2014年5月24日土曜日

耐用年数

ソニースイッチとは、もう死語なのかもしれませんが、知っている人はどれぐらいいるでしょうか。


さて、東芝のノートPCを使ってきましたが、1年を過ぎたあたりからバッテリーも持たなくなってきました。昨年、メモリを増設、HDDをSSDに変える投資をして、だいぶ快適になりましたが、バッテリーの件はいかんともしがたく、わざわざ高いお金でバッテリーを変えるのもどうかと思って、様子を見ていました。今年、モバイルPCを購入して、現在、PCの環境を移行期間中でした。すると、本日、内部の冷却ファンが止まりました。購入して2年半です。10万円しなかったと思いますが、コストパフォーマンスとして、このPCはよく頑張ったと思います。

本当は、研究室内で、非モバイル用途として使い続けようと思っていましたが、冷却ファンが壊れているので熱暴走を考えると、使い続けるのはちょっと怖いですね。時間があるときに分解してみて冷却ファンが手に入りそうであれば修理しますが、それがだめならSSDはまだ新しいので、こちらを別の性能の高いPCに移植した方がよさそうです。


私は2色ボールペンを使っていますが、いつも、インクがなくなるかどうかというときに、プラスチックの本体の接続部が劣化して、使えなくなります。今まで、替えインクを入れたことが数度ありますが、結局すぐに本体がダメになって使えないので、このペンは良く設計されているのだなと思います。無駄がない。


次に、ハードディスク。今年の私の大きな失敗と教訓です。自宅の外付けのHDDが、この春に壊れました。5年過ぎており、私の中の経験値としての耐用年数は過ぎていました。バックアップについて普段から気を付けるべき立場の私が、自宅データを二重化しているつもりが、一部のデータができていませんでした。特に家族の写真はプライスレスということで、真っ青になりました。

慌てていると、失敗をします。

今回は下手なことをせず、業者に出しましたが、その業者が、検索で探すと必ず上位に出る、A社でした(Aだからと言って、あ、で始まるわけではありません)。なぜ検索上位に出るのかを、考えるべきでしたし、情報はアフェリエイト系のものばかりで、個人ページはほとんどありませんでした。怪しいと気付くべきでした。

電話すると、非常に丁寧に対応してもらいましたが、後で気づくとおかしな質問も「バックアップはありますか?」それに対して、うかつにも、一部データは「ない」と答えました。バックアップの有無は、HDD修理に対して、全く意味のない質問です。その答え如何で、先方が強気に出ることができます。

電話口で、ヤマトの着払いの集配をその場で手配してくれました。なんと優しい、と思いましたが、それは裏を返せば、客に他社を考える隙を与えない手法と見ることもできます。そして、ちょっと、違和感を覚えたのが、集配が終わったのち、夕方に、A社から集配は終わったかとの電話と、伝票番号のチェックがあったこと。これは、サービスの一環よりも、本当に送っただろうな、というガツガツした印象を受けました。

初期の対応が”あまりにも”丁寧でした。電話越しに、受付、技術担当、請求担当、等、担当者が都度交代したり、途中で上司に確認したり。担当者を変えることで、大きい会社にみせたり、権威付けをしているようにも見ることができます。オレオレ詐欺の際も、そのような感じと聞いたことがあります。

そして、翌日データ復旧の見積もりが伝えられました。
 「状態は、良くはない。しかし、急げば何とか復旧できそう。」
1)(技術者を投入して)明日までに修理が完了する 32万円
2)納期を3日かけて直す 26万円(ただし、時間をかけると1割ぐらいデータ救出率が落ちる可能性あり)

対応について、この2つから、20分以内に選べとの通告が。

もちろん、HDDをクリーンルームで物理的に中身を空けてチェックしているのであれば、開腹手術中と同じで、早い方がよいに決まっているが、今回はセクタ不良だけなので、それ以外のハードウエアは生きているので開腹していないはずだし、ちょっとおかしいことに気付きました。

よって、その20分の間を使って、 「A社、30万円」で検索したらたくさんブラック情報が出てきました。その中には、 一度断ると15万円に減額するとか、荒っぽい口コミも。

さらに、このA社をはじめとする大手会社の対応に苦言を呈するような別の小規模のデータ救出会社を見つけ、電話してみると、親身に対応してくれて、上記の疑惑は、ほとんど正しいと説明してくれました。その会社での今回の標準見積もりは3~5万円とのこと。この新しい会社を信じてよい根拠はないけれども、会社での修理を逐一公開しているのは、好感が持てました。
さて、20分後、A社へ電話をしました。今回は、「値段が高いこと」と「バックアップが見つかったので」修理は見送りたいとの断りの電話を入れました。すると、ネットのうわさ通りの答えが返ってきました。
「あなたならどこまでなら支払えますか」
→もともと支払うつもりはないので、本音は答えず、そもそもホームページに最安で2万円からと書いてあった事実を繰り返す。
「急ぎますか?」
→2週間の期間をいただければ、さらに減額できなくもない。
それでも断ると、
・3月末日までに、現金で支払ってくれるのなら、価格は10万円を切るところまで下げる。
というように、徐々に値段を下げてきました。
つまり、決算時期なので、3月中に現金が入ることを非常に気にしているようでした。

断るつもりで電話しているのですが、ここは残念ながら、HDDという人質がそちらにいるので、相手を怒らせてはいけません。
「データは分散しているので何とかなりそう」
「今動転していて決められない」
「私が決める権限はない」
などと繰り返して、終了。

今考えると、冒頭に書いた通り、初めの対応で、バックアップありますか、という質問があり、ありませんと答えたので、カモと思われたのかもしれません。完全orほとんどある、と答えていたら、相手も対応がちょっと変わったのかもしれません。

ただ、どうやって値段を下げるかという提示が、論理性があってびっくりしました。対応時間を短くすると技術者を配置することで他の仕事を後回しにすることになり、高価になる。納期が遅くなると、技術者の空き時間を使えるので減額ができる。この辺は、質問があるだろうから、一貫しているのでしょう。

HDDが返却されてくるまで、こちらは気が気ではありません。HDDが全く別のものに交換されていたり、嫌がらせで意図的に破壊されている可能性がゼロではありません。期待したよりも1日遅れて届きました。こちらが送る際にはせかしたのとは反対に。愕然としたのが、紙袋に、ビニールが巻かれただけでHDDが送られてきたこと。エアークッションとなっていて、本体を入れたのちに袋自体に空気を入れるタイプの最近主流の梱包材ですが、どう見ても、空気が入れられた形跡がありません。嫌がらせとしか思えません。実質、裸同然のHDDがそのまま宅急便で送られてきたのです。

ケースに入っていたHDD自体は、元の私のものでした(デジカメで記録済みを照合)。

結局、別の業者に送って、修理費用は4万円。データは完全に復旧できました。上記の、返送時の梱包材無しは、クレームものですが、結果オーライとなった今は、問い合わせる気にもなりません。
非常に痛い体験でしたが、このおかげで、さらに身をもって、バックアップの大切さを改めて学びました。

直ちに、自宅のデータも、PCの他に、HDDを2台体制にして、その2台も2年おきに交互に買い替えて、4年使ったら廃棄するという風にすることにしました。購入時に、本体にマジックで購入年月を記載しました。HDDは消耗品ですから。

その会社の名前を挙げない理由は、HDD修理は断りましたが、データが勝手にコピーされていない保証がないため、このページを見た会社から腹いせに何かされたらたまらないからです。

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