2017年4月28日金曜日

卒研スタート

本日の卒業研究。

研究室で今年度初めてのコンクリート打込み。本日は所用で専攻科生が不在のため、4月に研究室に入ってきた本科5年生のみ。学生5名と私とで、とある装置の架台のためのコンクリートを作るため、小さな型枠を作って80リットルのコンクリートを打込む。

初めての作業で色々と時間がかかり、慣れないための手戻りもあり、終わったのは20時。初めてにしてはちょっと無理はしつつも、積極的に取り組んでくれて、無事完了。

何とか4月中にコンクリートを練ることができたのも、スタートアップとしては良かったかと思っている。

皆の都合が合わなくて歓迎会(未成年なので、ピザ食べ放題)が5月中旬であるが、そのまま懇親会になだれ込んでも良いような充実感だった。

お疲れさまでした。集合写真を撮りそびれたのが残念。

2017年4月27日木曜日

模型による授業

私の授業では、鉄筋コンクリート、橋梁など構造を扱うので、黒板のみでは理解しづらいと思い、できるだけ模型を作成して授業で使っている。

今年は、その模型もきちんと時間を掛けて再整理したいと思っている。

まず、2017年の新作、洗濯ばさみを利用した鉄筋コンクリート梁モデル。

  • 洗濯ばさみ同士は圧縮に強い(コンクリートの圧縮特性)
  • 隣り合う洗濯ばさみ同士は引張に抵抗しない(コンクリートの引張特性)
  • 短冊の紙は、引張に強いが、圧縮にはすぐに曲がる(鉄筋の特性)
  • 鉄筋を模擬した短冊の紙(鉄筋)を洗濯ばさみ(コンクリート)で挟むと、鉄筋とコンクリートがくっつく(付着力の再現)
  • さらに、その付着は、完全付着でなく外力がかかるとズルズルとズレることが可能である(付着の劣化の再現。荷重をかけすぎると横倒れするが)
ということで、この組み合わせで、梁の上に物を載せて耐えることができる。ただし、限度を超えると横倒れしてしまうので改善は必要。


次に、2017年にリニューアルしましたが、木材と丁番を使った鉄筋コンクリート梁モデル。

コンクリートには木材、鉄筋にはビニールテープを使用。このビニールテープ鉄筋のアイデアは、藤井俊逸氏のスポンジ梁で鉄筋をビニールテープで模擬した模型を参考にさせて戴いた。感謝申し上げる。
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/atcl/books/14/505364/091600001/


ビニールテープを外すと、南京玉すだれのようになる。調子に乗ると手を強打するので注意。




昨年度末、橋梁に作用する荷重を模型で表すアイデアを思いついたので、その単元に進む前に作りたい。

香川県コンクリート診断士会 年度計画

香川県コンクリート診断士会について、2017年度の計画が遅れておりましたが、先ほど年間スケジュールをアップしました。

https://sites.google.com/site/kagawaconcrete/activities

隔月程度ということで、今年度は7回開催予定です。

こういう日程調整は、早く始めることが大事ですが、つい延びておりました。

スケジュールなくして、活動なし。動き出せばアイデアも湧いてくる。次回は初めてのゲストも登場です。楽しみです。

2017年4月26日水曜日

ルーブリックを利用した構造工学実験の改善

先日もコンクリート実験の改善を報告したところであるが、その1年前から継続して取り組んでいるのが、構造工学実験の改善である。

この手法は、現在リアルタイムで学科内で普及しつつあるととともに、これらの議論をきっかけに、実験系、PBL系科目のブラッシュアップに繋がっている。

ファイルをダウンロード


2017年4月23日日曜日

八田與一

(facebookへの投稿記事の再掲)

台湾の八田與一像が壊されるニュースは、普通にニュースでも報道されましたが、土木技術者以外にはどのような意味を持っているのかまでは詳細には報道されていないのではないかと思います(想像)。ちょうど良い記事が公開されましたので、土木工学を専門とする方以外や、土木工学を学んでいる学生に読んでいただければと思います。

綺麗にレイアウトされたページ(ただし広告付)
スマホからはこちらが便利

あ、明日の授業の副読資料として配付してみよう。

餅屋に学ぶ または 不作為

久々にタイトルに迷った。

昨日土曜日朝、娘、息子の授業参観。

5年生の社会科。
「写真を見て、わかったこと、考えたことを列挙しなさい」
題材は、輪中のくらし。

わかったこと、考えたことを、沢山列挙してみる。そして、その結果「~~だろう」という言葉の末尾になるはず、と。
→なるほどその通り。今、高専の実験演習の改善を学科全体で取り組んでおり、考察をする能力をどうやって育むかに焦点を当てている。グラフを見て、わかることを列挙しなさい、という授業を先週水曜日にやったばかり。まさに一緒のこと。小学校でもきちんと教育されていることに脱帽。

そして列挙するための制限時間は、5分間。ストップウォッチでなく、キッチンタイマーを黒板に貼り付けていた。ストップウォッチを使って授業はしているが、黒板に貼り付けることは目から鱗。
小さいながら、後ろからでも残り時間はきちんとわかる。

良いことを学ばせてもらった。

先生の、5個以上見つかった人は挙げて、に対して、娘が恥ずかしそうに小さく手を挙げたことは父は見逃しませんでした。よくやった。先生の死角だったためかみんなの前では発表されませんでしたが。


午後、ヨット部の活動。香川県ヨット連盟の普及安全委員長を担当しており、その業務の中で、安全講習会(心肺蘇生講習会)を主催した。高松北消防署の方に来ていただき、2時間の講習を、連盟に所属する、高校4校、高専、大学、ジュニアチーム、合計75名の参加者に対して行った。

その中での質疑応答
・ウエットスーツを着用している場合、AEDはどのようにすれば良いですか。
ある高校の生徒からの質問であった。
→ハサミで切るという回答は期待できたが、消防署員によるとその布地に応じた切れるハサミを用意しろとのこと。ヨットハーバーには、AEDはあるが、ハサミは用意されていないと思われるし、各学校も、ハサミは持っていても、緊急時に出るかはわからないし、そもそもウエットスーツが切れる保証はない。特に、潮風を受けるので、どこの学校の備品も、錆びが発生してるのである。

消防署の担当の方は、学校でハサミを用意しておきなさいとは言ったが、ヨット連盟を代表している立場の私は瞬時に、これはそうではなく、連盟として、ヨット競技場の事務局(高松市管理)として整備しなければならないと思った。思うだけでなく、それに対する回答として、全75名の前で、連盟または高松市の方で、備品を整備すると約束した。そういうこともきちんと実行することが、普及安全委員長の姿だと信じて。

不作為というのは、知っているけど、何もしないこと。安全に関しては、不作為は絶対にあってはならないこと。適切にフィードバックをすることや、最期まで見届けることが、技術者としての責務である。技術者は、失敗したら罪ではなく、動かないことが罪なのである。なお、失敗しても、フィードバックが得られれば、プラスである。

・おぼれた場合、水を飲んでいても、そのまま心臓マッサージをして良いか。
→良い。ああだこうだ言わず、マッサージ優先。そう言われればそうだが、これは自身はなかった。

・AEDの場所はどこか
という高校生からの質問もあった。
司会の私が、場所を知らない人に手を挙げてもらうと、9割以上が挙手。新入生だけでなく全学年参加してもらっているのでこれはまずい状況。

幸い講習会は10分早く終わりそうだったので、ヨットハーバーに戻ったら、学校単位でAEDの場所を確認しておくこと、本日欠席した部員には学校の責任で周知すること、を全体にお願いして、会を終了した。



世の中の事件事故の多くは、専門家や、責任ある立場の人の不作為で整理できることが何と多いことか。実際に知らなくて対応しきれなかった、というのは非常に少ない。

ということで、1日のうちに、別々の場に於いて、専門家から、貴重な示唆を頂いたこと、そして、それを実行しなければならないこと、不作為があってはいけないこと、これを肝に銘じつつ、実行もした日だった。

すぐに、私の授業教材について、キッチンタイマーは、ストップウォッチと入替えた。




コンクリート実験の教育

大学や高専では、専門分野、研究分野と、実際に学生に教える授業科目は一致しないことが多々あります。

土木工学でよくあるのが、測量を教えたり、コンクリートや土質の先生が構造力学を教えたり、です。構造力学はその後の専門に続く基礎的な学問なので、どの先生でも担当できる(できなければならない)ということもありますが。

さて、私は鋼構造・橋梁工学分野の先生の後任として入ったため、授業計画では、その分野が多く、コンクリートはゼロではありませんが、少ないです。ただ、2016年度は、欠員の対応のために、初めて3年生のコンクリート材料分野の講義、および3年生のコンクリートの実験を担当しました。

前任の大学で、実験を担当していましたので、3年のブランクが空いていました。そういえば、その時にも、色々と改善を試みていたので、その記事が公開されていますのでリンクを貼ります。
2011年横浜国立大学でのコンクリート実験の改善(コンクリート工学会誌)

(所属学会は、最近、過去の学会誌のアーカイブも無料公開してくれているので、こういう時に役立ちます。今までは、論文投稿でないと、過去のものは日の目を見ませんでしたが。)

さて、今回の香川高専の授業ですが、新しい教員が採用されるまでのピンチヒッターとして1年間行うという、どちらかというと消極的なモチベーションになりがちですが、専門分野そのものということで、気合いの入り方はやっぱり違います。そして、後に引けなかったのは、日本コンクリート工学会四国支部の教育支援校の担当になったことです。四国支部では、10年以上に渡り、「工業高校・高専」へのコンクリートの教育支援という制度があり、年に1校程度が順番に廻ってきて、10万円の予算を頂いて、教育改善のために何か取り組む、というものがあります。その成果を、翌年の学会の総会の際に発表する必要もあります。たまたま2016年度が香川高専に当たっていたので、何かやらなければならないという状況に置かれてしまっていました。プライドもありますので、適当に発表するわけにもいきません。

この年は、詳細は別ブログ記事に譲りますが非常に忙しい年だったため、何か新しいイベントを開催する、何かものづくりをする、ということは無理でしたので、授業や実験授業の中で何かをすることとしました。

補佐して戴く技術職員2名とも相談しながら、きちんと実験授業を行い、学生が正しく理解することが大切だというごく当たり前の結論に至りました。目標が決まれば、徹底的にそのために動く。

結果として報告をする段階になってのタイトルは「習熟度を高めるためのコンクリート実験実習の改善」と、オーソドックスになりましたが、これが実際を表しています。

先日、4/21の総会で20分間発表しました。その日は、たまたま、JCIの会長、丸山久一先生も本部からゲストとして来て戴いており、四国支部の活動について講評を頂くことになっていましたが、たまたま講評が、私+他1件の発表の次だったもので、過分なお褒めの言葉を頂きました。お褒めの言葉は半分程度に受け取っておくのがちょうど良いと思いますが、他にも四国内の大学の先生からも数名、良い反応をいただいたので、大きくは間違いはなかったのではないかと思います。

単にやったことを淡々と発表するのではなく、現場の人(大学、高専、高校)の目線でのニーズも盛り込みながら、かつ、私らしく、それを達成するためのツールの詳細の紹介もしつつ、全体で伝えたいことを見失わないように構成したつもりです。

「林先生は大学も高専も両方経験しているから、それぞれの苦手とするところを把握して、それぞれが得意とするところを伸ばすよう踏まえられている」というお言葉も頂きました。そのつもりで発表したことが、その通り伝わって良かったと思っています。

前のブログ記事で、今年はアウトプットの年にする、と書きましたが上記の出来事や、講演ファイルを適切に公表していく必要もあると思って、今書いています。

講演ファイルも是非ご覧いただければと思います。
講演ファイルをダウンロード

実験の詳細計画、ファイルのパワーポイントの原本などは、お問い合わせいただければ提供可能です。是非メールでご連絡を。

ブログの移動(に近いもの)

表現活動の主体をnoteに移行しました。時間をかけた論考などはnoteに集約するようにします。こちらのブログはアーカイブとして残しますが、過去に力を入れた執筆したものは、再編集してnoteに投稿することもあります。 https://note.com/hayakazuh このブログ...