2013年5月22日水曜日

選ばないことを選ぶ

香川高専では、オープン授業、というものがある。半期に1回、1週間の期間が設定され、その期間に、教員は、他人の授業を2回、見学して、感想や改善点をレポートするものである。レポートは、学内の教職員間で公開の場にアップロードされるので、公開される。記名式である。

見学した側のスキルアップ、見学された側のスキルアップ、につながる、という意図である。先週がその期間だったので、私もその両方を経験した。

授業を進めるスピード、間合いの取り方、1回の授業でどのくらいのコンテンツを入れるべきか、ということを、他人の授業を見て学ぶところは多かった。

前の職場でもFD(ファカルティ ディベロップメント(大学の授業改革のための組織的な取り組み))主催でそのような場はあったが、主担当の講義がないという立場がそうしたのか、切迫感がなく、参加したことはなかった。個別には、身近な先生の講義を受講して、授業のやり方の勉強したことはあったが。

とにかく、強制的に、その場を設定する、という方針に共感した。



さて、見学した授業の一つは、環境系の授業で、水俣病がテーマの回であった。技術者倫理も含んだ授業構成である。そこで紹介されていた「猫400号実験」について、今の年になって初めて知った。

豊島不法投棄問題 等、企業の不祥事をきっかけにしながら、結局はそれを統括する行政の怠慢が被害を大きくした、というのは、世の中に多くの事例があるが、この件も、そのような感じであることが伺い知れた。

水俣病は最近改めてマスコミには登場しているが、これまで自発的に勉強したことはなかった。これをきっかけに、またまた読みたい本が増えた。

こうやって、強制的に与えられた環境において周囲の情報を吸収することが、偏った人間にならないために必要なことだと思う。

乱読のすすめ、とあるように、インプットは、選り好みしないこと。だから、私は書評をよく読む。自分で探す本は限りがあるし、どうしても選びやすいところから選んでしまうので。ただし、書評を見て、どれを読もうかなと選んでいるので、本質的には乱読していないかもしれないが。

そういう意味では、私の恩師の一人である、現在早稲田大学の柴山知也先生は、大学時代に、新規で発行される新書を全部読んだという(1つの会社だけか、日本中の全部の新書か?でも、昔は今ほど新書発行ブームではないはずなので、やっぱり全部の会社か?)。



私の行動特性として、「どっちでもよいときには選り好みをしない」がある。

いくつか具体例を挙げると、
1)大学院の時に通っていた食堂「美味(店の名前、今はない)」では、定食が、20種類ぐらいあったが、選ぶのが面倒なので、毎回、右から順に強制的に注文していた。最後は、ステーキ定食という1000円を超えるものもあるが、選り好みしない。

2)大学院の時に、大学の近くの弁当屋「コック亭」で、これまたメニューが多いので、右から順に頼むようにして、全部を制覇した。途中で、Visual Basicの勉強をし始めたので、「コック亭メニュー判別プログラム」を作って同期で使っていた。その日の体調などをインプットすると、メニューが出てくるものであるが、内部では、単に乱数を発生させていただけであるので、乱読と同じ。

3)和田町商店街、という商店街があるが、いくつか食堂、雑貨屋、病院などが入っているが、商店街の裏にアパートを借りて住んでいたので、地元を知りたいという思いから、商店街の全部の店を制覇することにした。飲食店は全部行ったが、次の店は行けずじまい。「美容院」「おしゃれの店(年配のご婦人が利用する洋服屋さん、ベージュ系、ペイズリー柄、など)」「学習塾」「時計店」「靴屋」

4)コンビニで飲み物、弁当などを他人にまとめて買いに行ってもらう際、「なんでもいい」、というのが本心である。「決めたくない」「決められない」という理由からではなく、一期一会を体験したいので、「あなたチョイスで選んで」ということなのだが、たいていの場合、「判断に困る」ということで断られる。私も学習して、そんな時には、決まってこう答える。「右から2番目」。これなら何の後腐れもない。

なお、最高裁判所裁判官の罷免投票は、一番右(上)の裁判官だけ、チェックをつける人の数が統計的に見て極端に多いという。詳細は忘れたが、噂の域を出ないが、それを考えて、投票用紙はランダムで印刷されているとか、まだ今は違うが将来的にそうなるとか。電子投票になれば、そういう操作も簡単だ、という話も聞いたことがある。また、円形の投票用紙に変更し、右や左がないようにする案も聞いたことがある。



反対に、物を購入するとき、自分が作業をする時、等は、こだわるべきところはとことんこだわる。その本質が致命的な時には、妥協はしない。また、本質を知っているから、そのスペックを満たすものが売られていない場合には、どこを妥協すべきかというのもわかる。

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