さらに、別途、自由見学ツアーの方々(主として保護者)が来て、1回5~10分ほど概要説明をするのを6回、という合計10回話す必要がある。
数分で硬化するジェットセメントを使って、コンクリートの文鎮をつくる、というものである。素晴らしいことに、過去に、シリコンを使って、本物の野菜をかたどった型枠が多数準備されており、それに流し込むだけで、立派な野菜型文鎮ができるものである。
今年は赴任初年度で勝手がわからなかったのだが、来年はもっと経験を積んでオリジナリティを発揮したいと思いながら臨んでいた。
数年前、私が所属していたJCI(日本コンクリート工学会)関東支部でも、小学生コンクリートという、コンクリートを粘土細工のようにして工作をする出前授業を小学校で行ったことがあり、その経験も役に立ちそうだ。
ピーマン(左)とミカン(右)の色付け
もう一つ、前日に思い立ったのが、ジェットセメントの発熱を利用して、温泉卵ができるのではないか、ということ。前夜にスーパーで卵を買い、 当日の講義に組み込んでみた。午前中には仕込みだけで間に合わなかったが、昼休みに試しに成功し、午後の2回は即興で実施してみた。
型枠にコンクリートを二層に詰めるときに、途中にラップにくるんだ卵を入れる。周囲を断熱材で覆っておくと、コンクリートは60度ぐらいには発熱するので、練り混ぜから60分で、テストピースを圧縮試験機で破壊し、卵を取り出す。
すると、ちょうどよい塩梅で温泉卵ができた。 円柱の割裂で中身を取り出すしぐさが、あたかも卵を割る仕草と似ているのが、見ていて微笑ましい。
ということで、色々とバリエーションはできそうな気がする。
実は裏で苦労はしていて、冷蔵庫でキンキンに冷えた卵では熱が足りないかもしれないと思い、直前まで40度で温めていた。もちろん、この段階では全く固まっていない生卵なので、うそではなく演出の1つである。
お約束として、卵は全て番組スタッフが美味しくいただきました、と記載しておく。
無駄に遊んでいるわけではなく、こういう科学実験的なことを通じて、きちんと教育できれば、そちらの方が価値があると信じている。
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