学生実験のマネジメントについて、今年は学生主体に持っていっている。
学生は初めての経験なので、必ずしもマネジメント手法を身に着けているわけではないし、思い違いで抜けがあることもあろう。それを、できる限り良い方向に導くことが、問われている。あくまでも講義なので、研究のようにうまくいかなくても本人の問題というわけにはいかない点が異なる。3年生に対して、サービスが低下してはいけない。
失敗していいものと、失敗してはよくないものがある。後者としては、材料の手配がまずくて当日に足りない、試験機器の理解が浅いための操作ミス、という類のトホホなもの。これは避けなければならないが、学生だから間違うこともある。それをどうやってこのチームとして防ぐかが、簡単なようで難しい。正しいことを私にチェックしてもらうのではなく、正しいことをチェックする方法も自分で提案し、それを示すこと、を何度も何度も言い聞かせている。そうすれば、私が実際にチェックだけに追われてしまうこともないし、学生も、チェックしてもらえるからと安心しきってしまうこともない。
前者の失敗してもよいもの、について。W/Cをいくらにすればよいか、グラウトの材齢をどうするか、などは、今年も条件をちょっと変更するために検討が必要なため、その変更に対しては、失敗するリスクは抱えている。しかし、このようなものは本番でも失敗してもよいと思っている。場当たり的に決めるのではなく、どのW/Cがいいだろうかと学生が仮説をたてて検討した上であれば、あとは私が責任を持つ。もし強度が意図したものと違ったとしたら、(1)なぜ違ったのかを考えるきっかけになるし、それを使って3年生に教育もできるし、TA自体の教育にもなる。(2)意図しなかった材料強度でも梁の実験はできる。そして、梁載荷の結果が予測と異なれば儲けものであり、その構造について、さらに高度な説明ができるようになる。そういう間違いは恐れずにどんどんやって欲しい。
2011年4月19日火曜日
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