2017年9月10日日曜日

机を片付けてはいけない理由

9/6-8は、福島県にて高専教員の会議&委員会見学会の参加であった。私の時間マネジメントの不備などアラも目立つが、とにかく一歩進めることができたと思う。ちょっとした小話を。


借用した有料会議室(正確には、会議室が空いていなかったので、展示場を会議室として利用)は快適で、かつ安価で、とても満足している。

会議室借用に関わる出来事を記したい。展示場なので、フロアには何も置いておらず、会議に使用する長机と椅子は、奥のバックヤードから自由に出して使用可能だった。1日の利用終了後はセルフサービスで片付ける必要があるのは普通であるが、受付で口頭で次のような趣旨のことを言われた。

「長机と椅子の利用は無料です。バックヤードから自由に出して使って下さい。終了後は、椅子のみを片付けて下さい。」

1日目が終わって、受付に終了の電話をしながら、使用したメンバー全員で長机と椅子を片付けた。そういえば長机は片付けないような話を聞いていたような気もするが、逆に私の聞き間違いで、『片付けが終わっていないのに係の人を呼んでだらしのない人だ』と思われてもいやだったので、全部片付けてしまった。

すると、やっぱりそれは正しかったようで、係のおじさんから、「机は使いましたか? いくつ使いましたか?」という問いが。「片付けたらまずかったですか?」と聞き直したら、「まあ、いいです」という風な返答が。歯切れの悪いまま1日目が終わった。

その帰り道と懇親会で、上記の対応について、話題になった。いくつかの仮説を立ててみた。

仮説1:(何故かわからないが)机の使用個数をチェックしている。→使用個数を聞かれたので、今のところ仮説は棄却されていない。
仮説2:展示場の備品ということで、机の上に色々な展示機材を置くことが多く、机を傷つけるケースがあり、そのチェックのため。ただし、これでは何故椅子は良いのかが不明。

以上の理由は想像が付くが、若干悪ふざけもあるが他にも考えてみたい。

仮説3:福島県人は、掃除の際に机は絶対に片付けない。理由は不明だが、昔からの伝統。学校の掃除でもその様に教育されている。
仮説4:その貸し会議室には、机の掃除をさせたら右に出る者はいない、という天板磨きの匠(人間国宝認定)がいる。ただし、椅子の掃除は苦手。
仮説5:敢えておかしな要求をしてみて、ツイッターやブログへの書き込みをチェックしている、SNS探しの一環。不愉快にさせない要求であるのがポイント。→この時点で私は罠にはまっている。


翌朝、改めて同じ会議室を借りる手続きにおいて、受付で同じことを言われたが、その理由は説明がなかった。私の方からも、「椅子は片付けて、机は片付けないのですね」と念を押すと、イェスと。ただし、ここでも説明は無し。

今日の机はたまたま私が座ったところが、天板が少し凹んでおり、仮説2は棄却されてしまった(厳密にチェックするなら、レンタカーのように事前チェックがあるはず)。

昼、その日の会議室使用が終わり、片付けの際は、今日はきちんと机を残した状態として、係員を呼んだ。

実はその直前、午後からの予定の都合で昼食時間を短縮したため、参加者一同がコンビニで食事を買ってきて着席して食べた。食べ物を散らかす参加者はいないが、私は飲料の水滴(あくまでも水)が落ちて、天板に若干シミのような跡が付いたことが直前に気づいたが、既に電話で係員を呼んだ後で、濡れ雑巾もない。見つかって注意されても仕方が無い。まな板の鯉だ。

係員が来た。昨日と同じ係員だったが、こちらが机を片付けていないのは我々の怠惰でないことの言い訳として、「机は片付けないのでしたよね」と聞かれていないのに、口から出る。

係員は、仮説4の天板を雑巾がけするわけでもなく、おもむろに長机の天板を90度傾けて片付けを開始しながら、「お疲れさまでした。結構です。」と。

私は「????」となった。心の中で『一体、この一瞬で何をチェックしたのだ? 机を残していた意味は何なのか。』

そして勇気を振り絞って、「なぜ机を片付けてはならなかったのですか」と聞いたら次のような答えが返ってきた。

「机の下のメッシュの棚部分に忘れ物をする人が多いのですよ。だから1つずつ天板を傾けてチェックしていると。」

なるほど。理由はシンプルだった。

しかし、バックヤードの机の収納は、収納天板を90度傾けて立ててからになっているし、そもそも机は多数あるので傾けないままではバックヤードに入らないので、利用者自身で気づくはず。納得はしないものの、先方が言っていることは理解できた。常識が通じない意味不明の利用客はいるだろうから、彼らなりの防ぎ方があるのだろう。


ということで、彼らは間違ったことは言っていないが、一言説明があった方がすっきりするのになぁと思った。とはいえ、これも、事前に説明してしまうと、『そんなの大丈夫大丈夫』、と勝手に解釈して忘れ物チェックすらスキップするトンデモない客がいるかもしれないので、敢えて伏せているのかもしれない。

我々はあくまでも外野からでしかなく、一見さんに過ぎないのだ。我々は、知っている世界の中でしか判断はできない。知らない世界も多数あるはずだから、安易に批判はできない。でもなぁー。

実はもっと複雑で、片付けは表の理由で、実際には・・・・・。


まとめ:たわいのないことも、ふーん、で終わらせるのではなく、理路整然と理由を考えるのは、思考訓練となって面白い。
 ブログ読者からは「片付けの際に怪我をするのを回避しているのでは?」という指摘も。

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