国民生活のインフラ(下部構造)のひとつに道路がある。特に道路を構成する橋はコンクリートや鋼でできているため経年劣化が避けられず、適切な維持管理、時として更新(作り替え)をする必要がある。
耐用年数を設定し、それに向けて維持管理、更新を計画して対処する「アセットマネジメント(資産管理)」が求められている。家庭にたとえるなら、家の修繕や、家電製品の更新であろうか。医療分野での健康診断、早期治療に似ている。適切に投資していく(健康診断を受ける、予防接種を受ける)ことで、病気を早期に発見したり、症状を軽くするのと同じである。
数年前の豪雨で、某県を流れる一級河川にかかる県道の橋が被災し、通行止めになった。元々の建設が非常に古く、何度も補修を繰返してきたが、難しくなっていたという。構造的な被災の再建は難しいと判断され、架け替えになった。
緊急対応として1ヶ月ほど通行止めで、河川の上流下流への迂回路は5kmぐらいあって、車がないと実質迂回は無理である。通勤通学や買い物などの生活道路でもあることから、最低の安全手当てをして、警備員付きで日中のみ歩行者と自転車のみ通行可とした暫定解除が行われた。それでも、架け替え工事が始まるまでの1年程度は車は通行止めで迂回する必要があった。県道という重要な道路インフラが断絶していたのである。被災から1年後、架け替え工事が始まり、先に仮設橋ができ、最低限車が通れるようになった。橋長が長く、被災した部分(橋の半分)を先に災害復旧で架け替えが既に完了しており、今は残り半分を自治体主体で直している(こちらも仮設橋はあるので道路ネットワークは回復している)。完全完成はまだ先である。
通常の維持管理での更新であれば、通常は、先に仮設橋を作って工事に取りかかるので、インフラの機能低下は最低限は保たれるだろう。今回は、先に災害での被災が来たので、結果として1年間の不通期間ができてしまった。
という前置きが長くなったが、我が家でもインフラの更新へ対峙している。
結婚して10数年(20年弱と書いた方が正しいか?)、子供が生まれて10余年。家電製品の管理である。結婚を機に、新しい家電を買い、子供が生まれて大きくなる頃に大きめの家電に買い換えて、というサイクルである。冷蔵庫、洗濯機が喫緊の課題であった。共に、急に壊れたら、1日たりとも欠かせない。
気づくと洗濯機が丸11年経っていた。ここ3ヶ月ほど、モーターの音と振動が大きくなっていたので、耐用年数も大きく過ぎ、買い換えねばと夫婦で話に上がっていたが先送りになっていた。先週土曜日、ふと、もし今日壊れたら、いつ復帰できるのかと考えると恐くなった。少なくも、機種選定をしておかなければ、という話になり、そこまでやるなら更新しようということになった。実際、土曜日に良い機種が選べて配送手配をしても、配達設置の最短が水曜日だった。本日納品された。もし仮に、4日間洗濯機がないのは、実際に生活できない。ということで、1つ肩の荷が下りた。
次は、冷蔵庫である。異音はしていないけれども、いつ壊れてもおかしくない。
2019年2月13日水曜日
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