2012年6月24日日曜日

目的と手段 節電編

目的と手段を履き違えるな、ということは、どんなところにも共通する考えだと思います。

エアコン設定28℃、というのは、節電のためのお題目のように唱えられています。これは、具体的アクションなので、手段、と分類できるでしょう。

28℃に設定しても、手元の温度計は35℃。これじゃ仕事にならないよ、という愚痴や報道やよく目にします。何かおかしいのは間違いありませんが、その分析が、私から見るとずれているように思います。

まず、28℃に設定することのそもそもの目的は、なんでしょうか。

シンプルには、空気の温度は28℃未満は贅沢であり、28℃で我慢せよ、ということに私は理解しています。28℃も、実際にその温度が保たれていれば、結構涼しいものだと思っています。本当に理想環境での28℃がもし暑ければ、そもそもの議論がかみ合いません。私はこれまでの経験から、28℃は暑くないと思いますし、ここではその前提で議論を進めます。理想的な28℃が暑く感じる人の対応については、必要な時に別項で書きます。

28℃に設定しても、実際には暑い。なぜか。部屋の温度が一定ではないから、それだけでは、ほとんどの場所で28℃が達成できないためです。そんなのみんな知っているよ、という反論は分かります。だから、扇風機などのサーキュレーターを使うべきで、それが売れている、というのでしょう。その通りです。

サーキュレーターで、良く説明されることは、使うことによって涼しくなります、という謳い文句です。よって、サーキュレーターの紹介のされ方は、概ね次の通りです。28℃だけでは暑いけど、気流があれば涼しくなり、エアコンの温度を数度下げたのと同じ効果が得られる、と。そのため、USB扇風機などが売れているのでしょう。


サーキュレーターなしに28℃を実際に保つのは困難で、本当の28℃を達成するためにサーキュレーターを導入しましょう、というのは見たこと聞いたことがありません。これが私が提案することです。

エアコンの28℃というのは、いったい何を基準にはかっているのでしょうか。吹き出し口から出る風の温度ではありません。出てくる風は、10℃台の冷たいものです。答えは、特に職場で使っている業務用エアコンは、本体のセンサか、手元スイッチに内蔵されているセンサのどちらかでしょう。家庭用エアコンの高い機種のように、赤外線で離れた室内や空気自体を直接計測しているものは少数派でしょう。

手元スイッチは壁に近いので、その壁の温度の影響を受けます。別件で温度を管理している実験室の温度計を置く場所を検討しましたが、壁に設置するのと、そこから浮かせて設置するのでは簡単に2℃は変わります。エアコンの室温が2℃変わると、結構なものです。

温度センサがエアコン本体内蔵の場合、風の逆噴射の影響を受けるようです。直接風が体にあたると寒いので、別売りのガードをつける場合があります。私の部屋も付けましたが、すると、ガードにあたった風が、たぶん逆流するために、エアコンに戻ってきてエアコン自体を冷やすようです。同じ温度設定でも、本体のセンサだけ早めに温度が下がり、エアコンが停止してしまうのです。よって、部屋は暑い。ここで暑く感じるのは、28℃だから暑いのではなく、部屋が28℃になっていないためです。

論理的に考えると、エアコンの設定温度28℃を守れ、というお題目が正しいためには、エアコンの設定温度に部屋の温度が高い確率で達成できる、という必要条件が満たされることが必要です。家庭用エアコンや、最新の空調装置により管理されたオフィスでは、それが達成できるかもしれませんが、大学を含め、多くのオフィスでは、そこまで理想環境になっていないように思います。

ここで改めて目的と手段を提案します。

「節電時に必要なのは実際の温度が28℃になることであり、それを達成するためには、エアコンの設定温度は相違していてもよい。ただし、28℃であることを客観的に証明する必要があり、壁の温度、日射、局部的な気流の影響を受けない空中において、温度を測定できる装置(普通の温度計を空中にぶら下げればよい)を同時に備えていなければならない。

28℃を達成する方法としては、サーキュレーターは有効であり、風を体に当てることが主目的ではなく、部屋の温度が一定になること循環させるように使うべきである。」


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言うだけでなく、研究室で実践しなければ。特に、冬場には、窓際が寒いのが、サーキュレーターで一発で改善しました。

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