2013年6月29日土曜日

意見の抽出

とある、給食サービスを利用している人と、提供業者の意見交換会に参加する機会を得た。

事前に利用者にアンケートを取り、そのアンケート結果をもとに、話し合いが行われた。

食べたくないもの、というアンケートに対し、納豆、トマト、キノコ、・・・などと集計があった。さすがに1票のものはよくないと思ったのか、多かったものは○○と、○○です、と発表された。

このような利用者からの報告ののち、提供業者からは、栄養バランス上ゼロにはできないが、そういう意見があるということであれば、極力それらの食材量を減らすように努力する、という回答を得たところで、私はいたたまれなくなって発言した。

アンケート結果で、食べたくないもの、としてアンケートを取ると、必ず意見は出てくる。そういう意見を出されると、業者は、公の場でのリクエストとして捉えると、やり玉に挙がった食材の量を少なくせざるを得ない。

そもそも、トマトの不満が何票か出たとしても、裏を返すと、トマトの名前を挙げなかった人はトマトを食べたい、別に食べてもよい、ということなので、除外せずに残すべきではないか。

「除外してほしくない人」、とその場にいた人(アンケートをした全員ではないが、代表者)に聞いたら、ほぼ100パーセントが、トマトを除外してほしくない、ということで、意見が一致した。


すなわち、アンケートのやり方と、その解釈が間違っていたのである。

決まりかけていた議論が覆されたので、参加者は驚いたのではないか。でも、その場に居合わせた人は、違和感を持っていたはず。でも、言い出せなかったのだろう。

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アンケートの専門家ではないが、少なくとも、土木工学の計画学の人の卒論発表を聞いたり、社会人としての常識に照らし合わせて考えた結果、次のように考えている。

もし、嫌いな食材を抜かしたいという結論を出すには、1回目のアンケートで、品目を出してもらい、2回目のアンケートで、それをメニューから除外してよいかと問うべきである。


そもそも本来、この場で議論したかったこと、この意見交換会で抽出したい内容は、多分、次のようようなものではないか。メニューの食べ合わせ(白米とうどん)、季節感(暑い夏にラーメン) 、時間帯(朝からステーキ)、栄養士の考えるメニューと食べる側が考える差という年代のギャップ、などを、実際の利用者からフィードバックして改善してもらうこと。

よって、好き嫌いとは全く別の観点なので、アンケートを取るとしたら別項目にするか、きちんと趣旨を書くべきであろう。

一応、上記の趣旨を参加者(ここでのアンケートは、利用者側が主体的に行う)に伝えたので、来年は、アンケートの項目は改善されているだろうか。

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アンケートを実施すること、その解釈を行うこと、というのは、一応のルールというか、最低限必要な考え方があると思っている。正しいやり方を学校で系統的に学ぶべきではないか、そういう、生活に不可欠な力、というのはいったいいつ教えるのだろうか。今でしょ、じゃなくて、生活科、総合学習の時間?中学校、高校ぐらいの年齢がいいのだろうか。大学では、アンケートを用いた研究を行う人に対しては、もっと専門的な知識をつけてもらう必要があるが、それ以外の一般の人にとって最低限の簡単な知識は必要だろう。

先日、大手新聞でも報道されたが、給食への異物混入の各県の集計で、香川県がワースト1であったと報道された。たまたま、子供の通う小学校でも、あったので、そうか、と短絡的に思ってしまった。

讃岐うどんブームの火付け役で、麺通団団長、そして映画UDONのモデルになった、田尾和俊さんは、いま四国学院大学教授でジャーナリズム(?)を教えているが、彼のブログに顛末が載っていた。6月20日の記事である。

http://www.mentsu-dan.com/diary/bn2013_06.html

結局は、各県の教育委員会で"把握した!"数を集計した結果だという。全国で年間102件(そんなわけがない!)で、ゼロ回答の県も27(!)ある中、香川がトップだったとのこと。

データというのは、その時点で独り歩きするので、恐ろしい。


JR福知山脱線事故が起きたのち、各地で電車のオーバーラン(停止線を越えて止まること)が過剰に報道され、ここも、ここも、と毎日のニュースがそれ一色だった。飛び火して、バス停へ止まる路線バス、交差点の停止線の自動車までオーバーランが報道される世の中になる、というパロディーを読んで、笑いごとではなく日本ならやりかねないと思ったぐらいだ。

今、どのマスコミが電車のオーバーランを報道するだろうか。件数は統計的に一切変わっていないと思うのだが。

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