそのもの。土木学会の建物や、会長も登場。河道閉塞の解消を扱った回。
https://kensetsutenshokunavi.jp/c/content/decn_news/decn_news_209/?ht_redirect=1

そうやってアンテナを張っていると、次の回に遭遇。

ゴルゴ13 第567話「i-Construction アイ・コンストラクション」2017年1月10日号(と思われる)(単行本は未調査)
 ドローン測量を扱ったネタ。
いま検索したら、土木学会のFacebookが上記の紹介を投稿されていた!(建設会社や学会に取材が入るから、その情報は知られているのだろう)
https://www.facebook.com/JSCE.jp/posts/1245594602194187/

多岐に亘る取材陣を有するさいとうたかおグループ。土木担当の取材陣がいるようである。他にも土木っぽいなと思ったら、同じ担当者だった。


単発では世の中には情報があるが、その情報をキャッチして、ひとつに融合するという人は余りいないので、私もそのお役に立てるように、ここにまとめておく。

そうすれば、グーグルに拾われて、それをみた他の人への刺激に繋がると思う。最近は土木を発信している素晴らしい方々がいらっしゃるので、期待したい。


あと、新海誠監督のアニメで、風景が実写化ということでアニメに出てくる構造物巡りというのも増えているのは、良いことだ。見たことないが、香川を舞台にした「ゆゆゆ」も、そう。
ただ、聖地巡りを目的とした地元がスポンサーになったアニメも増えているようで、狙った感があるのが少し違和感もあるが、ブログの最後に、それとは一線を画す私のとっておきのネタを披露したい。

サザエさんは、普段は架空の町の設定で、実名が出てくることはない。年に1~2回、地方巡業として、旅行をする回があって、その土地の有名観光地を巡り、実際の地名や建物が出てくる。ただし、それは、最近では地方からの誘致感も垣間見えるのであまり私には魅力ではない。

サザエさんで、普通の回(1回分)で、前代未聞の「実際の地名」が出てきた回がある。
自分の名字と同じ地名、というネタと扱った回である。
マイナーキャラである「早川さん」と「JR早川駅」という組み合わせ!

ピントきた人もいると思うが、神奈川県西部の小田原市にある早川駅は、小田原漁港の最寄り駅。小田原漁港と言えば、日本初のエクストラドーズド橋の小田原ブルーウェイブリッジである。

なんとそれが、実写に近い形で登場。

当時、テレビ画面をブログにアップしたら著作権侵害に当たると思っていたが、ストーリー全部アップロードなどで無く、その場面を紹介する少量の静止画(デジタル抽出で無く、自分で撮影したもの)は問題ないという見解をその後見たので、アップすることにする。


資料1 日本初のエクストラドーズド橋の小田原ブルーウェイブリッジを前にしたカツオと波平(撮影:林和彦)


資料2 実際の小田原ブルーウェイブリッジ(撮影:林和彦)

本当は、ハードディスクレコーダーに録画していたのだが(大学の友人からサザエさん毎週録画しているのか、とツッコミが入ったが、我が家では鉄板。)、我が家の宝だと思っていたデータは、何とHDDの故障で一度データがパーに。この写真は、リアルタイムでスマホで撮影していた1枚。これだけでも助かった。アニメ版サザエさん愛蔵版ブルーレイ、などが出たら、買っちゃいますよ。

ということで、「土木とマンガ」研究者の戯れ言と自慢でした。

「ゴジラが壊した土木構造物」というネタもあると思うが、私はゴジラはほとんど見ないので、他の方に譲る。調べたら出てくるのでしょうが。お子様の自由研究のネタのもよいのでは?

私の趣味は以下の通り

紙幣にみる土木構造物 コレクション多数
絵画にみる土木構造物(先人がおり、私はかじっただけ)
切手にみる土木構造物(先人がおり、私はかじっただけ)
土木とマンガ・アニメ ゴルゴ13支部、サザエさん支部を担当
人面建築(リンク有) 私が人面建築学会会長を務めます

2019年9月16日月曜日

人面建築学会

遊びであるが真面目である。

人の顔に見える家などの建築物。収集してはFacebookでアップすることを繰り返していたが、きちんと取り纏めることにした。


トップページは1年ぐらい前に作っていたが、作品をきちんと公開できずにいたので,先ほどまとめて作成した。

今回福井出張の際に4件見つけたことと、同行していた友人も興味を持ってくれたので、作る、と公言したことにある。

公言することは大事で、そういうことは最近よくやっているし、高専でも学生にそう教えている。

ホームページ「人面建築学会讃岐支部」:
https://sites.google.com/view/jinmenken/

作品「人面建築図鑑」:
https://jinmenkenzukan.blogspot.com/

2018年6月5日火曜日

日本水準原点

測量の日に合わせて、「日本水準原点公開」の報を知る。

「日本水準原点」

地図好きにはたまらない響きである。「原点」。東京湾の平均海面を基準にして、国会議事堂近くに、標高24.4140m(現在は変わっている)の所に、原点があるという程度であるが、登山、地図好きの私が、高校の時に「山の高さ」という本を買って読んで知った。

昨年か一昨年か詳細は忘れたが、国土地理院が測量の日に合わせて公開しているという話を聞いた。公開ということは、あの石造りの建物は、普段は一般公開されていなかったのか? 行ったことがなかったのでよくわからなかった。もしかして、日本水準原点は敷地内にあって一般の人は入れない場所に建っていて、その日だけ入れるのかもしれない、という程度であった。

今回、たまたま出張で東京に来ており、その日は12時頃に用事が終わるので、飛行機に乗るまで2時間ぐらいは空きがあるため、行くことにした。4回、10分程度のレクチャーがあるとのことで、せっかくならそれを聴きたい。

解せないのは、雨天は翌日に延期とのことで、地方から来る者はどうしろというのか、と思いながら当日を迎えた。午前中は曇りで、途中から雨が降り出すという、これまた、不安な天気である。行って閉まっていたらどうしよう、と思いながら、虎ノ門駅からタクシーに乗るべきだったと後悔しながら、国会議事堂前をダッシュして、何とかレクチャーの開始に間に合った。

小雨の中、10名余りの聴講者が集まり、ちょうど説明が始まったところに滑り込めた。

以下、撮影した写真を紹介していきたい。


上の写真は、社会科の資料集などに載っているあの建物である。実は、この建物自体が原点ではなく、「水準原点」というものを格納している「標庫」という。東京大学建築学科(当時は、造家科)の一期生 佐立七次郎(さたち しちじろう)による設計という。彼の大学同期に辰野金吾(東京駅設計)がいる。彼が設計して現存するものとして、これ以外に北海道小樽の旧日本郵船小樽支店の建物があり、見学で入れるらしい。

(後日追加:旧日本郵船小樽支店訪問記【リンク】

後日、佐立氏について調べると、何と、1856(安政3)年、高松藩(讃岐の国)(現、高松市)の生まれという。高松高校(その前身の高松中学)のできる前の話なので、直接の高校の先輩にはならないが、もし学校が存在したら、卒業生になるのは間違いないだろう。

まさに、色々な意味での私にとっての原点である。8月には土木学会の全国大会で北海道に行くので、彼の上記建築を見にいきたい!

【追記:その夏に、実際に北海道 小樽の日本郵船小樽支店に行ってきた報告はこちら

さて、その標庫であるが、中央のパネルが開いているのがわかる。


さすが、パネルには、菊の御紋が。

 中央に、水晶で作られたものが鎮座する。

写真を拡大して見て戴きたいが、目盛が刻まれている。中央の長い水平線が基準である。数字を見て戴きたい。数字の文字が上下逆転している。その理由は、測量をする人ならおわかりであろう。(画像をクリックして拡大)

測量で使うレベルという器具は、望遠鏡のようなものであるが、当時はレンズの性能が悪く、上下反転して表示される。よって、誤読しないように、上下反対に文字が刻まれているのである。当日はこのようにレベルがセットされているのが素晴らしい。

なお、この標庫は、資料集の写真などを見ると、小さい百葉箱くらいの大きさなのかと思っていたら、大きくて驚いた。

スマートフォンのカメラで、レベルを覗いた中を撮影。画面がひずんではいるが、数字を読むと、上下反転した後で、きちんと数字が読める。(画像をクリックして拡大)

 私は、24.4140mというのがずっと頭にあったが、実は、明治24年5月に、24.500m(数字に遊び心がある!)として設置されて、その後関東大震災で沈下して24.4140mになったものであった。そして、東日本大震災でも沈下して再度測量をし直していたとのこと。不勉強であった。

では、どのような基礎になっているのだろうかというのは、気になる。やっぱりコンクリートでしっかりと支持されていた。



10分の説明の予定が午前中は白熱して30分ぐらい話したとおっしゃった国土地理院の説明の方は、午後も30分ぐらい色々なお話をしていただけた。1人でパネル展示を見るのではなく、実際に説明を併せて聞くことで非常に充実した見学であった。小雨の降る中も最後まで実施いただいた関係者にお礼と敬意を表したい。

ひとつ、参加者としては、このPRチラシのインパクトがどうも・・・。
国会議事堂前の徒歩2分に位置する日本水準原点の建物にしまってある『一般公開していない! 水準原点』が、年1回特別に公開される、という風に表示をしていただければ、より魅力が高まるような・・・。地図オタクと思っていた自分も詳細を知らなかったので。
http://www.gsi.go.jp/kanto/kanto40002.html

2018年5月4日金曜日

収集癖

色々な収集をすることに興味がある。ただし、商業ベースで意図的に作られたコレクションには、興味がない。ダムカードも趣旨には賛同するが、みんなが集めようとするものに対しては、個人的には集めない。いただいた場合には有り難く頂戴しますし、子供と行った場合にはもらいに行きますが。

収集が趣味というのはちょっと違う気がして、体系化されていない観点に焦点を当てて体系化することが趣味、というのが正しい表現かもしれません。

パッと思いついたのを挙げると、次のような感じです。
  • 人面建築・・・先日、人面建築学会に入会しました。
  • 紙幣貨幣に見る土木構造物・・・先人に土木技術者で「切手にみる土木構造物」に関係する書籍を出版された方がいらっしゃいますが、新しい分野を開拓されたことに敬意を表します。私は、紙幣、貨幣をテーマにしています(一番の傑作は、フランスフランのエッフェル)。コレクションが貯まりつつあるので、整理して公開します。
  • 名画に見る土木構造物・・・私の師匠 池田 尚治 横浜国大 名誉教授がよく指摘されていますが、あの有名なモナリザの向かって右側(人物左肩の上)に橋があります。それ以来、名画の中の土木構造物、特に橋について気になっていました。藤井 聡 京都大学教授の書籍「道路の日本史」においても、確認されている上で初めての道路建設を書いた18世紀の絵「La construction d‘un grand chemin (大道路の建設)」が紹介されています。
  • 漫画、アニメに見る土木構造物・・・最近は地元とコラボしたアニメ作品がありますが、聖地巡礼=地元PRの臭いが強くて、とりあえずは後回しにしています。以下が逸品です。サザエさんのアニメの普通の回(オープニング曲の中や、年に1回ほど、家族が地方観光をするのを除く)に実名の町が出ることは非常に希なのですが、そこに登場した「小田原ブルーウェイブリッジ(日本初のエクストラドーズドPC橋)」は秀逸でした。他に、「ゴルゴ13」において瀬戸大橋に仕掛けられた爆弾の撤去の回も技術的な話が盛り込まれていて、カッコイイです。公開に際しては、著作権のことがネックです。
  • 土木工学をテーマにした詩・・・5年前、谷川俊太郎「私は讃える」という詩に出会いました。私の紹介が縁を結び、土木学会100周年の記念号(2014年11月号)に8行だけですが掲載していただきました。こに詩には思い入れがあり、今後何とか著作権をクリアにして、ウェブで紹介したいと考えています。収集といってもこれしかないですが。表記詩の中にある「巨大な鉄とコンクリートに結ばれる」なんてフレーズはワクワクしませんか?
  • じゃんけん掛け声収集・・・大学時代からのライフワークで、全国から3桁の掛け声が集まっています。niftyの一方的なサイト閉鎖に伴い、現在休止中。時間を見つけて再開します。
  • エクストリームさぬきうどん・・・出社前に食べられるうどん、夜に食べられるうどん、など開店時間に焦点を当てたページがないので、作りました。是非、ウェブ、データベースに詳しい人には、リアルタイムの検索、などの優れたページを作ってもらいたいと思っています。
  • 模型による構造力学系教育ツールの収集・開発・・・ブログやFacebookで紹介しています(作品例)が、きちんとまとめたページを作りたいですし、いずれは教科書を書いたり教材を作りたいと思っています。
  • 地域のイラストマップ収集・・・秀逸なイラストマップは存在しますが、地方で限定配布されていたりでもったいないです。何とか集約できないだろうか、と日々模索しています。
  • 変わった地図・・・秀逸な主題図は存在しますが、折を見て紹介します。世の中には専門家はいると思いますので、繋がりたいです。これ、とか、これ、とか。
(5/4 19:40内容更新)




2018年5月2日水曜日

お気に入りの地図帳

私は地図マニアを自負している。中学校、高校では、日本地図センターか地図協会か忘れたが、その会報を定期購読していたし、国土地理院で働くことが夢だった。

地図帳、というと中学校や高校での副教材として買わされた、古くさいイメージがあると思うが、そんなことはない。実は、色々と工夫された地図帳は出ている。ただし、そうでもない地図も多いので、どれでもよい訳ではない。

という話題を過去のブログで書いた気もするのだが、今のブログを検索しても出てこなかったので、書いておく。急いでいてFacebookでさらっと紹介してというのが多く、それらは会員以外は読めないし、過去の記事は検索できないので、やはりブログに記しておくのは大事である。

昔に本屋で探しに探して見つけたのが、以下の日本地図帳である。

その本の何が凄いかを列挙する。

1) 日本全図が、全て同じ縮尺である。他の地図帳に多い、北海道が無理矢理に見開き2ページに押し込まれることがなく、大きさの比較ができる。別の見方で言うと、情報の密度が同じである。省略されていないのである。
2) 九州が目一杯に、四国が目一杯に拡大されていないので、別の地方との繋がりが自然である(今手元に無いので、ここに限っては、印象で記載)。例えば、九州と四国の相対的な位置関係を見ようとしても、多くの地図帳は、切り離されてしまっているので、理解しづらいのである。
3) 機械的に格子状に区切られているわけではないので、変なところで県が切断されることはないため、見たい情報は確保されている。よって、ある程度余裕を持ってオーバーラップする部分がある。この余裕が大事である。
4) なぜか建設中、建設予定の高速道路や新幹線の路線が破線で載っているので、土木屋としては有り難い。
5) 1)を別の角度で述べるだけであるが、よって、北海道が、全体が見渡せずに、数ページにわたって北海道のページが続く。北海道の情報が(縮小されされている他の地図帳と比べて)多いので、地図としての機能を保持している。

その凄さを写真で紹介したい。下記の通り、現在3冊を持っているので、それを組み合わせて、表現してみた。

 九州の情報量も多いし、九州のみのアップ、各県のアップなどになっていないので、繋がりがよくわかる。このオーバーラップ度をもったいないと感じるか、必要なこと、と捉えるかは人によるだろうが、私は必要と思う。
見開き6ページ分でも北海道の全容が見えない。北海道でかい!

縮尺が同じなので、四国と北海道を正確に比較することができる。

タイトルは、
 ベーシックアトラス日本地図帳(平凡社)(2006年10月)
 ベーシックアトラス日本地図帳 新版(平凡社)(2012年3月)
である。

青色表紙が初版(2006年10月)と思うがそれは所有しており、オレンジ色の改訂版(2012年3月)も所有している。

昨年、そろそろ改訂版は出ていないかと探したら、内容は一緒であるが、名前が変更になり、地図の周りに枠がついて、本の大きさもひとまわり大きくなったのが出ていたので、それが後継かと思い買った。

なお、枠については、上記の写真を見ると邪魔に感じるようにも思うが、どのページの地図に繋がるのか、という情報が枠に入っている。ただ、これは枠がない方にも入っている情報(地図に重なっている)なので、情報量としては余り大差はない。コピーをするなど二次利用を重視するには、良いかもしれない。ページ構成や地図の内容は、同じである。ただし、A4サイズに加えて、ひとまわり大きいので、本がデカイ!

 新版 プレミアム アトラス 日本地図帳(平凡社)(2014年5月)

(ここまでは、昔のブログや、2017年5月にフェイスブックで紹介した内容)

プレミアムというのはダサいネーミングのような気がするが、仕方がない。新版というのが気になった。第3版ではないのか、それとも、プレミアムの初版が別にあるのか? 実は、きちんと調べるとプレミアムは、初版が2008年11月、新版が2014年(上記)、第3版も2017年7月に出ていた。よって、明らかに別シリーズである。

そして今、調べると、プレミアムでない方の後継が出ていた。多分こちらが私が買い続けてきた初版の後継である。

ベーシックアトラス 日本地図帳 新訂第3版(2018年1月) (←amazonリンクあり)
(画像はamazonからの直リンク)

これは買わねば!

ちょっとマニアックな地図帳であるが、ネット地図で簡単に縮尺がいじれるようになったのがデフォルトの時代、固定縮尺というのは非常に価値があると考えている。

土木屋さんは特に、購入して欲しいと思う。価値はある。

マニアックな地図帳、スマホが普及した現在、もしかして今後廃刊になるかもしれない。お気に入りを支えるのは、買い支えるしかない。不自由していなくても、私は信頼する本は、新版が出る限り買い続けたい。1000円ちょっとというのも、得られる情報に比べると破格の安さだと思う。

初版は、現場調査、現場見学の度に、ボールペンで書き込みをしていた。私の記録帳でもある。

ベーシックの第2版までは所有しているので、今から注文する第3版は見ていないので、もし改悪されていたら、紹介するのが忍びないが、私の思いは伝わると思う。

1週間たって、このページに訂正記事が入らなければ、安心して購入してください。

追記:
フェイスブックでTさんから紹介いただいたものが面白いので紹介します。
「日本は小さい。北海道は大きい。」

2018年2月26日月曜日

時間の認知

期末試験の採点と、成績確定のための色々なレポート類の処理に追われている。追われて忙しい時ほど、現実逃避で色々なことを考えてしまう悪い癖が発生。休憩と称して、10分のタイマーを掛けて、この文章を書く。

この冬は、久し振りに、インフルエンザに罹患して、数日間仕事をお休みした。その中で、布団の中でポッドキャストの、「曲解答弁」なる番組を見つけ、聞いていた。

先輩と後輩の2人が、たわいもないことを議論する番組であるが、たまに、ものごとに対する洞察力が深いのが、ツボにはまる。

ある回の、時間に関する間隔の認知で、なぜ楽しいときには時間が早く過ぎて、楽しくないときには遅く感じるのか、ということに対して、そこそこ面白い議論をしていたようであるが、結論が混迷していて不満が残ったので、自分なりに考えてみた。


・待ち遠しいイベントがなかなか来ない(もういくつ寝るとお正月)
・楽しいイベントが始まると、あっという間に時間が過ぎる

という、時間の認知感覚の違いが何故生じるのか。

脳科学での分析はあるのかもしれないが、私なりの思いは、次のようだ。

・人間が時間について考えた量と、時間感覚は比例する。
すなわち、
・楽しいイベントの前は、イベントが早く始まって欲しい、あと何日かな?、早く来ないかな、と、「時間」をテーマにして考える=時間について認識する=時間が遅く感じる。
・楽しいイベントの最中は、そのイベントのことを考えることに精一杯で、今何時間過ぎたのか、残り何時間かは余り考えている暇はない=時間のことに考える量が小さい=時間が早く感じる。

この考えに結びついたのは、高校か大学ときに読んだ「ぞうの時間、ネズミの時間」の本である。動物の寿命は、数日~数十年とばらつきがあるが、皆等しく、心臓が○○回打った回数はほぼ同じである、という説。

そのことと、時間について考えるイベント数(量)が、時間についての認知と等しいという考え方は、似ている(アナロジー)ではないか。
そういう説が既にあれば、どなたか林まで教えていただければ幸いです。


そのポッドキャストの中で、確か、以下の趣旨のことも語られていた(そのポッドキャストかどうか忘れてしまった)。

子供の頃は一年が長く感じたという「年齢による時間に対する感覚の違い」の理解は、その一年で人生の何分の一を過ごしたか、に置き換えるとよくわかる、という趣旨の指摘を読んで、言い得て妙。これも面白い考えだ。ある面同意できる。

10歳の子供は、この1年間で、人生の10分の1を過ごす。インパクトは大きい。50歳の大人は、この1年間で、人生の50分の1を過ごす。割合としては小さい。10歳のときの5分の1である。

この「人生に対する割合」がいったい何を表すかは、よくわからないが、ひとつの評価指標としては、ありうる指標である。

と、10分のタイマーが鳴ったので、とりあえずこれで終える。後ほど加筆するかもしれない。

2018年2月12日月曜日

リスク回避の能力

交通の冗長性は必要で、それが平時だけでなく地震時、異常天候時のレジリエンスに繋がる。要は冗長性が高いほどリスクに強くなる。ここで言うリスクは拡張すると、会議が延びて出発が遅れたり、帰着が遅くなったり、迷子になったり(笑)も含む。

高松は、地方都市の中でも、交通の冗長性(代替選択制)は非常に高いと思っている。ラッキー、ではなく、私が転職をする際に、暗にそういうことは考えていたのである。交通インフラが冗長性が高いことに価値を見いだして、高松の地に転職してきた、と言ったら若干は盛っているが、あながち間違いではない。一番は高松出身というのがあるが、それを割り引いてもそう思う。

飛行機の便利なところは、所要時間が短いのはあるが、一度予約するとビジネスきっぷを除いて変更がしづらい所がデメリットである。ただし、そのデメリットを補うのが、先方での悪天候の際に条件付き運行になった際には全額払い戻しが選択できることにある。これで大部分は回避できる。
 ついでに言うと、当日購入の価格がべらぼうに高いことは、どうにかならないかと思う。プライベート利用である、身内の不幸の際に、急に飛ぶとなるときには、航空会社が鬼のように思えてくることもあった。その際には、お金なんて関係ないのでどうでも良いが、冷静に考えるとそう思う。正規料金がベースで、前日以前に早く買ったから安いのだ、という航空会社からの説明も、それは説明の仕方の違いだけであって、確率的な分布を見込んで料金設定がされているので、全体の重み付けの話である。スーパーの△割引を月25日間もやっている話に似ている。大事なのは、売上の比率であろう。
 国内便飛行機チケットの売り上げ状況(仮の推定)
  正規料金 35000円 5%
  1日前まで 25000円 30%
  21日前まで 18000円 30%
  45日前まで 13000円 25% 
  大幅割引 10000円 10%
 ホテルとセットのビジネスパック・ツアーパックもそれなりに多いと思うので、換算するともっと安い方にシフトするかもしれない。(高いので国内では少ないと思うが)ビジネス客が買う日付未設定のオープンチケットは、正規料金程度と思うが、わからないので仮に0とする。
 この件は、話がそれるので、論点を整理してまた別のトピックとして書こう。

新幹線の便利なところは、当日まで決めることができることや、東海道線の関ヶ原の雪の遅延を除くと比較的災害に強いことである。さらに、年間1000円程度でエクスプレス会員になると、オンラインで予約ができ、乗車変更が3ヶ月以内であれば何度でもできるというところを考えると、メイン利用だけでなく、飛行機が遅延時の代替手段としては有効である。窓口購入は、そもそも駅に着かないと購入できないことや、災害時には駅は大混雑なので、厳しいと思う。

デメリットは、長い乗車時間であるが、3人掛けの真ん中は厳しいが、それ以外は東京から岡山までは許容できると思う。東京から鹿児島までは厳しい。また、少なくとも高松便は、岡山行き終新幹線にマリンライナーが接続しているので、東京駅の高松行きの終新幹線が20時30分なのは、飛行機にはないメリットであり、特筆に値する。高松行便の最終は、20時頃であるが、余裕を見て東京駅は18時30分は出たいところだ。この2時間近くの差は大きい。また、上記のエクスプレス会員のオンライン予約であれば、比較的窓側がとれる(急な交通手段の変更を検討してから実際にJRみどりの窓口に到着できるまでの時間のタイムラグがあるため)ので、体力温存と電源確保としての新幹線は災害時には有効である。

14:25追記情報: 高松空港の条件付き運航の場合には、レベルが1~3とあるようで、少なくとも高松空港のカウンターでは教えてもらえるとの情報を失念しており、今回改めて指摘を受けて思い出したのでここに追記する(結果、n=2)。推定であるが、ほぼ100%が、周辺の濃霧で飛行機が「着陸」できるかが問題であり、それの裏返しとして、出発機材が確保できるか。私が知る限り、機材さえあれば濃霧でも始発便は高松空港が離陸できるので。ただ、このレベル情報が、高松空港外から電話等で知ることができるか、羽田空港カウンターで知ることができるか、についての情報も引き続き情報収集して蓄積したいと思う。


以下、私の判断事例を提示する。

1月9日の東京出張帰りのフライト。私のミスで羽田空港の定時に明らかに間に合わなかった。たまたま高松空港が雪のため、条件付き運行の案内が出たため、キャンセルが無料となった。よって、運が良く飛行機は全額払い戻しして、上記のオンライン予約で窓側の新幹線も予約ができて、新幹線で帰ってきた。確認したところ、私が乗る予定だった飛行機は、出発の遅延があったものの、無事着陸できている。

2月10日の東京出張帰りのフライト。13:30発のフライトであった。朝から、1時間おきに、条件付き運行の情報がメールできていた。メールが頻繁に来るもので、オオカミ少年のように麻痺して、最後の方は内容を読んでいなかった。通常の条件付き運行なら、まあ、大丈夫だろうと判断してしまっていた。浜松町でモノレールに乗ってから、改めてメールを見ると、ヤバいことに気づいた。天候調査中で、まだ見込みが立たないと。それで、以前のフライトを見ると、2つ前の便が、着陸できずに、高松空港の隣の徳島空港に降りたとの情報が。

この時点で、リスク回避のことが頭をよぎったものの、快速に乗ってしまったので、引き返すポイントが見えない。色々考えて、大井競馬場駅で降りて、逆向きのモノレールに乗換えようとした。すでに天候調査になっているので、確定する時間までにキャンセルすればよい。そのモノレール待ち時間の間、オンラインで、新幹線の窓側を予約できたので、新幹線に決めた。

っと思った瞬間、JALは天候調査を終え、私のフライトが、45分遅れで出発することが決定した。天候調査をした上で、あえて「やる」と判断したのは私の経験が無かったのもあり、これは行けるのではないか、と考えてしまった。新幹線は、再度乗車変更すれば、実質無料キャンセルと同じ扱いだし。

というのは、手荷物が多かったこと、疲れていたので、またこれから4時間以上掛けて陸路帰るのもなんとなくいやだなぁと思ったこと、自家用車を高松空港に停めていること、さらに、車の保険の満期が翌日なのでディーラーに行かなければならないこと(冷静に考えると、車をピックアップしていなくても大丈夫だが、言い訳の1つとして)という言い訳がどどっと私の中に押し寄せて、再度、空港に向かってしまった。

その後、チェックインして、さらに、フライトは延びて、結局65分遅れで14:35離陸となった。悪い予感が立ちこめる。私は飛行機をキャンセルできる手段があったが、選択しなかったのでモヤモヤしていた。満席だったので、他の人はどうしたんだろうと思ったが、元々ツアーやビジネスパックで買っていたら変更出来ないし、新幹線片道の18000円より安い価格で購入している人には、この程度の危機予想では差額の自腹を切って、わざわざ東京や品川駅に移動することまでは考えないだろう。細かくは覚えていないが、15:50頃に高松空港で1回目の着陸を試みるも、濃霧で真っ白で、急上昇の着陸回避。機長から、30分程度高松上空で待ってから、再度着陸を試みると。で、16:30過ぎか、再度試みるも全く同じで、結局、これから伊丹空港に向かいますと。伊丹空港着陸は、17:00を過ぎていたと思う。

着陸後は、地上係員の方が乗ってきて、今後の状況の説明や、JR無料引換券で、新幹線で岡山経由の高松まで戻ってもらう説明があり、書類をもらった。手荷物を預けていたのをピックアップして、17:30だったと思う。

ここまではJALの対応は完璧だったと思う。機長や客室乗務員の対応は問題なかったと思う。むしろ、リスク回避のために動いてくれた判断は尊敬している。さて、私は高松空港に車を停めていたので、そのピックアップのために、費用が発生するので「やわらかく」係員に尋ねたら、清算支払OKの旨の返答があり、カウンターで手続きして下さいと。これが悪夢の始まりだった。まず、先方から名前は控えられたが、私がその初回担当者を名前を聞かなかったのがまずかった。次に、向かった先のカウンターには行列で、かつ、多くが高松便の客で、困難な条件(ツアーや、レンタカー、キャンセル交渉)で、私の番が回ってきたのは30分ぐらいかかった。それから交渉したところ、色々(初回担当者と異なる対応をされたことに)頭にくることがあって、伊丹空港を解放されたのが、18:30。

それから指定された方法としてバスへ新大阪へ、JRで、高松に着いたのが22時。一度空港にタクシーで向かって、車もピックアップして家に着いたのが23時だった。


反省点は次の通りである。直接経費は余り問題ではなく、ロスした時間価値、疲労の方が大きい。結果としては、12時30分の時点で「強くヤバいな」と思った時点で、新幹線に切り替えて、その後の雑音に流されずに一貫して動くべきだった。

振り返ると、途中で判断がぶれたのが悔いの残ることであった。自分がしっかりしていないと、「なんとかバイアス」がはたらくのがよくわかった。

色々考えると、今の私にとって時間が取られることがつらい。自分の判断でJRに切り替えることによって、高松空港への自家用車のピックアップ料金などたかがしれているし、そもそも結果として当初の便で高松に着いていれば、18時頃には高松駅に辿り着いているので、安くリムジンバスにも乗れたし、そんなに致命的ではない。

判断ミス、戦術ミスであるが、自戒のために、次回のために、掲載しておく。

大事なのは、そういう動きをすることで、トータルのリスク回避の勝率を上げることだと思う。1つ1つの結果に流されては、全体を見失う。確率で考える必要がある。そうやって生き残る必要がある。地震の発生確率も引き上げられたし。


2017年9月2日土曜日

夏の自由研究 セミの全数調査を実施!

9月最初の週末。夏の自由研究は終わりましたか。何とか終わらせて、無事提出した? いえいえ、子供のではなくて、あなた自身の自由研究を。

毎年、気になっていることがあった。マンションの入口にある幅2m、長さ5m位の植え込みに、真ん中に1本だけ木が植わっている場所が、ポーチの左右にある。そこに、夏になると、セミが鳴き、朝になると中央の木だけでなく、低い植え込みにも多数、セミの抜け殻がある。当たり前の光景であるが、毎日毎日多数増えていて、一体どれだけのセミがこの狭い植栽に待機しているのだろうかと。

仮に100匹いるとしたら、平均7年の幼虫の滞在時間を含めると、実は土中には700匹のセミがいるのかもしれない、と興味は尽きない。その700匹は、多分まんべんには分布せずに木の付近にひしめき合っているはずだが、領土争いは起きないのだろうか。

また、セミといえば、関東(神奈川県横浜市、裏に広域公園あり)にいたときにはアブラゼミをよく見ていた気がするが、香川県高松市に来て自宅付近(住宅街)はクマゼミミンミンゼミ(羽が透明で、若干黄緑色の模様)が多いなぁと思いつつも、正確な割合もわからなかった。全数捕まえてチェックしてみたら、と数年前から思っていたが、行動には移さなかった。

家族ともそういう話は何度かしたことあり、思い立って、全数調査をしてみようと思い、行動することとした。セミが鳴き始めたら、既に調査は遅れており終わりである。思い立ったのが、7月7日で、翌朝から、セミの抜け殻を全数調査することにした。何気なく思った日だが、ちょうど良いタイミングだった。5日目から個体が確認されるという、良いタイミングだった。

出張時は子供にお願いしたが、それを除くと一人でやりきった。データ分析も、生データを見せただけでは子供は反応してくれず、子供たちの自由研究のネタになるのではないかとの淡い期待も消えた。

1度カウントした抜け殻は、翌日もダブルカウントしないように、発見と同時に採取して残さないようにした。その結果、多分、このマンションの住人、管理人さんは、「あれ?そういえば今年はセミの抜け殻がない、何故?」と思ったかもしれない。

苦労の連続だった。マンションの前で、木にとまった抜け殻を採取しているのは許せるとして、低い植え込みでも羽化をするので、植え込みの裏までしゃがんでゴソゴソ探す41歳のおっさんは、明らかに不審者である。7時を過ぎると、ゴミ捨てで降りてくる住人に出会うので、6時30分まで、遅くても7時前には終わらせたい。慣れれば3分で。

残念ながら、住人の方と遭遇したことは3回程度。悪いことはしていないが、いかにもセミを探しているように上を見上げたりして、オーバーリアクションになってしまう。遅い時間に出るときは、遭遇確率が高まるので、見せるために子供の虫取りかごを持って出たり。(通常の朝早いときは、ビニール袋1枚が普通)

なお、夜19時頃には、セミの幼虫はゴソゴソと土からはいだしてきて、木を登り始める。20時には、羽化の神秘的な光景が繰り広げられる。そのネタは数年前に書いたと思うが、結構早いのを認識している人は少ないのでは無いか(写真はフェイスブックだけだったようだ)。

色々と見てみると、住宅街の街中で、静穏な環境にあり(レンガに区切られているので、道路の街路樹のように道路との境がないものではない)、街路樹のように土が踏み固められていない、というのは実は数少ない環境であることに気づく。

さらに、独立木が1本で、それほど大きくないし、葉っぱも少ない種類で、かつその観察場は、3方向からアクセスできるので、ほぼ間違いなく全数調査ができるのが凄い。というのが左右2箇所ある。

既往研究をリサーチしたが、ある公園の全数調査をしている小学生(か中学生)の自由研究の成果は圧倒であったが、高い木で見えないものや、探し漏れもあるだろう。ここに生態系が有り、全数調査ができるのは、幸せである。

羽化に失敗する残念な例も多数見てきた。木や植栽に登れずに、力尽きている例。その場合朝の段階ではまだ生きてゴソゴソしているが、力が足りないのか、または爪の鋭利な部分が折れるかなどして、登れない。朝方には、殻は固くなっていて、もう無理なのかもしれない。昼すぎには、蟻や鳥にやられるだろう。

さらに、植え込みから落ちて、土の方へ落ちればリベンジできるが、手前のタイル張りのポーチ側に落ちたら、つるつるしていて二度と這い上がれない。これも残念。また、多分幼虫の時分に体が傷つくか、羽の奇形で開けないものも。羽化の途中で何らかの理由で止まってしまい、半分だけの姿も。

結果として得られたセミは、全数、クマゼミミンミンゼミ。時期をずらして、アブラゼミやヒグラシなどあるかと思ったら、全くなかった。クマゼミミンミンゼミの単一種類。

総数は、110匹。これは、羽化に失敗した数も含む。羽化に失敗した総数は11匹。ちょうど10%が失敗している。

書き忘れたが、環境だが、マンションの建設後、15年ぐらいだろうか。その間に、この生態系ができている。

右側の場所と左側の場所の違いは、ばらつきがあって傾向は見られなかったが、それの合計は、きちんとした正規分布のような感じであった。

まとめたグラフは次の通り。

きちんと分析はしていないが、とりあえずこれで終わる。

生データ(左右の区画の別、日々の羽化の失敗個数)も必要であれば出しても良い。

天気との関係は気になるが、朝の段階で雨が降り続く日は少なく、印象としては変化はないような。前日の天気が影響を与えているかもしれない。

羽化失敗以外の抜け殻は全てあるが、オス、メスのチェックはしていない。欲しい人には差し上げます。

データは公開したいので、それを自由に使ってもらうのは構わない。

ということで、以上、大人の自由研究でした。

最後に、実際に行った証拠を写真で見せます。虫が嫌いな人は見ないで下さい。



















修正履歴:
9/2 ニイニイゼミ→ミンミンゼミへ修正
9/3 ミンミンゼミ→クマゼミへ修正

2017年4月29日土曜日

人生初のコンクリート

私はコンクリート歴20年である。

2001年4月に大学助手になったので、研究者になってからは16年であるが、自分でコンクリートを練ってから20年目になる。

今手元にあるのが、私が初めて練ったコンクリートである。大学学部3年生の学生実験の時に練ったコンクリートの破壊断面が綺麗だったので、半分ノリもあって、戴いて持ち帰った。持って帰るヤツなんて、普通いない。その時はまだコンクリート研究室に入るなど、何も考えていなかった。

翌年、コンクリート研究室に配属になったが、その時も研究者になるなんて思わなかったが、結局これは捨てないまま、今に至っている。不思議なものだ。裏を見ると、1997年6月9日。もうすぐ20年である。

書いてある面もセメントペーストキャッピング。これまた懐かしい。

感慨深い。




2017年4月27日木曜日

模型による授業

私の授業では、鉄筋コンクリート、橋梁など構造を扱うので、黒板のみでは理解しづらいと思い、できるだけ模型を作成して授業で使っている。

今年は、その模型もきちんと時間を掛けて再整理したいと思っている。

まず、2017年の新作、洗濯ばさみを利用した鉄筋コンクリート梁モデル。

  • 洗濯ばさみ同士は圧縮に強い(コンクリートの圧縮特性)
  • 隣り合う洗濯ばさみ同士は引張に抵抗しない(コンクリートの引張特性)
  • 短冊の紙は、引張に強いが、圧縮にはすぐに曲がる(鉄筋の特性)
  • 鉄筋を模擬した短冊の紙(鉄筋)を洗濯ばさみ(コンクリート)で挟むと、鉄筋とコンクリートがくっつく(付着力の再現)
  • さらに、その付着は、完全付着でなく外力がかかるとズルズルとズレることが可能である(付着の劣化の再現。荷重をかけすぎると横倒れするが)
ということで、この組み合わせで、梁の上に物を載せて耐えることができる。ただし、限度を超えると横倒れしてしまうので改善は必要。


次に、2017年にリニューアルしましたが、木材と丁番を使った鉄筋コンクリート梁モデル。

コンクリートには木材、鉄筋にはビニールテープを使用。このビニールテープ鉄筋のアイデアは、藤井俊逸氏のスポンジ梁で鉄筋をビニールテープで模擬した模型を参考にさせて戴いた。感謝申し上げる。
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/atcl/books/14/505364/091600001/


ビニールテープを外すと、南京玉すだれのようになる。調子に乗ると手を強打するので注意。




昨年度末、橋梁に作用する荷重を模型で表すアイデアを思いついたので、その単元に進む前に作りたい。

2016年12月10日土曜日

紙幣の中の土木構造物

(2016/12/11写真を更新)

紙幣の中の土木構造物ということで、数回書き込みをしている。同時にフェイスブックに書き込むと、知っていると反応があり、すぐに入手(の約束が)できた。


まずは、私のコレクションの原点。フランスの200フラン。
これについての解説は私のブログから


2014年、イギリスのスコットランド発行のポンド紙幣にも橋が掲載されていることを知る。こちらは、当時イギリスに留学していた鹿島建設の樫田さん(ご本人の名前掲載了承済み)に、多数探していただき、このレア紙幣を入手いただいて、キープして戴いている。その紙幣にまつわる日本人との関わりの記事はこちら。
http://www.news-digest.co.uk/news/features/6073-kaichi-watanabe.html

 (写真提供:鹿島建設 樫田氏)

 (写真提供:鹿島建設 樫田氏)

このカンチレバー橋モデルの中央が、渡邊嘉一。



先日の、2016年12月、カンボジアの紙幣にも橋の写真が載っているとの情報を、プレストレストコンクリート建設業協会の講演において得た。これらの橋も日本に大きく関わりがある。そのブログ記事は、こちら。写真は、フェイスブックのお陰でその翌日に迅速に香川高専のT君から提供戴いた実際の紙幣。


さらに、以上の話題をフェイスブックでしていたら、香港100ドル紙幣にも掲載されているとの情報を、フェイスブック上の友達の友達の方(東京に在住の建設コンサルタントの方)から得た。その時点では赤の他人なのに、わざわざ情報提供戴いたことに感謝。

香港といえば、私の友人Sさんが、香港の建設現場で働いているので、メールで問い合わせてみると複数の絵柄があるものの、当該の図柄が財布に入っていたとのこと。まずは写真を送っていただいたので、そちらも掲載。私のためにキープ戴いたとのことで、こちらも感謝。

ということで、コレクションが、一気に増えた。


まだまだ、タモリ倶楽部に出られるまでにはコレクションは進んでいないが、頑張ろう。
もし、他にご存じの紙幣や貨幣があれば教えて下さい。



切手の中の土木構造物は、先人がいるので、二番煎じになりそう。



他にも考えられるコレクションとしては、アニメの中の土木構造物でしょうか。
私は、アニメ「サザエさん」に出てくる「小田原ブルーウェイブリッジ」の写真を持っています。
(似ているではなく、実際その橋です)


高速道路開通式の通行券(未使用)は、いくつか持っています。橋の建設記念のテレホンカードなども。助手時代、池田尚治先生に戴きました。

2015年12月16日水曜日

カレンダー

手帳は自分で買うが、カレンダーはもらうもの、という人は多いだろう。

以前のブログで書いたとは思うが、私はマルイが配布しているカレンダーのファンであった。前月、当月、翌月、翌々月の4ヶ月が表示されるものである。

1年のブランクでお目にかかった。昔に本気で探していたときに、自分で買おうかと思っていたのだが、所在が分からなかった。今回、新品を見ると表紙に型番が書いてあったので、検索したらすぐに出てきた。いつも使い始めて表紙を捨てた後だったので、型番が見えなかったのだ。

NK-193(NC-24)

http://www.original-calendar.com/shop/item/NK-193-01.html

単品は売っていないようだが、型番さえ分かれば、何とか道はあるだろう。


以上、マニアックなメモでした。

2014年9月23日火曜日

ガードレールのディテール

フランスの、ガードレースの標準断面は、特に変わった物はなかったのですが、始まりと終わりが、フェードイン、フェードアウトで統一されていました。

一般道、高速道路問わず。

これは、走行時に衝突して大けがを負わないように、なのかなと思っています。車は転倒しますが、突き刺さることは少ないのでは? 通常のガードレールが、急に飛び出ていると、車両がぶつかると突き刺さる事故もあると聞いたことがあります。

で、その末端がどうなっているかというと、地中に埋まっています。中を掘り返してみたいぐらいでしたが・・・。


では、そのオンパレードを。
(フランスは車は右側通行なので)これが、ガードレールの始まりです。地中に埋まっている所から始まります。


 これは、終わって、また始まっているところ。事故で壊れているわけではありません。

 近接すると、本当に、地面に埋まっています。

 カラーコーンは、事故で曲がっているところですが、やはり、末端は地面に潜っています。

 これも。


近代的なガードレールだけがそうかというと、そうでもなく、田舎道のコンクリート製(初出は木製と書きましたが、よく見るとコンクリートのようでした)のガードレールでさえも、地面に埋まっています。


勝手な妄想。
 フランス人「何故かって? ガードレールは,そういうもんでしょ」

というぐらい、古くから受け継がれているのでは?

ブログの移動(に近いもの)

表現活動の主体をnoteに移行しました。時間をかけた論考などはnoteに集約するようにします。こちらのブログはアーカイブとして残しますが、過去に力を入れた執筆したものは、再編集してnoteに投稿することもあります。 https://note.com/hayakazuh このブログ...