さて、そういう中にも、プライベートですが、こだわりがあります。
お酒は好きだけれども、すぐに赤くなって酔っ払うので、燃費はいい方です。ビール以外は苦手でしたが、獺祭(だっさい)など、本当に美味しい日本酒があることを知ってからは、旨い日本酒は飲むようになりました。
香川に戻ってきて、まず知ったのは、「凱陣(がいじん,と読む)」です。琴平(こんぴらさんの麓)にある、丸尾本店、という小さな小さな造り酒屋が作るお酒です。仕込み量が小さいので(大抵、1回につき米600kg、ただし、調べてみると他でも通常そのようですが。)、あまり出回らないようです。
どこにでも出荷しているわけではなく、高松市内では、販売する酒店は3店のみです。品切れのときには、むしろ楽天のほうで手に入ることもあります。
高松の居酒屋でも、扱うところは少ないですし、その店でも、しょっちゅう品切れです。上記の酒店でも、1回の取扱量も少ないので、1回の入荷も数日で売り切れてしまいます。
そのうち、ある販売店に出会って、昨年度はそこで(自分は飲まないけれども、贈答用に)何度か続けて凱陣を買っていたのですが、たまたまいつも在庫があったので、それほど入手がしにくいとは思いませんでした。後で知ったのですが、本当に偶然だったようです。ぶらっと行っても、毎回有るわけではありません。今年に入り、特にJCI年次大会の懇親会で出すことになると、私が懇親会幹事だったので、非常に困りましたが、何とかお店のご協力もあり、入手することができました。後日、高松観光コンベンションビューローから、凱陣が揃ったことに驚かれていました。私もやるときにはやります。
そういうこともあり、希少性という凱陣の魅力にさらにはまってしまいました。
とはいえ、どのようなタイミングで入荷するのかもわからないですし、凱陣の中にもいろいろな銘柄がありますので、それがなんだか理解できていませんでした。 これまでは、単にブランドだけで購入していました。贈答用であれば、値段が高い方という感じで(ああ恥ずかしい)。
相手を知らなければ、ということで、JCI年次大会が終わってから研究することになりました。周囲に聞いても、凱陣という酒は知っているけれども、内容までは知らないという人ばかりでした。調べたい、研究したい、とわくわくしてきました。
取扱店のホームページを見ると、大抵のことはわかりますが、網羅的ではありません。その中から、逆に普遍性を見いだし、整理する必要があります。研究と同じですね。
というわけで、「凱陣ラインナップ」というファイルにまとめることができました。現在は、HPからの受け売りで、写真もHPから取ってきたものなので、現時点ではあくまでも個人のファイルです。今後、自分が購入したものに写真を入れ替え、評価の文章も自分のものになった時点で、公開が可能となります。
次のようなパターンがあります。
1.酒米
凱陣で扱われる酒米は以下の通りです。
- 山田錦
- おおせと(香川県)
- さぬきよいまい(香川県)(KU16 =おおせと+山田錦)
- 赤磐雄町(岡山県) あかいわおまち
- 讃州雄町(香川県で雄町を栽培)、阿州雄町(徳島県産)
- 八反錦(広島県)
- 海老名亀の尾(神奈川県) (亀の尾は山形が原産)
- 五百万石(新潟)
山田錦は王道ですが、雄町あたりも独特のうまみがあるようで、結構使っています。そして、「亀の尾」が個性的な味だそうで、先日、亀の尾の稲穂を見せてもらいました。亀の姿に似ていて、ピンと伸びた尾が着いていました。
2.作り方
精米歩合とは、米を削って磨いて残った割合で、小さいほど、雑味のないまろやかな味になるようです。大吟醸は50%以下、吟醸は60%以下です。凱陣でも、大吟醸、吟醸、それ以外と、いろいろな酒を出しています。無限の組み合わせがあるわけではなく、決まったパターンのようです。
大吟醸は高価ですが、大吟醸だから旨い/まずいという訳ではないようです。私はまだ日本酒初心者なので、大吟醸の甘めの方が飲みやすいなという気がしますが。
純米:通常は後から醸造用アルコールを加えていますが、加えていないものが純米です。ただし、凱陣では1銘柄を除いて、純米でした。
山廃:山廃仕込みというのを聞いたことがありますが、名付け方がおもしろいことがわかりました。一般には、「山卸(米をつぶす)」という手法で作られるのですが、それを廃止して(山卸廃止)ゆっくり熟成させるのを言葉を短縮して山廃というようです(ウィキペディアの受け売り)
無濾過生:無濾過の方はよくわかりませんが、生について。酒は発酵食品なので、作り終えて、これで完成だ、という段階で、味を安定させるために発酵を停止しなければなりません。その際に、加熱処理(火入れ、と呼ぶ)をして(菌を殺して?)発酵を止めます。雑菌の消毒の意味もあります。生は、それをやっていないとのことで、火入れによる若干の香りロスなどがないとのことです。生ものだから早く飲んだ方が良いのかと思ったら、そうではなくて、生なので、熟成すればするほど、さらに味か変化するそうです。生を買ったら、一度開封したら再度フタをして1週間とか1ヶ月とか置いておくと、さらに熟成が進んで美味しくなるそうです。まだやったことはありませんが。また、火入れをしたら、完全に菌が死ぬわけではなく、火傷をしても生き残っているそうで、すぐに飲まずにしばらく置いておいて、菌が完治してからは、味も安定して、かつ、追加の熟成も進むそうです(ある店主の話)。 ワインと同じ世界ですね。
山廃:山廃仕込みというのを聞いたことがありますが、名付け方がおもしろいことがわかりました。一般には、「山卸(米をつぶす)」という手法で作られるのですが、それを廃止して(山卸廃止)ゆっくり熟成させるのを言葉を短縮して山廃というようです(ウィキペディアの受け売り)
無濾過生:無濾過の方はよくわかりませんが、生について。酒は発酵食品なので、作り終えて、これで完成だ、という段階で、味を安定させるために発酵を停止しなければなりません。その際に、加熱処理(火入れ、と呼ぶ)をして(菌を殺して?)発酵を止めます。雑菌の消毒の意味もあります。生は、それをやっていないとのことで、火入れによる若干の香りロスなどがないとのことです。生ものだから早く飲んだ方が良いのかと思ったら、そうではなくて、生なので、熟成すればするほど、さらに味か変化するそうです。生を買ったら、一度開封したら再度フタをして1週間とか1ヶ月とか置いておくと、さらに熟成が進んで美味しくなるそうです。まだやったことはありませんが。また、火入れをしたら、完全に菌が死ぬわけではなく、火傷をしても生き残っているそうで、すぐに飲まずにしばらく置いておいて、菌が完治してからは、味も安定して、かつ、追加の熟成も進むそうです(ある店主の話)。 ワインと同じ世界ですね。
3.ラインナップ
凱陣の中には、悦凱陣(よろこびがいじん)、という銘柄が有り、それが殆どを占めます。
以上を踏まえると、次のようなラインナップがあるようです。
山田錦の場合には、名前に山田錦は入りません。
悦凱陣 大吟醸
悦凱陣 純米吟醸 金比羅大芝居
悦凱陣 純米大吟醸
悦凱陣 純米吟醸ブルーボトル 山田錦60% 無濾過生
悦凱陣 純米山廃赤磐雄町 無濾過生
以上が過去に購入したことがあるもの(飲んだわけではない)
悦凱陣 燕石 純米大吟醸
悦凱陣 純米吟醸 赤磐雄町50% 無ろ過生
悦凱陣 純米吟醸 讃州山田錦50% 無濾過生
悦凱陣 純米吟醸 興
悦凱陣 純米吟醸 興 うすにごり生
悦凱陣 純米山廃亀の尾
悦凱陣 純米吟醸 五百万石 無ろ過生
悦凱陣 純米山廃讃州雄町 無濾過生
悦凱陣 純米 山廃赤磐雄町 無濾過生
悦凱陣 純米 阿州山田錦70% 無濾過生
悦凱陣 山廃純米 オオセト 無濾過生
悦凱陣 純米 オオセト 無濾過生
悦凱陣 純米 さぬきよいまい70% 無濾過生
誉凱陣 純米吟醸
悦凱陣 手造り純米
こうやって相手が見えてくると、自分が何を飲めば良いのか、というのがわかってきます。
学生には授業で口を酸っぱくして言っていますが、単に暗記をしないこと。理由を理解したら、覚えなくても自然とわかるようになると。凱陣も同じ。
少なくとも、(職場、仕事のつきあい上の)知り合いの中では、現時点で凱陣の知識のトップの方には立てたと思います。
あとは、味について、話せるようにならないと。