1つの研究室内には、学生の入れるスペースと、さらに中に教員個人のブースがありこちらには完全に鍵がかかるようになっていて、特に成績管理などのセキュリティも万全である。よく考えられているといつも感心している。
大きな問題ではないが、1つストレスを感じることがある。その教員個人用ブースに入っているエアコンは家庭用の小型のものなので、手持ち式の小型リモコンで操作する。なお、業務用エアコンであれば、有線のパネル式リモコンである。
このリモコンは通常はフックで壁に掛けてあるのだが、その位置では、方向が悪いのでエアコンが反応しない。毎回リモコンを手に持って、エアコン本体に向かってボタンを押さなければならない。
部屋を出入りするたびに、入り切りするのが、結構面倒であり、この1か月ずっと解消したかった。
現状を説明すると下図において、右下の方カレンダー付近の壁にかかっているのがリモコンで、左上の白いものがエアコンである。この位置関係では、リモコンは反応しない。
下図のように、手に持って動かさなければならない。
これを解消するために30秒で考えたことは、以下の通り。
(電波、という用語が正しくないことは分かるが、他によい用語が見つからないので、便宜上このままでいく)
・リモコンの電波が本体に届かないことが問題である。
・リモコンの電波が本体に届くことが解決策となる。
もちろん、エアコンが作動すること、という上位概念であれば、エアコンを買い替えるとか、さらにいうと、体温を快適に保つという上位概念に進めば、そういうウェアを着る、エアコンを必要としない体に鍛えあげる、なども問題解決策としてありうるが、今回はあくまでも、今のエアコンを作動することだけを考える。
絶対にできそうなのが、リモコンと本体を光ファイバーで結ぶこと。これはほぼ100パーセント実現可能だが、手間と金がかかるので、後にとっておく。
次に、リモコンの向きを変えてリモコンを固定することが思い浮かぶ。しかし、エアコンと壁はちょうど向かい合っていて、垂直な壁は無い(垂直な壁が、引き戸になっている) ので、角度をつけることは結構難しいことがわかる。
では、リモコンの電波を曲げることができればよいのではないか、と発想を変える。鏡のようなイメージで反射させればよいのではないか。まず持ってきたのが、ブックエンド。すると、ブックエンドの角度を変えても反応なし。よく考えたら、反射率の関係から、鉄自体が電波を吸収してしまうのだろう。
では、鉄以外の、紙を持ってきて斜めにしたところ、見事リモコンは反応した。解決の方法が見つかれば、後は早い。
下図のように、使い古しの厚紙を切って、加工。
このように、厚紙を折って壁に貼ることで、無事、原位置においてリモコンが常時作動することになった。解決。
実は、もう一つ、案はあった。くしゃくしゃにした紙のようなものを、リモコンの近くに置けば、乱反射されて電波がいろいろなところに飛ぶのではないか、と思った。今回は、試す前に解決したので、実行には移していない。
家の新しいテレビボードにおさめたビデオは、リモコンの受光部を塞いでしまうような意匠になっているので、リモコンの認識が悪い。今度はこちらの手法で解決できないか、考えているところである。
日々、これ研究なり。 なんと創造的なことか。