2014年3月31日月曜日

2013年度卒論のまとめ


3月7日に卒論が終わりました。それから約1か月経っていますが、この間もやるべきことがいっぱいで、息つく間はあまりありませんでした。

今、3月31日ですが、何とか総括を終わらせておかないと新年度に入れないので、書いておきます。


今年度は卒論の進捗は遅く、実際にコンクリートを練ったり、解析を進めるのは、晩秋、冬になってからで、結局スケジュールで苦労しました。また、私自身もその研究に伴う出張が多く、仕方がない面もありましたが、早い段階で学生に様々な研究スキルを身につけさせる必要を実感しました。

卒論のまとめの時期に期末テストに突入して中断したりするのは、制度上仕方がないので、それを制約条件として、内部で早い段階で終わらせる等、戦略的に行う必要性も感じました。

そのような中、最後は卒論生4名とも頑張ってくれました。個別打ち合わせはできましたが、完成後の満足な発表指導ができない中、それぞれとも本番で自己ベストを尽くしてくれたと思います。


3月7日の卒論発表は15時ごろには終わり、一旦学生と別れました。私はその後いくつかの用事をこなして研究室に戻ってきたのは20時ごろだったと思います。

すると、研究室のホワイトボードには次のようなメッセージが残っていました。



私にとって、最高のプレゼントでした。

結果だけでなく、考え方の大切さは、研究打ち合わせでも、卒論発表の組立の際にも、特に重視しました。途中何度か衝突することも有りましたが、私が卒論を通して伝えたいことは、ある程度は伝わったのかなと思います。

どうもありがとう。


このホワイトボードの公開は、もちろん後で4人の許可を得ています。

3月17日に、林研究室 第1期生 を私の家に招き、食事会を実施しました。2人の子供とも打ち解け、楽しい思い出ができました。

以上、最後の最後に、やや省略しまくりですが、卒論1期生の一応の総括としたいと思います。



ここで感慨に浸っていては仕方がないので、私の方では、3月を使いながら着々と来年度の準備をしています。

3月31日には、ある特殊構造物の品質評価の依頼があり、その測定には、新しい卒研生を連れて行くことにしました。そのためには学内でも練習をして、トレーニングも必要です。よいスタートアップになると思います。

2014年3月7日金曜日

黒部の太陽

フェイスブックでは周知しましたが、フェイスブック仲間でない方へ。

3/8の夜(18:00-21:54の4時間!!!)に、BS日テレで、映画「黒部の太陽」が放送されます。

黒四ダムの建設のドラマです。石原裕次郎と三船敏郎の二大主役が共演。

数十年間ビデオ化されなかったのが、昨年やっとDVDが出たものです。

黒部の太陽を語らせたら長いのですが、ちょっと知っている小ネタを。


黒部の太陽 豆知識:

1)トンネル内部の映画セットは、熊谷組の敷地に暗幕を張って作っている。昼間は暗幕の穴から光が漏れて入ってくるので、夜に撮影している。

2)トンネル破砕帯の大出水の場面で、本番ではリハーサルよりも水が出過ぎた。巨大な水タンクは、水圧で自動的に壊れるコンクリート板でできていたが、本 番のコンクリート施工で壁厚が厚かったため、リハーサルよりもタンクに水が多く溜まった時点で壁が壊れた。

(より正確に記述すると、撮影前にコンクリート板にひび割れを確認したため補修して厚くなった)

3)その出水時の際に、石原裕次郎は手を骨折している。

4)それを助けに行ったのが熊井啓監督。万が一のために、熊谷組のヘルメットをかぶりスタンバイしていた。出水時に、作業員が皆出口方向へ逃げる中、逆に一人トンネル切羽(先端)方向に走っているのが熊井監督。映画で確認できます。



以上に示した小ネタは、全て熊井監督の本からの情報です。

熊井啓著:映画「黒部の太陽」全記録 (新潮文庫) (黒部の太陽~ミフネと裕次郎~(新潮社単行本)の改題)

この映画の原作は、上記の紛らわしいタイトルの本ではなく、木本正次著「黒部の太陽」です。お勧め。関西電力社長がカッコいいです。トップの決断はこうあるべき。


番組のホームページは画像をクリック。




2014年3月2日日曜日

思考訓練:カレーテロに屈しない返却ボックスの開発

私の大学同期のT君から貴重な話題を提供してもらった。

「図書館の本返還ボックスにカレー投げ込む 容疑で男を逮捕」


技術屋さんとしては、図書館の本の無人返却ボックスなどに対する悪質なカレーテロに対して、技術でどうやって対処するのかについて、考察してみたい。

バカみたいに思う人もいると思うが、現象に対してきちんと分析し、対処方法を考えるのは、発想の訓練法の常套手段である。この能力を鍛えることは、理系の教育として有効であると思っている。


以下、順次加筆していくので、お楽しみに。

他に、人間学的考察、さらに、廃棄された本の是非など(カレーに汚染された本の修復法など)も深めていきたいと思う。

乞うご期待。ただし、これは卒研発表が終わるまでお預けでしょう。先生が、こんなことを書いていて、卒論添削が遅れたら、学生はたまったものではないので。


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以下、思考メモ:
これを基に、考えていきます。結論のネタバレも含みますが、私がいつの段階で何を考えていたのかを公開。

カレーが皿に入っている場合、カレーをそのまま流し込んだ場合の両方に対処できる必要

ソフト対策(アルバイト常駐、監視カメラ)とハード対策(物理的な形状)、ハード&ソフト対策(図書管理用バーコードスキャンしたら扉が開く)

物理的形状:重力の制限を取っ払う。
・運動会のように玉入れのようにして返却。上に投げ上げるので、カレーのような液体を入れようとすると自分にかかる。
・フック(洗濯バサミ)のようなものに挟むことで返却。

別の角度からも考える柔軟性:扉の横に、炊き立てのライスを置いておく。犯罪者は誘惑に駆られてルーを食べたくなり、テロはご飯のみになり、被害は軽減(減災対策)

仮に被害が起きてしまった場合の、書籍からのカレーの除去方法:(想定外への対策)

逆転の発想:もともとカレーの匂いのする書籍にする。紙を黄色にして、汚れても気づきにくい。

大人の説明責任

ふとしたきっかけで、ゆとり金閣寺、というページを知りました。

就職活動のトピックが多いですが、若者の悩みに対して、 大人が答えるQ&Aや人生相談形式の説明です。言葉の裏に、回答者の愛を感じます。全部は読めていませんが、数個読んで、ぜひ紹介したいと思いました。


就職活動中の学生だけでなく、就職活動に関係なく大人の考えることの意味が分からないという学生も、ぜひライフネット生命の、「ゆとり金閣寺」を読んでほしいと思います。
 これまで、「そんなの常識だ、自分で考えろ」といって取り合ってもらえなかった悩みの解釈について具体的に、かつウィットに富んで解説しています。

逆に、大人である自分も、若者のそのような悩みに対して、表面的でなく、きちんと本質を汲み取ってを対応できているのか、など読んでいて参考になります。学生と対峙するときに、シチュエーションによってはそこまで手取り足取り教える必要のない場合も有りますが、それを使う大人もその本質を常に意識しておく必要はあります。

意味のないこと、理不尽なことは、勇気を出してやめていけばいいのです。しかし、その本質的な意味を考えていないために、見直すことも考えたこともなかったり、見直す勇気も能力もなかったりする場合があります。


このサイトには、ゆとり金閣寺以外に も、読み応えのあるページがあるようです。


以下、画像をクリックして、進んでください。

ブログの移動(に近いもの)

表現活動の主体をnoteに移行しました。時間をかけた論考などはnoteに集約するようにします。こちらのブログはアーカイブとして残しますが、過去に力を入れた執筆したものは、再編集してnoteに投稿することもあります。 https://note.com/hayakazuh このブログ...