2019年5月26日日曜日

セイルの修理(バテンポケット)

備忘録として、ヨット(ディンギー)のセイルの修理についてまとめておく。

対象は、シーホッパーSRのセイル。

バテンというプラスチックの棒を入れるポケットがあり、バテンが抜け出さないための蓋を有する。

その蓋の部分がすり切れて、穴が空いていた。

それ以外の部分は、使用頻度は少なく、比較的綺麗なセイルであったので、修理することにした。

セイル自体が破けてしまうほど劣化しているセイルがあったので、そちらを部品取りとして利用した。



 対象のセイル。うちの学校の中では、比較的程度が良い生地。

ポケットの蓋が機能しないので、テープで留めていた。

 テープを剥がすとこんな感じ。

 折り返されて袋状になっているのが、端部が破れて蓋になっていない。

糸をほどくとこのような感じ。

穴があいている。

別の古くなったセイルから、バテンポケット部分を外す。幅40mmのテープ状の布。

折り返されている様子。蓋の引っかかり部分は15mm。

ちょうど針と糸がなくなっていたので、手芸屋さんドリームで購入。向かって左の一番小さい針を使用した。糸は、専用のものではないが、店で一番太い#20のボタン付け糸。材質はポリエステル。実際のセイルの縫製に使われている糸と、似たような太さであった。

シンプルに繋げるために、上記の図のように、元布と補修布をオーバーラップさせると、バテンの挿入には問題ない。継ぎ目は縫っていないがその部分にはバテンの先端は引っかからないのでok。

糸は、2重にして使用。可能な限り、既存の孔を利用して、新たに開けないように注意した。波縫いで、ジグザグに片方に進んだ後、折り返して、同じ穴を使って折り返してきたので、見た目はミシンで縫ったように糸が繋がっている。完成。

 このようにバテンを挿入して、

ポケットの折り返しに引っかけて、バテン収納完了。


破れている廃棄予定セイルから、今後の別の修理用にバテンポケットの40mm幅布テープを外す。

以下、廃棄予定のセイルから、バテンポケットの根元部分のゴムの詳細分析。写真のようにセイル本体のその部分に力が集中して破れて補修跡だらけであるが、単にゴムが死んだ場合には、簡単に直せそう。

 ゴム部分の構造。ゴムは直接セイルに縫い付けられておらず、1枚のポケットの布に縫い付けられた後、セイルに縫製。

ゴムの長さは、50mm程度(古いので伸びているかもしれない。)

 ゴムの幅は、15mm程度。

端部からゴムの先端までの位置は100mm。



2019年5月9日木曜日

学ぶこと

大人が学ぶことを体系的に研究し、実践者でもある、中原淳先生。ブログも拝見しつつ、著作にはまっている。

プレーヤーからマネージャーへと成長する方法等、独学でやってきたことを体系化して学ぶ機会を与えてもらい、大変感謝している。日々勉強と実践である。

「組織開発の探究(中原淳+中村和彦、ダイヤモンド社)」を昨年12月に購入したものの400ページの力作で、第1編を読んだところで止まって積ん読になっていたのだが、4月に入り、著者が自らオンライン読書会を開くというアナウンスがあって、参加してみることにした。定員400名の日本最大のオンライン読書会ということで、気になっていたがどうしようかと思っているうちに定員に達して、その後忘れていたところ、たまたま4/25の東京出張中の移動中に本人のブログで追加募集というのを知り、これは何かの縁だと思ってすぐに申し込んだ。すぐに満員になっていたので本当にレアなタイミングだった。

土木学会への出張で、出張がなければ、授業中だったので、このブログもその時間に読めていなかっただろうし、ラッキーとしか言いようがない。さらには、出張中は、独りで考えることが多く、様々なアイデアが浮かんだり、自分を見つめ直す時間でもある。そういうシチュエーションが、よし、参加しよう、と思わせたのもあるだろう。

さて、1章しか読んでいなかったその本を、読書会までには読了したく、結局ゴールデンウイークの終わる2日前までかかってしまったが、読み応えがあった。400ページを3日掛けて読破したが、そういう強制的なものがないと、なかなか読めない。

さて、本日、19-21時にオンライン読書会が行われた。350余名が同時にアクセス。実は恥ずかしながら読書会とはどんなものかわからないまま参加したが、予め決まっていた分担者が、1章ずつ、本の内容を紹介してくれるものであった。一度読んで内容は頭に入っていたが、改めて紹介者の主観も入った説明のお陰で、より深く理解できたり、この人はこの部分を強調するのかと発見があったり、その人が追加で調べた関連知識も整理して紹介戴けたので、得るものが多かった。短時間の2回目の読書という位置づけだ。

途中に5分×3回の限られた時間であるが、ウェブカメラで参加している参加者が10名程度の個別グループに分れてディスカッションをする時間があった。そのグループ分けは、ランダムと思うのだが、私が入ったグループに、何と著者である中原先生ご本人が入っておられた!! 初めは、システムの不具合で全体会議から個別グループへの画面の切り替わりができないのかなと思っていたが、それが違うことがわかり、舞い上がってしまった。私の発言に対しても、きちんとコメントを戴き、会話のキャッチボールができた。

個別グループは本来は、参加者がそれぞれ意見を交換する場であったが、このグループは、読者と著者の会話になってしまったのは、それはもう仕方がない(笑)。必然的に、1名あたりの会話時間も長くなり、制限時間内にタイムオーバーで発言できなかった方に申し訳なかった。

さて、本の内容にうつる。

「探究(探求は漢字間違い)」というタイトル通り、組織開発についてのノウハウ本ではなく、その手法の起源や過去の変遷の説明に多くのページが割かれている。フロイト、デューイなどの、心理学というかその手の話が何度も出てくる。

学びの方法は、その組織によってケースバイケースで特定の手法は存在しない。その様な中で、原点であるその根底を知っておくことが、本質の理解に繋がる。腑に落ちた。もう1回読み直す必要があるが、ちょうど良い時期に素晴らしい本に出会えたと思っている。


夜の時間、全国で、様々な立場の人が、この読書会という勉強会に参加した。発表された方のひとりは、お子さんを面倒を見て、自家用車の中からオンライン会議にアクセスし、そこから自分の発表をされていた。

学びに国境は無い。

学校という職場で働いているので学ぶということを職業にしているが、自分自身も学び、研究者として日々学んでもいるし、香川県コンクリート診断士会というものを立ち上げてそこでみんなで学ぶし、地元で橋梁技術者の育成ということにも関与している。

今回のオンライン会議は、自分自身を見つめ直す良い機会になった。どうもありがとうございました。今回は第6章までで、今後第7章からの第2回オンライン読書会もあるそうなので、続きも参加したい。

ブログの移動(に近いもの)

表現活動の主体をnoteに移行しました。時間をかけた論考などはnoteに集約するようにします。こちらのブログはアーカイブとして残しますが、過去に力を入れた執筆したものは、再編集してnoteに投稿することもあります。 https://note.com/hayakazuh このブログ...