ブログを書くのは、最近、学生寮の宿直室で、ということが多くなっている。今日もそうだ。
先日、NEXCO西日本において講演をさせていただいた。講演が終わってみると、あれをこうすべきだった、などといろいろと反省点もたくさん出てきて、出てきて。このことは、試合の場で鍛えられる、という高知工科大学岡村甫先生のお言葉でも、身に染みた。練習をきちんとすることと、実践で鍛えられること、それを繰り返して、成長ある、か。
さて、懇親会の席で、色々な話になり、讃岐出身の平賀源内の話になった。平賀源内のことは、実はよく知らないが、エレキテル等の発明をした人で、ちょっと風変わりな人、というイメージしか持っていない。
私自身、モノづくりが好きということも有り、平賀源内は、ぼんやりとだがポジティブな印象を持っている。ふと、小学校の時に読んだ本を思い出した。
それいけズッコケ三人組シリーズは、小学生の私にとっては、必読の書であり、人生そのものであった時期があった。成長するにつれて、ぱっと熱が冷めたのであるが、とにかく、小学校3年生ぐらいから5年生ぐらいまで(あくまでもイメージ)は、ひたすら読んでいたように思う。
たくさんの本があるが、「ズッコケ時間漂流記」が断片的にであるが、残っている。
江戸時代にタイムスリップした3人が、平賀源内に会って、話をする場面である。そこで現代の便利な世の中のことを話すと、平賀源内から、「ではそのテレビというものは、どういう仕組みで動いていているのか。作ってくれないか。」というようなことを言われて、3人が絶句する、という場面である。詳細の言葉までは覚えていないが、そのようなやり取りであった。現代人への皮肉、警鐘のように読み取ったのだが、それが幼心に、ずっと残っていて、大人になった今でもたまに思い出す。
分業化した現代、全てのことを知ることは非効率であり、原理を知らなくても利用できることが大事、というのはわかる。でも、知らないで使うことは何となく、癪というか、悔しい、ということを小さい時から考えていた。
そのことが、私がものづくりや、手作りにこだわることの原点ではないかと、改めて思う。多少、美談、こじつけが入っているとは思うが、私の行動原理は、そうだ。
で、懇親会の話が膨らんで、来月、平賀源内記念館を訪れることになった。都合が合えば、ご子孫の方ともお話ができるかもしれないとのこと。
ということで、きちんと平賀源内先生(調べてみると、記念館では敬意を表して源内先生と呼んでいるという)のことを勉強することとした。てっとり早くamazonで入手、と思うと、結構古い本が多くコレクター価格のものもあったので、なかなか決まらない。そういえば、地元出身者ということで、高松市立図書館には専用のコーナーがあるはず、と思い、図書館へ行ってみることにした。そこには、絶版になった貴重本も多く、禁退出のものがあって困ったが、それは速読で対処して、1冊借りて、今半分読んだところ。
一般に、世間体にとらわれない自由奔放なところが強調されるが、医学、植物学から小説家、鉱山開発、土木工学、など活躍の場の幅広さに驚いた。土用の丑も彼の発明(通説なので、諸説あるが、有力とのこと)、のようだ。驚きの連続であった。
本のタイトルの副題が、江戸のレオナルドダビンチ。そうか、通じるところがある。
またまた、私の研究室のキャッチフレーズに、源内先生のことを入れておきたい。
2014年2月10日月曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
ブログの移動(に近いもの)
表現活動の主体をnoteに移行しました。時間をかけた論考などはnoteに集約するようにします。こちらのブログはアーカイブとして残しますが、過去に力を入れた執筆したものは、再編集してnoteに投稿することもあります。 https://note.com/hayakazuh このブログ...
-
新幹線を使って出張に行く際には、高松から瀬戸大橋を渡るマリンライナーで岡山駅まで到着し、岡山駅から新幹線に乗る。マリンライナーの乗車時間は60分で、経路検索で標準で出てくる乗換え時間間隔は、短いときには10分程度から、最短8分というのも頻繁に出てくる。 当たり前だが、6...
-
マルパッセダム( Malpasset Dam ) 1959年12月2日 完成したばかりのアーチダムが、満水時に決壊した。 水は下流に流れて、多くの方が亡くなった。 私は、マルパッセダムという言葉は、10年ほど前の黒部ダムの内部の見学の際に、 事前に下調べで知ったが、結局当...
-
Windows環境、Wordで論文を書き、PowerPointでプレゼンをする。数式をどうやって入力するのかが課題であった。Wordの2000年初頭までは附属の数式エディタでそこそこ軽快に数式入力をしたり、フォントを整えたりできたと思うが、今のWord2019環境では、デフォルト...
0 件のコメント:
コメントを投稿