2018年5月3日木曜日

新しい発想による新幹線の搭乗方法

いつもこのブログで言っている、思考訓練である。思考訓練ができれば、色々なものの見方ができるようになり、わかりやすく言えば、発明にも繋がる。

これも以前のFacebookのエントリーであるが、球出しして散らかした後、フォローしていなかったのでまとめておく。さらに、友人iと不定期に行っている思考訓練の成果も披露したい。

【飛行機の混雑緩和の搭乗方法】
飛行機の搭乗時の混雑緩和のための搭乗方法のルールは、ANAとJALで異なることを最近知った。JALは、座席の後方と前方で順番を分けているが、私はそれでは混雑緩和に余り意味がないと思っていて、窓側と通路側で順番を分けたら良いのにと思っていたら、ANAがそれを採用していた。私は基本はJALしか使っていなかったので、知らなかった。

とはいえ、JALがそれを採用していないのは、ANA方式は意味がないときちんと判断してなのか、よくわからなかった。

友人に紹介されたサイト(下記リンク)で、そのことを検討している。対照実験ができていないので、学術的に見て文句のない実験とまでは言い切れないが、良い線は行っていると思う。可能であれば、誰か研究者に混雑モデル等でシミュレーションしてもらいたい。

搭乗時間が最も短い搭乗順は?後ろから順に搭乗するのは効率が悪い?(リンク)

やっぱり、窓側と通路側では効果がありそうだ。これ以上は、他人が既に検討済みなので、いくら書いても二番煎じになるのでやめておく。

【新幹線の混雑緩和の搭乗方法】
私が以前から思っているのが、新幹線の乗車時の混乱をどうやって最小にするか、という点である。飛行機よりも複雑な面もある。ただし、全員が着席しなくても列車は動くので、実際には余り問題にはならないが、苦痛が減るのであれば、検討する価値はあるだろう。

新幹線の乗車時の混雑の分析
・窓側と通路側での交錯(飛行機と同じ状況)
・大きいトランクなど大型荷物が存在する(飛行機にはサイズ上限があるが、新幹線にはない)
・出入り口が車両の前方と後方があるため、すれ違いが発生する。(決定的な違い)
・さらに、同じ車両内だけでなく、別の車両に移動したい通過交通も発生する。(決定的な違い)

通過交通については、駆け込み乗車のような場合にはあり得るし仕方がない。でも、その場合には、5分ぐらいデッキで待ってから、移動してもらいたいが、モラルに依存するのはシステムとしては不完全なので、その選択肢は無しとする。

通過交通については、ここでは考えないこととする。

新幹線の場合、私のこれまでの観察では、前行きと後行きのすれ違いが、大きなネックになっているように感じた。これをなくすことができれば、乗車時の混雑緩和が大きく進むのではないかと思う。

議論した友人は、新幹線の場合、座席が進行方向の前よりか後ろ寄りかは座席番号を見ればわかると言うが、それは結構マニアックでもあり、瞬時にはわからない。上りと下りで、それは逆転するので、それもわかりにくくしている。

私は、次のような過程で思考をした。図はまとめて後部に示す。図では、簡単のため、1車両の座席を10列としたこと、全ての車両の座席数を同じとしたことは、ご了承いただきたい。

1)座席番号が、何番から何番は、前側入口から乗る、何番から何番が後側入口から乗る、というアナウンスや掲示を行う。問題点:乗客に、座席番号を確認させて、アナウンスに従わせるのは面倒。特に、1車両にある2つの出入り口が、前寄りか後寄りかの判定が難しい。

1)は次のような改善ができる。

2)切符に、座席番号の表示の他、出入り口名も表記する。その際、出入り口名を、固有の番号にする。仮に7号車の前後の出入り口を、それぞれ、7A入口、7B入口、等と書いておく。メリット:言われたとおりに乗れば良いので明確である。問題点として、7Aと言われても、7Bでも乗れるのは感覚的にわかっているので、根絶はできないかもしれない。ここは好みの分れるところ。

2)の方法は、ルールで縛る日本的対応であり、まだまだ工夫の余地があるように思う。私は、自然と人間が合理的に判断して、結果として自然にそうなるというシステム作りが好きなのである。

現状の制約条件をなくすと、車両の出入り口を1つにすればよいのでは?という考えも出てくる。ただし、2つの扉を1つに減らすと、時間当りの乗り降り人数が低下することで問題が出てくる。

3)前乗り、後ろ降りというルールを導入する。考えは良いのだが、運送容量が低下するので、無理ではないだろうか。ただし、実際には降りるのを待ってから乗っている現状なので、降りるのを待つというロスがないので、これがベストかもしれない。始発駅で混雑するので、始発駅と、それ以外の駅で対応を分けても良い。

とりあえず、始発駅で、という条件の最適化を考えてみよう。

4)ハードウェアをいじって良いという条件であれば、車両の両端の扉を廃止して、中央に1つの扉を設置するように改造する。乗り込んだら座席番号に応じて左右(前後)に分れて進むので、1方向の移動となり混雑は緩和されるだろう。ただし、3)と同様に、運送容量が厳しい。

運送容量を考えると、1車両に2つの扉が必要、というルールは外せないように思える。しかし、それでも一方向の移動を実現したい。できれば、細かいルールは煩雑になるので、単純明快なルールや番号付が必要である。

そこで、発想の転換である。

5)1車両を前後2つに分けるのだが、それを、大胆に、独立した車両と呼ぶのである(論理学的な車両を作る→わかりやすく言うと仮想の車両を作る)。すなわち、16両編成であるが、物理的な1両目に、1号車、2号車と仮に名前をつけて、2両目に、3号車、4号車と名前をつけて、最終の16両目は31号車、32号車と名前をつけるのである。すると、大抵の場合には、自分の切符に書かれた号車の入口に並ぶので、その後人間が判断せずに、無理なく2)のような誘導ができるのである。

物理的な1つの車両であるが、2両として管理するのである。

さらに、それを考えると、もうひとつバリエーションがある。

6)物理的な3号車の後半と、4号車の前半を、(論理的な)新4号車として名前をつけて、座席番号も定めるのである。車両の中央の方は、3号車の最後尾と4号車の1列目が隣り合うが、それは全く問題ない。乗り込んだときに、右側に行くか、左側に進むかは、座席番号で判断する必要が出てくる。

6)が面白いけれども、入口での判別が必要となるので、5)がスムーズであろう。6)で外壁に塗装で、あたかも物理的な車両の中間に、連結部があるように見せると面白い。

7)5)の場合、1つの物理的な車両の中に、1列目が2つ存在するので、間違えて座ってしまうリスクもある。そう考えると、1号車は1~5列、2号車は6~10列、という風に、使う番号を分けて、重複しないようにしても良い。実際にはそれで問題が起こることはないだろう。号車、というのが、座席のある車両、とともに、扉の位置を表すのだが、重複がなければ問題は解決するのであるから。あとで思いついたので図は省略する(図を作り終えた後で考えついた)。


「論理的車両」言い換えると「仮想車両」。面白い概念ではないだろうか。




2018年5月2日水曜日

お気に入りの地図帳

私は地図マニアを自負している。中学校、高校では、日本地図センターか地図協会か忘れたが、その会報を定期購読していたし、国土地理院で働くことが夢だった。

地図帳、というと中学校や高校での副教材として買わされた、古くさいイメージがあると思うが、そんなことはない。実は、色々と工夫された地図帳は出ている。ただし、そうでもない地図も多いので、どれでもよい訳ではない。

という話題を過去のブログで書いた気もするのだが、今のブログを検索しても出てこなかったので、書いておく。急いでいてFacebookでさらっと紹介してというのが多く、それらは会員以外は読めないし、過去の記事は検索できないので、やはりブログに記しておくのは大事である。

昔に本屋で探しに探して見つけたのが、以下の日本地図帳である。

その本の何が凄いかを列挙する。

1) 日本全図が、全て同じ縮尺である。他の地図帳に多い、北海道が無理矢理に見開き2ページに押し込まれることがなく、大きさの比較ができる。別の見方で言うと、情報の密度が同じである。省略されていないのである。
2) 九州が目一杯に、四国が目一杯に拡大されていないので、別の地方との繋がりが自然である(今手元に無いので、ここに限っては、印象で記載)。例えば、九州と四国の相対的な位置関係を見ようとしても、多くの地図帳は、切り離されてしまっているので、理解しづらいのである。
3) 機械的に格子状に区切られているわけではないので、変なところで県が切断されることはないため、見たい情報は確保されている。よって、ある程度余裕を持ってオーバーラップする部分がある。この余裕が大事である。
4) なぜか建設中、建設予定の高速道路や新幹線の路線が破線で載っているので、土木屋としては有り難い。
5) 1)を別の角度で述べるだけであるが、よって、北海道が、全体が見渡せずに、数ページにわたって北海道のページが続く。北海道の情報が(縮小されされている他の地図帳と比べて)多いので、地図としての機能を保持している。

その凄さを写真で紹介したい。下記の通り、現在3冊を持っているので、それを組み合わせて、表現してみた。

 九州の情報量も多いし、九州のみのアップ、各県のアップなどになっていないので、繋がりがよくわかる。このオーバーラップ度をもったいないと感じるか、必要なこと、と捉えるかは人によるだろうが、私は必要と思う。
見開き6ページ分でも北海道の全容が見えない。北海道でかい!

縮尺が同じなので、四国と北海道を正確に比較することができる。

タイトルは、
 ベーシックアトラス日本地図帳(平凡社)(2006年10月)
 ベーシックアトラス日本地図帳 新版(平凡社)(2012年3月)
である。

青色表紙が初版(2006年10月)と思うがそれは所有しており、オレンジ色の改訂版(2012年3月)も所有している。

昨年、そろそろ改訂版は出ていないかと探したら、内容は一緒であるが、名前が変更になり、地図の周りに枠がついて、本の大きさもひとまわり大きくなったのが出ていたので、それが後継かと思い買った。

なお、枠については、上記の写真を見ると邪魔に感じるようにも思うが、どのページの地図に繋がるのか、という情報が枠に入っている。ただ、これは枠がない方にも入っている情報(地図に重なっている)なので、情報量としては余り大差はない。コピーをするなど二次利用を重視するには、良いかもしれない。ページ構成や地図の内容は、同じである。ただし、A4サイズに加えて、ひとまわり大きいので、本がデカイ!

 新版 プレミアム アトラス 日本地図帳(平凡社)(2014年5月)

(ここまでは、昔のブログや、2017年5月にフェイスブックで紹介した内容)

プレミアムというのはダサいネーミングのような気がするが、仕方がない。新版というのが気になった。第3版ではないのか、それとも、プレミアムの初版が別にあるのか? 実は、きちんと調べるとプレミアムは、初版が2008年11月、新版が2014年(上記)、第3版も2017年7月に出ていた。よって、明らかに別シリーズである。

そして今、調べると、プレミアムでない方の後継が出ていた。多分こちらが私が買い続けてきた初版の後継である。

ベーシックアトラス 日本地図帳 新訂第3版(2018年1月) (←amazonリンクあり)
(画像はamazonからの直リンク)

これは買わねば!

ちょっとマニアックな地図帳であるが、ネット地図で簡単に縮尺がいじれるようになったのがデフォルトの時代、固定縮尺というのは非常に価値があると考えている。

土木屋さんは特に、購入して欲しいと思う。価値はある。

マニアックな地図帳、スマホが普及した現在、もしかして今後廃刊になるかもしれない。お気に入りを支えるのは、買い支えるしかない。不自由していなくても、私は信頼する本は、新版が出る限り買い続けたい。1000円ちょっとというのも、得られる情報に比べると破格の安さだと思う。

初版は、現場調査、現場見学の度に、ボールペンで書き込みをしていた。私の記録帳でもある。

ベーシックの第2版までは所有しているので、今から注文する第3版は見ていないので、もし改悪されていたら、紹介するのが忍びないが、私の思いは伝わると思う。

1週間たって、このページに訂正記事が入らなければ、安心して購入してください。

追記:
フェイスブックでTさんから紹介いただいたものが面白いので紹介します。
「日本は小さい。北海道は大きい。」

2018年4月30日月曜日

ファーブル昆虫記「系」の本

連休の今朝。もうすぐ9歳になる小3の息子が寝起き直後に、先に起きていた私に声をかけてきた。「5のびっくりマークの2乗を計算できる?」

私「びっくりマークとは5×4×3×2×1のことのこと?」
息子「そう」
私「電卓使っていい?」
息子「パパなら電卓使わなくて解けるよ」
私「ああそうか、えっと、5×2は10だから100、4×3=12の2乗は144、だから14400」
息子「正解。僕はこう考えて・・・・」

というやりとりがあった。おい、その問題は寝ながら考えたのか(笑)?

(アニメの)名探偵コナンと妖怪ウォッチに目がない息子であるが、算数というか数学の虜にもなっている。

本人も言っているが、その素晴らしい世界にのめり込んだのは「数の悪魔」という本である。以前から算数の本は沢山読んでいたが、1年前に接して、何度も何度も読んでいる。

 数の悪魔―算数・数学が楽しくなる12夜
 ハンス・マグヌス エンツェンスベルガー 著
 丘沢 静也 訳
 晶文社
 普及版発行 2000年4月1日(初版は不明)

数字の不思議さ、楽しさについて、平易に、うまく喩えを使いながら。自然の現象が、数学で記述できることの素晴らしさについて愛情を込めて書かれている。例えば、フィボナッチ数なんて、私が高校数学で習った(というか、数学の川田先生が数列の授業のときに、このことをフィボナッチという、という豆知識として紹介したのが、何故か強烈に耳に残っていただけである)ことが、息子の心を刺激したようである。

ファーブル昆虫記が、少年少女への昆虫に限らず自然の素晴らしさ、奥深さを教えてくれる名著であることは誰も疑いようがない。ファーブル昆虫記の数学版といったところだろうか。


土木・建築「構造」系のファーブル昆虫記は何だろうか。と考えたことは余りなかったのだが、先日、GNN(元気な生コンネットワーク)長岡生コンの二見さんがさらっと言及していた「建物はどうして建っているか」という本に興味を持ち、早速購入して今読んでいる。

 建物はどうして建っているか ~構造-重力とのたたかい~
 マリオ・サルバドリー 著
 望月 重 訳
 鹿島出版会
 初版発行 1980年10月5日

私が4歳の時に日本訳が出版されたのである。原著はもっと早いのだろう。

「訳者まえがき」に書かれているので引用する。

+++
 ファーブル「昆虫記」を読んで、動物学者または研究者となった人は多いと思う。彼らにとって「昆虫記」は動物学の本ではなく、動物の世界にひきこまれる誘いの音楽であったに違いない。建築の構造にもそうした本があってもよいと思うのは、私ひとりではなかろう。
 こうした気持ちにぴったりと答えたのが、サルバドリーのこの本である。
+++

なぜこういった構造物が成り立つのかについて、平易に書かれている。まだきちんと読み込めていないが、章立て、挿絵、などをパラパラと見る限り、言葉通りファーブル昆虫記である。

私のこの年では、知識の上では新鮮味はないかもしれないが、自分がこどもの時に読んでいたらどう感じただろうか、または自分の子どもたちへ話すなら、とか、高専の構造系の授業に反映できることはないだろうか、など、自分と対話しながら読み進めてみたい。


私は授業中に本の話を良くするが、4年生へ先日発言した言葉をもう1度繰返す。「他人から紹介される本はきっと良い、という考えを実践すると、必ず良いことがある」。今回も良かった。

2018年4月26日木曜日

「2つ」のもつ意味

1を聞いて10を知る。2を聞いてNを知る。

この言葉は、高校時代、塾で数学を教えていただいた古市先生の言葉である。私の座右の銘を問われれば、この言葉を挙げることが多い(たまに忘れる)。

色々な意味を持つと思っているが、それは本稿では置いておく。


本稿での意味について、簡単にいうと、「1つだけでは全体を理解するのに限界があるが、2つ知れば世界がわかる」。

高専では、力学系授業を教えているが、曲げモーメント、ひずみ、断面二次モーメント、ヤング係数、等は目に見えないし、普段の生活ではあまり使わない概念である。

いくら定義を勉強しても、「そういうものだ」という暗記系になってしまい、単元のテストでは合格するかもしれないが、その後忘れられたり、次に別の形で出てきたときには覚えていなかったり関連があると気づかなかったりで全く使えない。

これは学生が悪いのではなく、教え方や学び方に課題があると思っている。

結論として、別の見方も同時に理解しておくと、理解に繋がると思う。

例えば、「断面2次モーメント」が何なのかの理解について
「定義通りの式が提示できる」に加えて、
「梁の曲げの抵抗にどのように効いてくるのかを示す数値である」ということも頭に入れておくとよい。

それでも若干不足している。曲げの抵抗に関係するのは確かである。ただし、曲げやすくなるのか、曲げにくくなるのか、のどちらに意味がもとれるため、その理解では不十分である。よって、それを補うとしたら、断面2次モーメントが「大きくなると」梁が「曲げにくくなる」という性質まで捉えておくとよい。

よって、2つめは、「梁の曲げにくさを示す指標」としておけば、独立した概念となる。古い教科書を読むと、「曲げこわさ」という用語が使われている。言い得て妙である。曲げ易さではなく、曲げにくさなのである。これは大きく区別すべき重要な概念である。


さて、3次元の物体を、2次元の図面として図化するのに、6面の投影図があればお釣りが来るぐらい十分である。図面1枚は2次元で2つの次元をもつので、次元の数が3を越えるためには、図面2枚があることが必須である。大抵の場合には、2枚の図面から、3次元の形は想像できるのはそういう理由である。こういうものとアナロジーがある。


昨日の授業では、鉄筋コンクリートの曲げ耐力を求める際に、材料非線形を簡単に計算するために「等価応力ブロック」で置き換える話をした。

等価応力ブロックが何故そういう風になるのか、というのは一見わかりにくい。そういうものだと暗記するのは悲しい。

授業では、

等価なものに置き換える
→力学的に等価なものに置き換える
→力の本質は、大きさ、作用点、向きである。ここでは軸方向を考えるので向きは共通のため除外すると、大きさ、作用点、の2つが、力の本質である。
→等価応力ブロックにおいて、ブロックの大きさは力の大きさに対応する、ブロックの高さは合力の位置を規定するので作用点を表す。
→よって、上記の2つの観点は必須であり、それにより、等価応力ブロックの形状が1つのみに定まるのである。

という話をした。
学生は、そんなこと初めて聞いたという顔をしている。いや、そうではない、と続けた。

実は1年前の構造力学1において、分布荷重が載った梁のモーメントを計算するのに、計算を簡単にするために、分布荷重の中心位置に、分布荷重を集中荷重に置き換えることは普通にやっている。これは、実は上記と同じ作用なのである。

その直後、私には、多くの学生の頭に「!」が見えた、気がした。


という風に1年前の授業と今回の授業の2つが繋がった。これもまた2つである。

追記:この文章を書き終えて、過去のブログを見ていたら、似たようなタイトルで2月にブログ執筆していたことに気づいた。すっかり忘れていた。こちらへ。
 2つの指標でとらえる

2018年4月25日水曜日

足し算系 と かけ算系

本日の構造系の授業では、小テストを実施。この授業は単位数の関係で週2コマ実施なので、1回の定期試験までの回数が長いため、定期的に小テストを入れるように仕向けたいと思っている。成績という狭い話ではなく、理解が足りないところを強制的に気づいてもらいたい意図である。誰の助けも借りられないテストをすれば一目瞭然ということである。

ものごとを体系化して考える、ということが、ものごとを理解する事の本質、勉強する本質だと思っている。小テストの直後、できなかった人はどうやって勉強をするのか、という話をした。次のようなことを話した。

【勉強をする手順 4つ】
・教科書やノートが揃っている。途中の抜けがないこと。
・そこで使われている専門用語、考え方、式の意味がわかること。
・問題で求められている式や知識がどれなのかを理解し、上記のどれを引張ってくれば良いかわかること。
・式を組み合わせて、必要な未知数に対して解くこと。

ある単元を理解する、ということは上記の枠組み・手順を実行することに置き換えられるように思う。単にこの授業は難しい、私は苦手だ、という漠然とした評価ではなく、自分のどの部分が足りないのかを理解するように務めなければならない。こうやって具体的に分析ができれば、つまづきの原因が自分でもわかるのではないだろうか。

学生から、わからない、という質問を受けることがたまにある。それを上記の手順に当てはめて、どこがわからないの? ということを聞くと、意外と1つめから抜けていることが多い。


さて、上記の手順は、「かけ算である」と私は主張する。4つの手順のそれぞれの達成度の満点を1点とすると、全部OKの場合、1×1×1×1=1 合計1点となる。どれかが欠けてもだめ。例えば、1番目がダメだったら、他ができたとしても、0×1×1×1=0 合計0点:理解できていない、のである。

これを「かけ算系」と仮に呼ぼう。

なお、この考えは、竹村公太郎氏の提唱する、インフラストラクチャーの構造で、直列システム、と同じ概念である。


理解を助けるために、別の考えもある。足し算の世界。「足し算系」。

例えば、テストの点数がそうだろう。運転免許を取るための学力試験を例に挙げる。

赤信号を無視して良い、という問題にyesと答えて、その部分が間違っていても、他の問題が正解していれば、合格点に達して、免許が取れる。安全救護に関する問題が総崩れでも、他で挽回できたら、免許が取れる。

運転免許の趣旨を考えると、点数を積み上げていく問題だけでなく、間違ったらNGとなる地雷のような、間違ったら一発退場の問題が組み込まれていても良い。前者は足し算の問題で、後者はかけ算の問題。

考えれば怖い面もあるが、合理性も加味して、社会はそれで成り立っている。

言いたいのは、世の中は、足し算の概念のものと、かけ算の概念のものの両方があるということ。

勉強のようなものは、教科全体を見れば前者が多いものの、個別単元を見ると後者に近いようになっている。そのことを理解しないと、勉強の効率が悪く、成績が上がりにくい。


人間関係、信頼関係は、足し算ではなく、かけ算に近いかもしれない。信頼は築くのは大変だが、何かのきっかけで一気に失う。でも、よい関係が築けると、指数関数的に上昇する。

哲学的である。

2018年4月21日土曜日

研究室始動

3月末に新しい高専本科5年生の研究室配属があり、若干タイムラグがありましたが、新年度が始まった2週間ほど前に新メンバーを迎えました。

毎年改善の連続ではありますが、今年はとにかくディスカッションをしてお互いがお互いの研究をよく理解することを重視しています。継続的にPCには投資をしましたが、PCだけと向き合っていても良いものは生まれません。環境作りが大事で、今年は研究室中央の大机には、ものを置かないように注意するようにしました。そのためには、周囲の書架に余裕がないといけないので、古い本を捨てるか、少なくとも別の場所に整理するようにしました。

その机に多数の人数が座れるように、配置を少し換えて、イスも新調しました。しばらくはここがメインの活動場所となります。

今週は、昨年度の積み残しのある実験を始めました。目的や手法についてホワイトボードに書き出しながら議論がスタートしました。昨年のヒントを知っている私から見ると、答えや方向性を示したほうが作業はすぐに開始できるかもしれませんが、担当する学生が心から理解したり、その後の創意工夫を期待するならば、回り道をしてでも議論することが大事です。早速、私が考えていなかったアイデアも出て、試行錯誤をしながら補助器具を開発したりしていました。

学生の成長にも繋がるし、それが研究を動かすための原動力にもなります。

2018年4月20日金曜日

手帳のデジタル化

新年度が始まって、既に20日が過ぎました。一応落ち着いてきたような感じです。

働き方改革に関連して、過去にも色々マニアックなことは書いた紙手帳について、遂に手帳のスケジュール管理をデジタル化しました。今愛用しているのは、Outlookのスケジュールです。

最近、メールソフトをOutlookに変えたのですが、カレンダーとメールソフト、Todoを連携できるので、統一することにしました。

今までは紙の手帳に、○時からこれをやる、という風にタスクを入れていましたが、実際に行えなかったり、予定よりも超過した場合には、書き換えるのが追いつかずにそのままになっていました。結局、何を何時間費やしたのかが曖昧になっていました。

デジタルであれば、タスクを頻繁に細かくスケジューリングしたり、実際に終わった仕事をタスクの事後記録としてスケジュール表に可視化するようにできるので、試しに暫くそれを行ってみると、自分自身の働き方について作業の遅延が非常に多いことが分かりました。1時間と思って始めたことが、その次の予定を入れていないとどんどん遅延する。逐次記録していくと、その遅延が多いことを改めて知らされました。

Outlookのスケジュールソフトのインターフェースにはまだまだ改良の余地はありと思いますが、メリットが多いと判断して、全面的に切り替えることに決めました。紙の手帳も持ち歩いていますが、メモ帳としての利用になってきて、そうすると今使っている1日1ページのほぼ日手帳では、不要になるため、改めてシンプルな手帳に買い換えたいと思っています。


ブログの移動(に近いもの)

表現活動の主体をnoteに移行しました。時間をかけた論考などはnoteに集約するようにします。こちらのブログはアーカイブとして残しますが、過去に力を入れた執筆したものは、再編集してnoteに投稿することもあります。 https://note.com/hayakazuh このブログ...