先日の始業式の学生主事(高専内で、学生指導のトップ)の挨拶は、コツコツというのがキーワードであった。曰く、骨骨と書くそうだが、先ほどネットで調べても出てこなかったので、検証中。
4年生の担任になったので、現在一人15分の面談を開始している。学生数34名のうち、3分の2が終わったところだ。そこでの話題は、主として勉強の仕方のこと。結果、おしなべて、学習の時間が少ないことと、自宅学習が身についていない。もともとレポートや課題が多いので、それをこなすことで精一杯というか満足している。レポートや課題も勉強の一部ではあるが、それでは、授業の復習は満たされないし、レポートが出ない回は復習しないことになる。
高専の教育は、くさび型といって、下級生は一般科目が多く、専門科目が徐々に多くなってくることをくさびの形状に例え、そう言い表す。4年生から、極端に専門科目が増える。よって、これまで付け焼刃で何とかしのいできたのが、4年生から太刀打ちできなくなることも多いようだ。
よって、コツコツ勉強をする習慣をつけること、を今回の面談では特に重視して指導している。
とはいえ、精神論の極み、「頑張ります」、「気を付けます」、は全く意味がない。よって、単に家で勉強しろという指導は全く意味がない。冬になって、「風邪をひかないように」と指導しているのと一緒で意味がない。
意味のない指導はしない、という当たり前の方針(当たり前のことは方針とは言わないか・・・) なので、何とか具体的な指導を考えている。
勉強のモチベーションとして、1年後の就職活動の話はするものの、現在まだその準備ができていない人が多いので、それを強いモチベーションとするには時間がかかる。
そのようなモチベーションが低い段階では、一般論として習慣がつくまでは、何か強制的な、外的な刺激がないと、難しいであろう。
部活をやっている学生が多かったが、4年生になると半ば引退して、練習回数が減る学生が多数であった。そのような学生には、部活を終える時刻を毎日の帰宅時刻として、部活がない日は学校に残って勉強をする時間にしたらどうか、と。そのような大事な日には、普段のレポートではなく、それ以外の本質的な勉強をするようにしたい。毎日帰る時刻が同じというリズムもできる。
他の案として、私が手取り足取りはできないので、例えば、夏休みのラジオ体操の出席カードのようなもので毎日の勉強時間を報告してもらうのも、有り得る。ただし、ゼロの日も、ゼロと報告して、毎日顔を合わせる。その代わり私は口出ししないで、単にハンコを押すだけ。その位の着かず離れずのことをやると、さすがにゼロが続くと良心の呵責を感じれば、しめたもの。
以上に述べた案は単なる手段である。何を採用するかは別として、とにかく、精神論ではない具体的なアクションを提示したり、考えさせることが大事、と思っている。あえて気を引く、学生が考えるための、つかみである。
また、何かを提案すると、すぐに欠点を示して不満を言う人もいるが、ここで大事なのは、上記の案は仮説として、まずは検証することで、短時間に検証ができれば、良ければつづければよいし、悪ければ仮説は棄却されたとして別のことをやればよい。学生は、概して、存在するかどうかわからないベストを求めてしまい、結局何も動かないことが多い。
STAP細胞のおかげで、仮説という概念が一般認知されたのは良かった。それも使って気を引きながら。
2014年4月19日土曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
ブログの移動(に近いもの)
表現活動の主体をnoteに移行しました。時間をかけた論考などはnoteに集約するようにします。こちらのブログはアーカイブとして残しますが、過去に力を入れた執筆したものは、再編集してnoteに投稿することもあります。 https://note.com/hayakazuh このブログ...
-
新幹線を使って出張に行く際には、高松から瀬戸大橋を渡るマリンライナーで岡山駅まで到着し、岡山駅から新幹線に乗る。マリンライナーの乗車時間は60分で、経路検索で標準で出てくる乗換え時間間隔は、短いときには10分程度から、最短8分というのも頻繁に出てくる。 当たり前だが、6...
-
マルパッセダム( Malpasset Dam ) 1959年12月2日 完成したばかりのアーチダムが、満水時に決壊した。 水は下流に流れて、多くの方が亡くなった。 私は、マルパッセダムという言葉は、10年ほど前の黒部ダムの内部の見学の際に、 事前に下調べで知ったが、結局当...
-
Windows環境、Wordで論文を書き、PowerPointでプレゼンをする。数式をどうやって入力するのかが課題であった。Wordの2000年初頭までは附属の数式エディタでそこそこ軽快に数式入力をしたり、フォントを整えたりできたと思うが、今のWord2019環境では、デフォルト...
0 件のコメント:
コメントを投稿