2016年1月4日月曜日

エジソン

昨年の10月からの怒濤の3ヶ月は、本当にきつかった。授業を廻すことの大変さとともに、そのルーチンを廻した上で、研究+委員会や審議会などの仕事もこなす必要がある。もちろん、それらを淡々とこなすことが必要だし、それをこなす「やり方、ルーチン」のようなものも確立しなければならないのだが、恥ずかしながら、それができていなかった。

結局は睡眠時間やプライベートの時間にまで押し寄せて、それを削り、犠牲にしてなんとか成り立っていたように思う。仕事のやり方がまだ確立できていない、のだろう。要らない仕事を切ること、要る仕事を効率よくこなすこと・・・・。

で、それで削られたのが、読書の時間だったように思う。ということで、冬期休暇中は、子供と過ごすことを主に置きつつも、たまっていた本、新たに注文した本を、読んでいる。

そのうち1冊が、発明王エジソンにまつわる本。たまたま年末につけていたNHK教育の番組で、有名な言葉の本当の意味、みたいな特集だった。エジソンの「1%のひらめきと99%の努力」は、日本では、努力が大事だとして道徳として紹介されているが、実際の意味は逆であったと。すなわち、沢山努力しても、ひらめきがないと報われない、というような意味のようだ。他に、マリーアントワネットの言葉として有名な「パンがなければ、ケーキ(ブリオッシュ)を食べれば良い」は、実はマリーアントワネットの言葉ではなかった、とか、目から鱗の情報であった。で、エジソンの件は気になったので、改めて、小学校の時の伝記以来に、まともそうな本を購入してみた。

浜田和幸著
快人エジソン
日経ビジネス人文庫
695円のところが、絶版のため中古でプレミアムがついて977円+送料。

伝記の方が、日本の道徳教育に合致するように、だいぶ変えられているようである。例えば、野口英世のように・・・。

半分まで読んだところであるが、知らないエピソードばかりで、良い。伝記に出てくる、小学校を退学したとか、小さい頃新聞売りをして、とかいうのは省略されて、発明王がどうやって発明をしていたのか、等の技術的なところ、マーケティングに優れているところなど、余すところなく紹介されている。


で、そういえば小学校の時に読んだ伝記はどうだったかと思ってちょっと調べてみると、次のページを見つけた。ただ、これは、今読んでいる本に近いようで、解説も大人が読んで面白く、よくできている。ただ、気になったのは、このページを誰が作ったのかが一切書かれていないこと。アフェリエイト用の、どこかのまとめサイト的なものなのだろうか。エジソン財団のようなものが作っているようでもあるが、発行者が書かれていないのでなんとも言えないが。よくまとめられているサイトである。下記サイトの中で、挨拶の「Hello」の発明は一般にエジソンと言われているが、そうではないようだと書かれているが、前述の「怪人エジソン」では、最近になって(単行本の初出は1996年)新たな文書によってエジソンが発明したことが証明された、とあるので、それが正しいのだろう。

http://www.edisonworl10.com/


昔に読んだ伝記のことを考えていたが、ある程度の内容は、実際には書かれていたが、私が理解できていなかっただけかもしれない。偉人としての文脈からは、いきなりおかしな言動が書かれても子供には理解できないだろう。女癖が悪い、とかは、直接書けないので省略されるが、どうしても書かないとおかしくなるところは、事実だけ急に登場する、とか。


話はエジソンから飛ぶ。野口英世は金遣いが荒いことは近年でている本では有名であるが、日本で一晩にして渡米費用を使ってしまうが、伝記では、何故かお金を工面してくれる人が現れて解決するそうだ(私もそんな記憶が残っている)。その工面をしてくれたのが、SF作家、星新一の父、星一である。星一は、明治時代に、明治政府に睨まれていた人物のため、その業績はほとんど抹殺されていると、星新一は「人民は弱し官吏は強し」で愛情深く描いていた。中学ぐらいに読んで感動した本である。こちらも再読したい。

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