先日のヨット部の活動を見ていて。
消耗部品が壊れる、ロープが届かない、等の本当に些細なトラブルがあったが、学生は「気力」で乗り切ろうとしている。
どう考えても、気力では乗り切れない。
問うと、「わかりません」、「知りません」の答えが。
「わからない」、「知らないは」、別にどうでもいい。経験の問題だから。でも、なぜそのような不具合が起きるのか、を「考える」ように、その日は口を酸っぱく言って指導した。
部品が割れた(割れたことすら気づいていない学生もいる)のであれば、元の形がわからなかったら、他のヨットの別の同じ場所の部品を見れば、元の形はわかるはず。それから、何が壊れたか、導き出しなさい。
ワイヤーロープが届かないのは、ポールが長くなったのか、ワイヤーロープが短くなったか、それとも別のトラブルがあるのか。前二者はあまり考えられないので、ロープがからんでいるか、キンク(ねじれている)しているか、だろう。数メートル上にあって今見えないのなら、部室に双眼鏡があるのだから使えばよい。「見えないことと」、「ない」ことは違う。
ここにいる全員が工学系のエンジニアの卵なのだから、なぜその不具合が起きるのか自分で考えること。知らないのは当たり前で、知らないのなら、考えればよい。考えてもわからなければ、まず観察する。
全般に言えるのだが、授業の科目が違えば、別の事、と思っている学生が多い。すなわち応用が弱い学生が多い。今回の場合、自分が工学という分野で実験なり授業なりで学んだ考えが、ヨット部という場におけるトラブルという実生活での出来事に結びついていないのではないだろうか。
1、2年生は、まだ結びついていないかもしれない。考え方の転換、そのためには訓練が大事なので、とにかく、繰り返し言うつもりだ。
2013年7月24日水曜日
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