先日記事を紹介した「何も言っていないに等しい」の文章の大石氏の著作、「国土学再考」が2年くらい買ったまま積読になっていたのを、読んだ。
国土学というと、堅苦しい話と思っていたら、予想を裏切られた。
諸外国では、紛争や虐殺で大量に人が死んだ歴史を持ち、それを克服することをベースに、物事の考えが立脚している。日本は、逆にそれはなく(原爆で大量に亡くなっているではないかという指摘は、その死者数の順位表を見ると、残念ながら入っていなかった。桁が違っている!)、地震等の災害で死んでいることが特徴である。
原則を曲げない諸外国(曲げないのが原則だから当たり前)と、原則は例外があるものと捉えてその場の雰囲気で丸く収める日本の違いは、全てそれから来ているという指摘は、多少の違和感はあるが、なるほどと受け入れてしまう。
道路整備についても、日欧の比較などよく見るデータがあるが、氏は、もっと踏み込んだ考察を持っており、講義資料としても使えそう。
論調は、曽野綾子を彷彿させて、歯切れが良い。
他にも国土学の著作があるので、読もうと思う。
先の土木学会会長の栢原 英郎氏も、日本人の国土観という本を出しており、既に購入済みで積読になっていたので、国土シリーズで読みたい。
2011年11月29日火曜日
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