短期的に伸びるか、長期的に伸びるか、二律背反に語られることが多い。結局はバランスなのだが。今年は、学生の指導であり、研究室の運営であり、色々と考えさせられた1年だったように思う。
先日もつぶやきのように指導方法のことを書いたが、先日提出された卒業論文の謝辞を見て、学生は私との打ち合わせは余りに理詰めでとっつきにくかったことが前面に押し出されていたので、顧みる機会となった。本当にこの方法で良いのか。学生に迎合する必要はないが、過度な理詰めでは人は付いてこないし、細田先生も常に行動しているように、オンとオフの人間としての姿を見せることにより、相手との距離を保つことも頭では分かっている。しかし、そのことに対して、きちんと時間と労力を割いているか。
K君がブログで書いている通り、今年は特に実験が個人プレイになっている感は、ここ数年に一番大きかった。私も感じてはいるのだが、その際に、前述の短期的・長期的の立場を考えると、介入することが本当に良いことなのかと私は言い訳をしていなかったか。コンクリートの施工性能の研究をしておきながら、研究室全体にフィードバックできていないことは、自責の念には駆られる思いがある。言い訳になるが、私も全部は無理なので、まずはできるところからというのはあり、最低限直接の指導学生のコンクリートはきちんとやりたかったので、ケアしたつもりではある。私が、不在時に打設していたが、口頭と写真の打ち合わせだけでは、一応、スランプだけでなく施工性能は担保されているように見えるが、これと同じことは最低限、研究室全体に波及させる必要はある。
マニュアル化に頼らない、本質を知った学生をどうやって育てていくのか、試されている気がしている。
個人(私の)の個別介入はある段階では意味があるが、それを長い間やっていたら、人が育たなくなる。私よりも若い人に移行させたり、さらには、皆が自律的に動くようなシステムに変革していく必要がある。突然介入をやめることは、次の受け皿を用意していない限り、単なる放棄であろう。
実験室係、コンピュータ係に関しても、その傾向が強くなっている。
再度、当初の目的を思い直し、実行してみたい。日本人の悪い傾向で、あっちだと言えば、みんながあっちに行き、それが悪くなってこっちだと言えば、こっちに進む。短期と長期の教育についても、同じように思う。
学生実験のティーチングアシスタントを育てることも、喫緊の課題である。その主要メンバーは今の4年生なのだから。
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以上は午前中に書いて、その後、K君と一緒に食事をしながら話した。
その結果、上記のことの、特にコンクリートに関することは、私が率先することではなく、K君であったり、意識の高い修士学生に指揮を執ってもらい、高所から適切なアドバイスをする程度にすべきだと確信した。そのこともK君には話した。
2012年2月26日日曜日
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